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 vol.69 2006年夏号

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JOLLYBOYのワインハウス

39.ワインに合う料理Ⅴ・ナポリタン

 さて、前回のオムライスに続いて、今回は本格的なナポリタンに挑戦。僕は、スパゲッティ(※昔はパスタなんてお洒落な言い方はしなかったよ~)では、ナポリタンが一番好きです。作り方はそんなに難しくないので、何度も作っています。おいしいですよ~。

ナポリタン

ナポリタンの材料(二人分)
・スパゲッティ・・・180g
・ベーコンorハム・・・2枚
・玉ねぎ・・・1/2個
・ピーマン・・・1個
・赤パプリカ・・・1/2個
・マッシュルーム・・・1/2缶
・トマトピューレ・・・50cc
・トマトケチャップ・・・大さじ2
・固形スープの素・・・1/2個
・パスタのゆで汁・・・大さじ2
・塩・こしょう・・・少々
・粉チーズ・・・大さじ2


作り方
1.ベーコン(※ハムでも可)は1cm幅に切り、玉ねぎは皮をむいて繊維に沿って5mm幅に薄切り。ピーマン、パプリカはへたと種を取って、繊維に沿って1cm幅に切る。マッシュルームは、缶汁を捨てて水気を切る。

2.鍋にたっぷりの湯を沸かし、煮立ったところに塩を入れ(1リッターあたり10g程度)、スパゲッティをねじって入れて、すぐに菜箸等でかき混ぜる。スパゲッティがしんなりしてきら、アルデンテか確かめてザルに上げて湯を切る。(ゆで汁は使用する分取っておくこと!)

3.フライパンを熱し、バターを入れて溶かしたら、下ごしらえしたベーコン、玉ねぎ、マッシュルームを加えて炒め、さらにピーマン、パプリカを加えて炒める。

4.上記に、トマトピューレ、固形スープの素、パスタのゆで汁を加えて煮立てたら、ザルに上げておいたスパゲッティを加えてさっと混ぜ合わせる(僕は、トマトピューレの代わりに、市販のレトルトのナポリタンソースを使います)。その後、トマトケチャップ、塩、こしょうを入れて味を整える。それにお好みに応じて、粉チーズやパセリのみじん切りをふっていただく。今回は、彩りの良いミモザサラダを合わせて、デザートは生クリームのチョコエクレアにしました。


・ミモザサラダの作り方は、ここをクリック!

今回のナポリタンとサラダの食材費とデザートにかかった費用は、1,100円ほどになりました。一人あたり550円。まあまあのコストパフォーマンスです。

ナポリタン 
完成したナポリタンとミモザサラダ ミモザサラダ

 
この料理に合うワインは、軽めな赤ワインやロゼワイン、フルーティな白ワインが良いかなぁ。例えば、僕が実際に試した中では、イタリア・ヴェネト州のヴァルポリチェッラとか、フランスのボジョレーなんかが良かったです。


天使のアスティ 天使のロッソ ピノ・シャルドネ・スプマンテ
天使のアスティのラベル
天使のアスティのラベル
天使のアスティ(白)
天使のロッソ
ピノ・シャルドネ・スプマンテ

 
今回は、3本まとめてご紹介。すべて発泡性ワイン。さて安いワインは、当然人が知らない無名ワインである。しかし今回紹介するワインは、395円と言う低価格ながら、有名なワインである。その名も天使のアスティ!(ただし量は少なく、200mlの飲み切りサイズですが)。
 1本目の天使のアスティは、天使のかわいいラベルで有名。よくバレンタインデーの贈り物にも使われるワイン。マスカットの華やかな香りと爽やかな風味を持つ、甘口の発泡酒で、女性にも人気が高いようです。
 続いて天使のロッソ(ロッソとは、赤と言う意味です)。日本ではあまり名前を聞かない黒葡萄種(※下の葡萄品種参照)で作られた甘口の赤の発泡酒。果実の持つ天然の甘味が楽しめるワインです。
 3本目が、ピノ・シャルドネスプマンテ。スプマンテとは、イタリア語でスパークリングワインを意味する言葉です。ピノ・ブラン(イタリア語ではピノ・ビアンコ)とシャルドネ種を用いて作られた、本格的な辛口の発泡酒。泡立ちはきめ細かく、すっきりした味わい。
 このような優れたワイン、フルサイズ(750ml)のボトルで買ったら、1本1,500~2,000円はしますから、ミニサイズとは言え1本400円以内で買えるのはうれしい。それにそもそもスパークリングワインは抜栓したら気が抜けてしまうので、飲みきってしまった方が良いし、その意味でも200mlと言うサイズのボトルは助かりますよ。


参考データ:ぶどう品種・天使のアスティ/マスカット種、
      ロッソ/マルヴァジーアネーラ種、ブラケット種、フレイサ種
      ピノ・シャルドネスプマンテ/ピノ・ブラン種、シャルドネ種
      価格 各395円(税込み)


