vol.68 2006年春号
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38.ワインに合う料理Ⅳ・オムライス
さて、前回自分の実力を無視した難しい料理に挑戦しましたので、今回からしばらく簡単な料理を取り上げたいと思います。まずは、オムライス。オムライスは、僕がチャーハンや焼きそばに次ぐ、得意で慣れている料理の一つである。
オムライスの材料(二人分)
・鶏もも肉…1/2枚(約100g)
・玉ねぎ…1/2個
・グリーンピース(缶詰)…大さじ1
・バター…大さじ3
・マッシュルーム缶(スライス)…1/2缶(40g程度)
・トマトケチャップ…大さじ3
・ご飯…茶碗3杯分(400g程度)
・塩・こしょう…少々
・卵…4個(一人分2個)
・パセリ…2枝
作り方
1.鶏もも肉は皮を取り除いて、1cmに角切り。玉ねぎは、皮をむいてみじん切りに。グリーンピースは熱湯をかける。マッシュルームは缶汁を切って、水洗いして、水気を切っておく。
2.フライパンにバター大さじ1を入れて熱し、強火で鶏もも肉と玉ねぎを加えて炒める。玉ねぎがしんなりしてきたら、1のマッシュルームとトマトケチャップを入れて混ぜ合わせる。
3.次に、暖かいご飯を入れて、木ベラでご飯を切るように炒め、ご飯にケチャップの色がまんべんなくつくまで炒め、1のグリーンピースを加え塩・こしょうをして味を調えて、一旦お皿に移す。
4.ボウルに卵を割って入れ、塩・こしょうをしてさっと溶きほぐす。
5.フライパンにバター大さじ1(一人分)を入れて熱し、上記の卵液半分(一人分)を入れて菜箸でさっとかき混ぜてから、フライパンに広げて中火で焼く。
6.卵の真ん中が半熟状態のうちに、皿に移しておいたチキンライスの半量を、真ん中に横長になるように乗せる。そのまま盛り付ける皿にフライパンを被せるようにして、オムレツを皿に乗せる。
7.皿に盛ったオムライスを、暖かいうちにきれいな布巾を被せて包み込み手で形を整え、パセリを添えて、トマトケチャップをかけて完成(ちなみに、僕はグリーンピースとパセリは省略した)。ブロッコリーとプチトマトのサラダと共にいただく。黄色と緑と赤の彩が、とても美しい。デザートは、チョコケーキをいただいた。
・ブロッコリーとプチトマトのサラダの作り方は、ここをクリック!
これらの食材費とデザートにかかった費用は、(100円ショップも活用したので)総額で700円以内で仕上がりました。一人当たり350円弱ですから、なかなかコストパフォーマンスが高いと思います。
完成したオムライスとサラダ
玉子料理に合うワインって、けっこうあるんですよ。僕はこの料理に合うワインは、アルザスの白ワイン・ゲヴァルツトラミネールや、プロヴァンスのフルーティーで爽やかななロゼ・ワインなんかがいいのではないかと思います。
カルロロッシ/赤と白
格安ワインをご紹介する第二回目は、カルロロッシの赤と白。一本196円(税込み206円)と言うたいへんリーズナブルなワインである(容量は187mlだから750ml換算でも780円そこそこ)。容量が良い飲み切りタイプなので、日常のワインとしてちょうど良い。ワイン自体は、僕もかつてよく飲んだEJガロワイナリーのものなので、質的にも安心できる。輸入ワイン販売量第一位と言うのも、頷ける。グラスに注いで、テイスティングしてみる。
赤は、深いルビー色。足は普通。ベリーを思わせる香が漂い、タンニンの渋みと果実の甘味が感じられる。余韻は普通。白は、緑がかった透き通った薄い黄金色。蜜のような香り、柑橘系の香りがあり、やや甘口の果実の甘さがある。余韻は普通。これで200円なら、充分である。気取らない日常の夕飯で、色んな料理に合わせて試せるワインであると思う。
参考データ:ぶどう品種・--種 価格196円(187ml/税込み価格206円)
【グラス付き】ガロ・カルロ・ロッシ 選べる・お試し2本セット 赤 750ml カルロロッシ
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感想(4件)
映画"この一本!"48 「バッファロー'66」
さてこのコーナーでは、隠れた名作映画を毎月一本づつ紹介していきます。賞を取ったのに興行成績が惨敗だった映画とか、一般には知られていないがカルト的に人気のある映画とか、海外では大ヒットしたのに日本でこけてしまった映画とか-いま一つ日の目を見ない不運な映画を取り上げていきます。
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この映画、ずっと見たかったんですよ。DVDをもう何年も前に買ってあって、でも忙しくてなかなか見れなくてね~。昨年、ようやく見れたんです。そしたら、予想以上に良かった。1998年の映画だから、公開から7年を経てようやく見れたわけです。
