vol.66 2005年秋号
入口 >トップメニュー >NEWS >現ページ
36.ワインに合う料理Ⅱ・ビーフシチュー
秋が到来いたしました。これからの季節は、次第に寒くなってまいります。寒くなると、スープやシチューがうれしいですね~。と言う訳で、今回はビーフシチューに挑戦です。
ビーフシチューの材料(二人分)
・牛もも肉orスジ肉・・・300g
・塩・こしょう・・・少々
・小麦粉・・・適宜
・玉ねぎ・・・1個
・にんじん・・・1/2本
・セロリ・・・1/2本
・にんにく・・・半かけ
・ブロッコリー・・・1/4個
・ローリエ・・・一枚
・赤ワイン・・・1カップ
・水・・・1.5カップ
・固形スープの素・・・1個
・デミグラソース缶・・・1/2缶
・サラダ油・・・大さじ3
作り方
1.玉ねぎは皮をむいて8等分のくし型に切り、にんじんは皮をむいて一口大の乱切りにし、セロリは筋を取り除き、にんじんと同じように乱切りにする。にんにくは、皮をむいてみじん切りにする。
2.ブロッコリーは小房に分け、塩少々(分量外)を入れたたっぷりの熱湯で固めに茹でてザルにあげておく。
3.牛もも肉全体に塩・こしょうをふり、小麦粉をまぶし、余分な粉をはらっておきます。僕は、牛もも肉300gが高いので、シチュー用の牛スジ肉200gで作りました。
4.鍋にサラダ油大さじ3を入れて熱し、下ごしらえ3の牛もも肉を入れ、中火で両面に焼き色が付くまで炒める。
5.上の鍋に、下ごしらえ1のにんにく、玉ねぎ、にんじん、セロリ、ローリエを加えて炒め合わせ、全体にサラダ油が回ったら、赤ワインを加えて煮たてアルコール分をとばし、さらに約5分煮る。
6.上の鍋に、水1.5カップと固形スープの素を砕いて入れ、強火で沸騰するまで煮込み、煮立ったら弱火にしてアクを丁寧に取り、時々かき混ぜながら一時間ほどフタをしないでじっくり煮込む。
7.上が半畳近くまで煮詰まったら、下ごしらえ2のブロッコリーとデミグラソースを加え、塩・こしょうで味を調え、さらに4~5分ほど煮込んで仕上げて完成。出来上がったビーフシチューに、サワークリームや生クリームをかけてもグッド。
このビーフシチューに、ほうれん草とカリカリベーコンのサラダと、バター・ライスをサーブして、夕飯の始まりです。デザートは、アップル・パイにしました。
・ほうれん草とカリカリベーコンのサラダの作り方についてはここをクリック!
昨年これを作った時は、台風の影響で青物野菜の価格が急騰してカリフラワーやほうれん草、セロリが異様に高く、ビーフシチューとサラダの食材費とデザートにかかった費用は、1,543円(税込み)になりました。
完成したシチューとサラダ
この料理に合うワインは、ブルゴーニュないしボルドー・タイプのミディアム・ボディ以上の本格的な赤ワインが合うでしょう。僕は、下記に紹介した"シャトー・ルミエール"と言う赤ワインを合わせてみました。
映画"この一本!"42 「マッカーサー」
さてこのコーナーでは、隠れた名作映画を毎月一本づつ紹介していきます。賞を取ったのに興行成績が惨敗だった映画とか、一般には知られていないがカルト的に人気のある映画とか、海外では大ヒットしたのに日本でこけてしまった映画とか-いま一つ日の目を見ない不運な映画を取り上げていきます。
* * * * * * * * * *
新品価格
¥927から
(2014/11/16 17:44時点)