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感想(1件)






映画"この一本!"45 「古城の亡霊」

 さてこのコーナーでは、隠れた名作映画を毎月一本づつ紹介していきます。賞を取ったのに興行成績が惨敗だった映画とか、一般には知られていないがカルト的に人気のある映画とか、海外では大ヒットしたのに日本でこけてしまった映画とか-いま一つ日の目を見ない不運な映画を取り上げていきます。

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 最初に断っておくと、この映画は物凄~く"つまらない"映画です。なのになんで取り上げるかと言うと、この映画がロジャー・コーマンの映画だからです。ロジャー・コーマンは、徹底的にB級のホラー映画ばかり撮っていた人です。この人の凄いところは、低予算と短期間で作品を取り上げてしまうことです。この「古城の亡霊(原題は"The Terror")」も、前に作った映画のセットを手直ししてたった二日間で作り上げたとの事。僕はこれ以上早く撮られた作品を他に知らない。以前このコーナーでも紹介した"至上最低の映画監督"と言われたエド・ウッドですら、撮影にもうちょっと時間がかかっている。邦画低迷時代、数百万円の低予算かつ短制作期間で知られた日活ロマンポルノですら、撮影にだいたい1週間ぐらいはかかっていたと言われる。たった二日間…これ以上早く撮るとなると、たった一日で撮らなければならないと言う事になる。いくらなんでも、それは不可能でしょう。世の映画製作は、早撮り世界記録に挑んでいるわけではないのですから。
 ロジャー・コーマンのプロダクションは小プロダクションだったから、大きな予算はかけられない。低予算かつ短期間でそこそこの作品を作って、スマッシュヒットを飛ばし、資金を回収していく。そう言うやり方で、ホラー映画等のB級映画を作っていく。現代のハリウッド映画は、数十億円~数百億円の費用を費やし、数年かけて制作される。ロジャー・コーマンの映画作りは、それとは対極にあった。


古城の亡霊
Imaged by JOLLYBOY

 
ロジャー・コーマンの才能は、低予算で映画を作る事だけではない。彼のもう一つの才能は、新人を発掘し、それを育て上げる事である。昔、映画を見る時は必ずパンフレットを買ってスタッフやキャストの経歴を読んでいたのだけど、大物の監督や俳優の中にもロジャー・コーマン門下生がけっこういるのには驚いた。彼らは、低予算のロジャー・コーマン映画で鍛えられて巣立っていった人々だ。逆に言うと、低予算映画ではお金のかかる大物俳優が使えないから、代わりに才能に満ち溢れた若い俳優を発掘して使う、と言う事だったのかもしれない。
 この「古城の亡霊」とて、例外では無い。この映画の主演を務めるのは、なんと若き日のジャック・ニコルソンである。まだ髪の毛がフサフサで、しかも正統的な二枚目役を演じているのである。ロジャー・コーマンが、若い彼の素質を見抜いて主役に抜擢したのだ。また、無名だったフランシス・フォード・コッポラも製作協力者として名を連ねている。「ゴッドファーザー」を監督する遥か以前のコッポラである。コッポラもまた、ロジャーコーマンに誘われて、彼の下で映画製作のノウハウを学んだ一人である。このように、ロジャー・コーマンの功績は映画製作そのものよりも、才能のある人を見い出し育てた点かもしれない。
 さて「古城の亡霊」は、古いお城、不気味な城の主人、亡霊、魔女伝説と言った、古典的なホラー映画の要素が詰まっている。若いジャック・ニコルソンが主演を務めているが、その演技のフォロー役と言うわけではないだろうが、ベテランのボリス・カーロフが城の主人を演じている。ご存知、ボリス・カーロフは、フランケンシュタインで一世を風靡し、ロイ・チェニー・Jr.らと共に、ホラー映画の黄金時代を築いた俳優です。
 で、物語。時は、世紀が変わって間もない19世紀初頭。馬に乗ったフランス軍の士官が、連隊とはぐれてフランスの地方の海岸線を彷徨っている。そこで、彼は不思議な若い女性と出会う。その後、老婆と出会うが、若い女性の正体を探るため絶壁の古城に向かう。そこで、彼は城の恐ろしい謎を探っていく。そう言う物語。
 最初に"つまらない"映画と言ったが、これが1963年の作品、40年以上もの前の作品である事を考えればやむを得ない事かもしれない。モンタージュ手法を確立した"戦艦ポチョムキン"だって、今見たら面白くない。一世を風靡した喜劇映画"チャップリン"だって、今見たらちょっと笑えない。"古城の城"は、エクソシストやサスペリア等のモダン・ホラー映画が登場するよりも10年以上前の映画で、ホラー映画といえば"幽霊や魔女や吸血鬼"と言うような時代だった。しかも今のように特撮技術が進んでいなかった時代だから、映画表現上の制約も多かった事だろう。逆に言うと、1963年当時であれば、このようシンプルなホラー映画でも十分に楽しめたのかもしれない。