「バッファロー'66」と言うタイトルは、主人公がバッファローで1966年に生まれた事を指している。この作品を撮ったヴィンセント・ギャロは、やはりバッファローで1961年に生まれたので、この作品は彼の非常に私的な内面や過去を投影している事が容易にうかがい知れます。この作品は、ギャロ自身が原案、脚本、監督、音楽、そして主演もすべてこなしています(往年のチャップリンみたいですね~)。ギャロ自身の子供時代の内面を投影し、そのギャロ自身が作った、正にヴィンセント・ギャロの映画です。映画のスタイルは、ハリウッドのスタイルと一線を隔し、自由奔放に撮られています。ギャロは、ミュージシャン、画家、バイクレーサー等を経て、映画界にやってきたと言う、色んな才能を持った異彩の映画人です。彼自身の才能と情熱だけで、グイグイと作品を引っ張って作った、そんな作品。
主人公のギャロの相手を演じるのは、クリスティーナ・リッチ。「どこかで見たことあるなぁ~」と思ったら、この人、あのアダムズ・ファミリーやキャスパーの子役ですよ。それが、この映画で大人の女優に転進したんですね。登場人物自体は少なくて、主人公の友人、両親、他数人。そんな中、往年のスターが二人登場します。ミッキー・ロークと、ジャン・マイケル・ビンセント。ミッキー・ローク主演で好きな映画ってあんまりないけど(強いて言えば、映画じゃないけど、プロボクサーとして来日して試合で見せたウサギ・パンチと、変な柄のトランクスが印象で残っている)、この映画ではマフィア風なヤクザな役柄を存在感を持って演じています。一方のマイケル・ビンセントは、ボーリング場のオヤジ役として登場してます。ギャロ演じる主人公に、「故障したレーンをさっさと直せ!」と言われて渋々と直しに行く、そんな哀愁を帯びた中年役なんですよ。以前このコーナーで取り上げた"摩天楼ブルース"のかっこ良いヒーローを演じ、伝説的な映画"ビック・ウェンズデー"で名サーファーを演じたマイケル・ビンセントが、渋いボーリング場の中年オヤジを演じているのです。ビンセント・ギャロ、配役が渋すぎんじゃないのかぁ~?
Imaged by JOLLYBOY
で、ストーリーなんですが、ギャロ演じる男が刑務所から刑期を終えて出てくるシーンから始まります。男の名はビリー。ビリーはおしっこしたいのに、トイレが借りられずあちこち彷徨います。仕方なしに、ダンス教室の建物のトイレに入ります。電話するのに小銭が無いので、ダンス教室に通っている女の子に、小銭を借りるんです。お金を借りたのに、お礼も言わない。5年ぶりに母親に電話して、自分が政府関係の仕事をしているとか、すでにフィアンセがいるとか、次から次へと嘘を並べ立てます。挙句の果てに、彼は母親にその実在しないフィアンセを会わせる約束までしてしまいます。困った彼は、さっきのダンス教室の小銭を貸してくれた女の子レイラを拉致してしまいます。そして、レイラにフィアンセのふりをするように強制します。ここまで、ギャロ演じる主人公ビリーは、凄く嫌な奴として描かれているんです。自分勝手で、すぐに怒鳴り、遂には女の子を拉致してしまいます…そんな性格の男。映画を見ている人は、「刑務所に入っていた男だし、すぐ怒鳴るし、凄く嫌な奴だな」だと思うに違いありません。
話しが進展し、ビリーとレイラがビリーの両親の家に着くと、彼の過去、少年時代が明らかとなっていきます。彼がこんなに短気で怒鳴りやすいのは、"父親の遺伝"と"家庭の環境"のせいである事が、次第に観客にも分かってきます。同時に、何故ビリーが刑務所に入る破目になったのかも明かされていきます。彼は無実だった事が観客にも明かされ、ビリーが刑務所に入るきっかけを作った元フットボールプレーヤーのスコットへの復讐を彼が計画している事も明らかになります。一方、レイラは、ビリーの孤独な心を理解し、実は彼がとても優しい男だと言う事を理解していきます。レイラは、ビリーを優しく包み込もうとするが、そのビリー自身はスコットへ復讐すべくピストルを隠し持つ…果たして救いようの無い結末が訪れるのか、ハッピーエンドなのか…(ネタばれになるので結末は書きません)。
この映画は、詩のような雰囲気を持っています。主人公の孤独感や侘びしさが、映像を通して伝わってきます。最初の雪が散らつく刑務所のシーンから、ラストシーンの真夜中の街中のシーンに至るまで。"バクダッド・カフエ"の美しい砂漠のシーンような、"ロッキー"でロッキーが夜明け前の街中にロードトレーニングに出て行くシーンのような、そう言う共感できる侘びしさ・孤独感の雰囲気があります。レイラがボーリング場で踊るシーンで、寂しげなムーンチャイルドの曲がかかるのですが、この曲には昔から個人的に好きだったこともあって、このシーンもお気に入りになりました。また、ところどころ滑稽なユーモアたっぷりのシーンも出てきます。