今年は、終戦60周年記念でしたね。戦後の日本の方向を決定付けたのは、良くも悪くもマッカーサー元帥(僕は"良い"方が多いと思っているけど)。マスコミで憲法問題や、靖国神社問題、教科書問題が語られる事は多いのに、マッカーサーについて語られる事はあまり無いですよね。僕が、映画「マッカーサー」を見たのは中学校の時だったのだけれど、この映画は、見事なくらいヒットしませんでしたね~周りの誰も見なかった。僕は中学生になって映画にはまったので、お小遣いをほとんど全部映画に注ぎ込んでいたので、"マッカーサー"も見たけど、同級生は誰も見ていない。僕一人。僕は当時サントラ版を買ったので、今でも"マッカーサーのマーチ"が口ずさめる。タンタカタッタ、タッタッタ、タッタッタターン!(って、文字じゃ伝わらないよね~)。当時の戦争映画には、必ずと言ってよいほどマーチが定番テーマ曲でした。コンバット、大脱走、史上最大の作戦、クワイ河マーチ(戦場にかける橋)と同じぐらい普通に口ずさめる。で今回は、この映画「マッカーサー」を取り上げます。
ところで、元帥ってどのくらいの階級かご存知ですか?国によって違いはありますが、兵隊の階級はだいたい次の通りです。下から言うと、二等兵、一等兵、上等兵、兵長。これが一般の兵卒。"プライベート・ライアン"の、プライベートとは兵卒の意味でこのクラスです。次に、伍長、軍曹、曹長、准尉。これが下士官と呼ばれる階級。テレビドラマの"コンバットシリーズ"のサンダース軍曹は、この下士官クラスです。次が士官と呼ばれる階級。少尉、中尉、大尉。これは尉官と呼ばれる階級で、テレビアニメの"はいからさんが通る"に登場する中尉殿はこのクラスです。次が、少佐、中佐、大佐で、佐官と呼ばれる階級で、英語だと、メジャー、コマンダー、カーネルとなります。スターウォーズシリーズで、ダースベイダーの台詞を聞いていると帝国軍のある士官を「コマンダー」と呼んだりしていますが、階級的には中佐の事なんですね。このクラスが、連隊や大隊を指揮したり、海軍では艦長になります。そして次が、准将、少将、中将、大将と続きます。これらの階級の人々は、閣下と呼ばれます。一般人の我々は、「閣下」なんて言葉は、それこそ映画ぐらいでしか聞きませんね~。閣下は、軍団や艦隊全体の長官となって指揮を取るクラスです。閣下は、アメリカで言ったら州知事並みの凄い権力を持っている訳です。そして、それぞれ(※陸海空)の軍の最高司令官、それが「元帥」です。一般的には"元帥"は平時には置かない階級で、第二次世界大戦のような大きな戦争でのみ置かれ、通常は大将が軍隊の最高位である事が多いようです。
階級の話が長くなりましたが、つまり元帥とは、その位凄い権力を持った人なのです。それが世界最強の軍隊のアメリカ軍の元帥ともなれば、どのくらいの権力と影響力を持っているかが自ずとお分かりになるでしょう。マッカーサー元帥とは、正にそう言う"絶大な力"を与えられた人でした。
Imaged by JOLLYBOY
この映画"マッカーサー"は1977年のユニヴァーサル映画なんだけど、全然ヒットしなかったんですね。この年は、スターウォーズ、未知との遭遇、ロッキー、キングコングを初め、名作・大作が目白押しだったので、マッカーサーはもうマイナー中のマイナー映画って感じになってしまった…グレゴリー・ペックが主演で、それなりの巨費をかけて作ったのですけど。内容的にも、やはり第二次世界大戦のパットン将軍を描いた"パットン大戦車軍団"とは大違いで。しかも日本映画公開時には、マッカーサーと天皇が会談するシーンが、不敬的・侮辱的としてカットされてしまった。だから、ロードショーで見た僕もそのシーンは見ていない。この映画を調べようと思って映画雑誌を調べたら、1977年の部分でこの映画の事が一切、一文字も触れられていない…アニー・ホールやサタデーナイトフィーバーですら、しっかり記事になってるのに(笑)。なんだか踏んだり蹴ったりの映画ですが…そんな恵まれない映画だからこそ、このコーナーで取り上げるのですけどね。