趣味の部屋(ビークル&アウトドアー&エトセトラ)

僕の悪夢・ベスト3

 まだまだ続くランキング・シリーズです。真夏の世の怪談と言う分けでもありませんが、僕が見る悪夢ベスト3を選んでみました。

第一位:モンスターに追われる

 悪夢で徹底して多いのが、ゾンビや吸血鬼、得体の知れない化け物に追われている夢。とてもリアルで、とにかく命の限り必死に逃げまくるのみ。たいてい眠りから覚めるまで逃げ切る事が多いのだが、一度だけゾンビに追いつかれた事がある。ゾンビに噛まれてしまい、僕もゾンビになって逆に人々を追いかけるのである。ゾンビの気持ちを生まれて初めて経験したのだが、ゾンビの気持ちを経験した人はいないだろう。ゾンビの気持ち…それは徹底した虚無感…やるせなさであった。

第二位:一人で彷徨う

 街中ないし誰もいない田舎道で、たった一人で彷徨っている夢。地獄の責め苦で、最も苦しい責め苦は"孤独地獄である"と言う話しを子供の頃聞いた事があるが、一人で彷徨っているのは本当に孤独で寂しい。昔夢でみた光景が時折登場するが、現実には行った事の無い土地ばかりである。

第三位:仕事やテストに追われている

 昔の学校、勤めていた銀行、前の会社などで、テストや営業成績ノルマ達成に追われている夢。登場人物が、大学時代、高校時代、銀行時代、会社時代の人々が入り混じっていたり、僕自身の年齢もまちまちだったりする。大学を卒業したのにまた同じ教化を受講していたり、また銀行に戻って営業に出る準備をしていたり。

 上記の他にも、色んな悪夢がある。運転している車のブレーキが効かなかったり、パラグライダーのキャノピーが潰れて墜落したり、と色んな悪夢を見る。僕の見る夢は、9割以上の確率で悪夢である。美味しい物を食べている夢とか、美人と出会う夢とか、そういう夢は限りなく0%に近い。見たい夢を見る訓練をした事もあったが、ことごとく失敗。恒常的に何らかの脳内物質が不足しているのか、常に仕事のプレッシャーがかかり続けているせいのなのか、理由は定かではないが、せっかくの睡眠時ぐらい楽しい夢を見たいなぁ~。




今月号の引用・参考文献:
ソムリエ・ワインアドバイザー・ワインエキスパート教本
                        (日本ソムリエ協会)
日本ソムリエ協会 教本/2003年度版     (日本ソムリエ協会)
基礎ワイン教本/WSET編            (柴 田 書 店)
田辺由美のワインブック              (飛 鳥 出 版)
田辺由美のワインノート              (飛 鳥 出 版)
ワインの科学          清水 健一 著   (講  談  社)
ヒュー・ジョンソンの楽しいワイン         (文 春 文 庫)
ワインベストセレクション260 浅田 勝美 監修 (日 本 文 芸 社)
ワインのたのしみ方       皆川 達夫 著   (主婦と生活社)
世界ワイン大全                  (日経BPムック)
ワインの世界史                  (中 公 新 書)
ワイン・カタログ/ナヴィ・インターナショナル編   (西  東  社)
ボルドー/ワインの宝庫を訪ねて        (日 経 B P 社)
ブルゴーニュ/ワインとグルメの歴史にひたる   (日 経 B P 社)
シャンパーニュ/金色に輝くシャンパンの故郷へ (日 経 B P 社)
トスカーナ・ワイン紀行             (日 経 B P 社)
ソムリエを楽しむ        田崎 真也 著   (講  談  社)
ワインものがたり        鎌田 健一 著  (大 泉 書 店)
今日からちょっとワイン通     山田 健 著   (草  思  社)
私のワイン畑          玉村 豊男 著   (扶  桑  社)
夢ワイン             江川 卓 著   (講  談  社)
永井美奈子のベランダでワイン            (主婦と生活社)
ワイン この一本    戸部民夫・清水靖子編著  (毎 日 新 聞 社)
ワインデイズ      マーク・ピーターセン著 (文春文庫PLUS)
ワイン用葡萄ガイド   ジャンシス・ロビンソン    (WANDS)
ワインの教室                   (イカロス 出 版)
ワインついしゃべりたくなる博学知識         (河出書房新社)
はじめての洋食        山崎 建夫 監修  (ナ ツ メ 社)
はじめての和食        藤田 裕子 監修  (ナ ツ メ 社)
はじめての中華        藤田 裕子 監修  (ナ ツ メ 社)
古城の亡霊/DVD解説  他




聖書の言葉

「主は羊飼い、わたしには何も欠けることがない。主はわたしを青草の原に休ませ、憩いの水のほとりに伴い、魂を生き返らせてくださる。」(詩編23編1~3節)