こう言った孤独感たっぷりのシーンやユーモア溢れるシーンの積み重ねと、ビリーの少年時代のフラッシュバックで、観客は次第にビリーに共感していきます。最初はあんなに嫌だったビリーに、僕もいつしか感情移入していました。ビリーと共に、彼の人生に苦悶し悩みます。
この映画は、ギャロの独創性の表現という事で、シーンの構図やカット割り等の斬新さ、珍しさに目がいきがちですが、実は映画自体の構成はとてもオーソドックスかつシンプルで、意外と基本に忠実です。映画が映画産業の大きな生産システムに組み込まれてしまって個人の物から離れている現在、こう言う個人の才能を前面に押し出して、しかも自己満足の世界に留まらずに面白い作品に仕上がっているのって、やっぱり凄いことなんだろうなぁ。
趣味の部屋(ビークル&アウトドアー&エトセトラ)
お気に入りカップ麺・ベスト3
さて相変わらずの、"勝手にランキング・シリーズ"です。今回は、現在の"お気に入りカップ麺"ベスト3を選んでみました。
独立開業して事務所を立ち上げてから、事務所の資金やら設備費用やらお金がたくさんかかって、お金が無かったので(…って、今でもあんまり無いが)、インスタントカレーやカップ麺を食べる機会が多く、それこそ山のような色々な種類のカップ麺を食べてきました。しかし色々食べ続けていると、奇をてらった特殊な味はあんまり受け付けなくなってきて、結局最終的にはオーソドックスなカップ麺が良くなってくるんですね…。で、その中での最近の僕のベスト3。
第一位:/麺職人
麺職人、中でも味噌味がお気に入り。しかも、こりノンフライ麺なんですね。味も麺も、良くできてます。これ"トリビアの泉"でも、確か取り上げられてましたよね、「ラーメンご飯に合うカップ麺」とかなんとかで。ホント、優れものです。
第二位:カップヌードル
上にも書いたけど、色んなものを食べていると、最終的にオーソドックスな味に回帰していく。カップヌードルは、カップ麺の原点。オーソドックスな醤油味も好きだが、シーフードヌードルも好きだなぁ。東南アジアから出稼ぎに来た人が、このシーフードヌードルを帰国時に大量に買っていったと言う話しを以前聞いたけれど、万国共通の味なのかな?
第三位:どん兵衛(うどん)
カップうどんの、妙に平べったい麺が好きで…僕、名古屋の"きし麺"が好きなんだけど、カップうどんの麺は、少し"きし麺"っぽい。どん兵衛は、"きつね"を食べる事が多いのだけれど、"天ぷら"も好き。マルちゃんの赤いきつねも、同じくらい食べます。
書いていて今気がついたのだけれど、上の3品、全部"日清"なのね(※僕は"日清"の回し者ではありません…笑)。日清のソース焼きそばも良く食べるし。
←コレです
やっぱり、カップ麺の老舗、一日の長と言った感じ。もちろん、マルちゃんもカップスターも食べますが、ベスト3はたまたま日清でした。
今月号の引用・参考文献:
ソムリエ・ワインアドバイザー・ワインエキスパート教本
(日本ソムリエ協会)
日本ソムリエ協会 教本/2003年度版 (日本ソムリエ協会)
基礎ワイン教本/WSET編 (柴 田 書 店)
田辺由美のワインブック (飛 鳥 出 版)
田辺由美のワインノート (飛 鳥 出 版)
ワインの科学 清水 健一 著 (講 談 社)
ヒュー・ジョンソンの楽しいワイン (文 春 文 庫)
ワインベストセレクション260 浅田 勝美 監修 (日 本 文 芸 社)
世界ワイン大全 (日経BPムック)
ワインの世界史 (中 公 新 書)
ワイン・カタログ/ナヴィ・インターナショナル編 (西 東 社)
ボルドー/ワインの宝庫を訪ねて (日 経 B P 社)
ブルゴーニュ/ワインとグルメの歴史にひたる (日 経 B P 社)
シャンパーニュ/金色に輝くシャンパンの故郷へ (日 経 B P 社)
トスカーナ・ワイン紀行 (日 経 B P 社)
ソムリエを楽しむ 田崎 真也 著 (講 談 社)
ワインものがたり 鎌田 健一 著 (大 泉 書 店)
今日からちょっとワイン通 山田 健 著 (草 思 社)
私のワイン畑 玉村 豊男 著 (扶 桑 社)
夢ワイン 江川 卓 著 (講 談 社)
永井美奈子のベランダでワイン (主婦と生活社)
ワイン この一本 戸部民夫・清水靖子編著 (毎 日 新 聞 社)
ワインデイズ マーク・ピーターセン著 (文春文庫PLUS)
ワイン用葡萄ガイド ジャンシス・ロビンソン (WANDS)
ワインの教室 (イカロス 出 版)
ワインついしゃべりたくなる博学知識 (河出書房新社)
はじめての洋食 山崎 建夫 監修 (ナ ツ メ 社)
はじめての和食 藤田 裕子 監修 (ナ ツ メ 社)
はじめての中華 藤田 裕子 監修 (ナ ツ メ 社)
バッファロー'66 DVD 他
聖書の言葉
「主は羊飼い、わたしには何も欠けることがない。主はわたしを青草の原に休ませ、憩いの水のほとりに伴い、魂を生き返らせてくださる。」(詩編23章1~3節)