パイプをくわえた姿のダグラス・マッカーサーって、戦争を経験したうちの親父達の世代には感慨深い人で、彼の行った政策は知っているのだけど(うちは地主で農地を取り上げられた側らしいですけど)、マッカーサーと言う人の背景とか性格とか、そう言うのって意外と知らないんです。実は、ダグラス・マッカーサーって日本とはかなり昔から縁があった人なんですね。ダグラスの父親アーサー・マッカーサーが駐日大使館付武官として、日露戦争観戦したそうです。その際に、息子ダグラスを副官として派遣するよう要請して許可されたそうです。だから、日本と言う国を第二次世界大戦よりずっと前に(って言うか第一次世界大戦より前に)、親子で知っていた訳です。父アーサーは、フィリピン統治政策でアメリカ政府と対立して本国に召還されてしまいます。ダグラスは、その父を生涯尊敬していたようです。またマッカーサーは、回想録で日本軍に多くを学んだと告白しているそうです。
さて映画のストーリーですが、真珠湾攻撃から3ヵ月後の1942年のフィリピンから始まります。グレゴリー・ペック演ずるマッカーサー大将は、フィリピンの最後の拠点コレヒドールで日本軍との攻防に明け暮れていたが、ワシントンのルーズベルト大統領は撤退の決断を下す。マッカーサーは撤退命令に激怒するが、ウェインライト中将に指揮を委ねて撤退する。その後、コレヒドールは陥落。マッカーサーは空軍の少将に協力を求め、手に入る限りの航空機と兵力結集して、南洋諸島の日本軍補給路を断つ。ワシントンから飛んできたルーズベルト大統領やニミッツ提督と作戦会議を開くが、ニミッツは台湾攻撃を、マッカーサーはあくまでもフィリピン奪還を主張する。マッカーサーは、フィリピン奪還の了解を大統領から取り付ける。レイテ島で日本軍に大損害を与え、ついにAデーでフィリピン再上陸を果たす。
Aデー後間もなく、マッカーサーは陸軍元帥の称号を与えられる。ルーズベルトが急逝し、トルーマンが副大統領から大統領に昇格。原爆投下に許可を与え、広島と長崎に原爆が投下される。日本は無条件降伏して、ミズーリ号艦上で調印式を行った。マッカーサーは、ミズーリでウェインライトと再会した。敗戦後、日本の占領軍総司令官として駐留する事となったマッカーサーは、農地改革、財閥解体、新憲法の制定等の改革を、次々と行う。幣原首相と会談し、日本の軍備放棄が決定する。英雄マッカーサーのアメリカへの帰国要請があったが、マッカーサーは日本に留まり任務に全力を注ぐ。
そのマッカーサーが、再び戦場に呼び戻される。マッカーサーは、陸・海・空の三軍を動員して、仁川の北朝鮮軍の補給路を叩き、38度戦の北を窺がう。トルーマン大統領は、マッカーサーが国連を巻き込み、北朝鮮の動乱を中国相手の戦争に拡大する事を恐れて、マッカーサーに警告する。マッカーサーは敵の動員兵力はたかだか5万人と反駁したが、北朝鮮は26万人の大軍を動員する。かくして、泥沼の戦争が続いていく。トルーマン大統領は、マッカーサーを解任する決定を下した。このニュースは、世界に衝撃を与えた。
任を解かれてアメリカへ帰国したマッカーサーに対し、国民は熱狂的な歓迎で迎えた。議会に招かれたマッカーサーは、歴史に残る告別の演説を行った。「老兵は死なず。ただ消え行くのみ…」。
その後82歳になった老将軍は、ウェストポイント陸軍士官学校で、若き士官候補生に「義務と、名誉と、祖国」を重んずるように説く。この演説を最後に、老兵マッカーサーは人々の前から姿を消した。…以上が、映画の概略です(マッカーサーは、1964年に亡くなりました)。
第二次大戦直後のアメリカの世論調査では、マッカーサーは、トルーマン大統領やアイゼンハワー将軍よりも人気が高かったと言う。その人気のあったマッカーサーが大統領になれなかったのは、アメリカと言う国が軍人と文民の統制をきっちりと分けていたからで、かつマッカーサーが自分の領域に文民が口を挟むを毛嫌いしていたからだとも言われ、生粋の軍人マッカーサーが大統領になる事はありませんでした(…対称的に、アイゼンハワー将軍は大統領になりましたけれど)。マッカーサーが統治したアメリカと言うのも、少し見てみたかった気がするけど。今よりも、もう少し男女同権や民主主義が進展していだろうか?
趣味の部屋(ビークル&アウトドアー&エトセトラ)
ロボットに変身しそうな巨大ビル・ベスト3
さて、勝手にランキング・シリーズの第四弾です。高いビルから東京都内をぐるりと見渡すと、高いビルがあちこちに林立しています。その中から独断と偏見で、ロボットに変身しそうな(いや絶対しているに違いない)ビルディングのベスト3を選んでみました。
東京のパノラマ風景(某テレビ局28階より臨む)
第一位:都庁ビル(新宿)
まず都庁は、間違いなく夜間、ロボットに変身しているでしょう。都庁ロボは、新宿駅南口のNTTドコモビルを剣代わりに手にして、夜の都会を「わりぃごぁ、いねがぁ~(※悪い子はいないか)」と言いながら徘徊しています。たまに、巨額の脱税者やディーゼル車を踏み潰しています。
第二位:フジテレビ本社ビル(お台場)
内陸の雄、都庁ロボットに対する湾岸の雄は、フジテレビ・ロボットです。フジ・ロボは、東京タワーを槍代わりに手にして夜の東京を徘徊します。日本テレビの番組を見ていようものなら、その家の窓を開けて東京タワーの先っちょで突っ付くと言う伝説があるとか、ないとか。年間視聴率三冠王を奪還すべく、日夜任務に励む健気なロボット。運悪く都庁ロボとバッティングした時は、お互いガンを飛ばしあいながら戦わずに遠ざかります。公務員ロボと民間企業ロボの関係なので、仲はあんまり良くないようです。
昔、仕事で何回かフジテレビ本社ビルをCGでモデリングしたことがあるのですが、時間のある時に仕事とは無関係で、余力で冗談でフジテレビがロボットに変形するアニメを作ったことがあります。何か、そう言う雰囲気あるんだよね~。
第三位:NTTツインズアネックス(品川)
僕が品川に、仕事の打ち合せに行った時に、目が点になったのが上のビル。もう、ほとんどそのままロボット。小さな変形で、出動できるに違いない!さすが高速通信NTT、小回りのきく俊敏さが自慢のロボット!ただし小型ロボなので、腕力では都庁ロボとは張り合えないのが痛い。良くも悪くも、瞬発力とスピードが自慢のロボット。
さて、ランドマーク・タワーやNEC本社ビルもかなり惜しいのですが、ロボットと言うよりもロケットとか別の物の方に近いので、次点という事でよろしくお願いします。
今月号の引用・参考文献:
ソムリエ・ワインアドバイザー・ワインエキスパート教本
(日本ソムリエ協会)
日本ソムリエ協会 教本/2003年度版 (日本ソムリエ協会)
基礎ワイン教本/WSET編 (柴 田 書 店)
田辺由美のワインブック (飛 鳥 出 版)
田辺由美のワインノート (飛 鳥 出 版)
ワインの科学 清水 健一 著 (講 談 社)
ヒュー・ジョンソンの楽しいワイン (文 春 文 庫)
ワインベストセレクション260 浅田 勝美 監修 (日 本 文 芸 社)
世界ワイン大全 (日経BPムック)
ワインの世界史 (中 公 新 書)
ワイン・カタログ/ナヴィ・インターナショナル編 (西 東 社)
ボルドー/ワインの宝庫を訪ねて (日 経 B P 社)
ブルゴーニュ/ワインとグルメの歴史にひたる (日 経 B P 社)
シャンパーニュ/金色に輝くシャンパンの故郷へ (日 経 B P 社)
トスカーナ・ワイン紀行 (日 経 B P 社)
ソムリエを楽しむ 田崎 真也 著 (講 談 社)
ワインものがたり 鎌田 健一 著 (大 泉 書 店)
今日からちょっとワイン通 山田 健 著 (草 思 社)
私のワイン畑 玉村 豊男 著 (扶 桑 社)
夢ワイン 江川 卓 著 (講 談 社)
永井美奈子のベランダでワイン (主婦と生活社)
ワイン この一本 戸部民夫・清水靖子編著 (毎 日 新 聞 社)
ワインデイズ マーク・ピーターセン著 (文春文庫PLUS)
ワイン用葡萄ガイド ジャンシス・ロビンソン (WANDS)
ワインの教室 (イカロス 出 版)
ワインついしゃべりたくなる博学知識 (河出書房新社)
はじめての洋食 山崎 建夫 監修 (ナ ツ メ 社)
はじめての和食 藤田 裕子 監修 (ナ ツ メ 社)
はじめての中華 藤田 裕子 監修 (ナ ツ メ 社)
ルミエール・ホームページ
セブンドリーム・ドットコム・ホームページ
マッカーサー (シネマ・インターナショナル・コーポレーション)
聖書の言葉
「正しい者はいない。一人もいない。悟る者もなく、神を探し求める者もいない。皆迷い、だれもかれも役に立たない者となった。善を行う者はいない。ただの一人もいない。彼らののどは開いた墓のようであり、彼らは舌で人を欺き、その唇には蝮の毒がある。口は、呪いと苦味で満ち、足は血を流すのに速く、その道には破壊と悲惨がある。彼らは平和の道を知らない。彼らの目には神への畏れが無い。」(ローマの信徒への手紙3章節)