主の御使いが彼女に現れて言った。「あなたは不妊の女で、子を産んだことがない。だが、身ごもって男の子を産むであろう。今後、ぶどう酒や強い飲み物を飲まず、汚れた物も一切食べないように気をつけよ。あなたは身ごもって男の子を産む。その子は胎内にいるときから、ナジル人として神にささげられているので、その子の頭にかみそりを当ててはならない。彼は、ペリシテ人の手からイスラエルを解き放つ救いの先駆者となろう。」 (士師記13章3~5節) |
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またイスラエルの人々は、神様のことを忘れて悪いことを行ったので、ペリシテ人が攻めてきました。
「ふん、イスラエルは弱いな!」
誰も、ペリシテ人を追い払えません。
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ある日、ダン族のマノアと言う人の奥さんに主の使いが現れて言いました。
「あなたは身ごもって男の子を産むでしょう。その子は神様に使える人となるので、お酒を飲ませてはいけません。また、髪の毛をそってもいけません。」
この言葉通りに、翌年、男の子が産まれました。名前をサムソンと名付けました。
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サムソンはたくましい勇者に成長しました。
ペリシテ人をさんざん困らせたり、ペリシテ人に町に閉じ込められても門の門柱を引き抜いて門を山の頂上に持っていってしまったりもしました。
サムソンは、ライオンを倒したこともあります。
それほど強い力を、サムソンは神様に与えられていました。
そんなサムソンを、ペリシテ人は何とか倒したいと思っていました。
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サムソンは、デリラと言う女の人が好きになりました。それでペリシテ人は、デリラに言いました。
「サムソンのあの力は、どこから来るのか、どうしたらその力を縛れるのか、聞き出してくれ。そうすれば、大金をあげよう。」
デリラは、サムソンに力の源を聞きますが、サムソンは嘘ばかり教えて本当のことを話しません。そして、デリラは言いました。
「サムソン、あなたは3回も私を騙しました。今度こそ本当のことを言ってください!」
デリラにしつこく言われて、サムソンは困り果てて、遂に大切な秘密を打ち明けてしましました。
「私は、髪を一度も切ったことがない。この髪を切られたら、力が抜けてしまう。」
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サムソンが眠っている間に髪は剃られて、ついにサムソンはペリシテ人に捕まってしまいました。髪の毛を切られたサムソンは、もう力を出すことができませんでした。
サムソンは、両目をえぐられて、牢に入れられて、青銅の足かせをはめられて、牢屋で粉をひく仕事をさせられました。
しかし、そのサムソンの神もまた少しづつ伸びていきます。
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ペリシテ人は、面白がってダゴン神の祭りにサムソンを引っ張り出して、楽しむことにしました。
サムソンは、ダゴンの神殿の支柱の間に立たされました。サムソンは、彼の手を引いた若者に、建物を支える支柱に連れて行ってもらいました。サムソンは、神に祈りました。
「わたしの神なる主よ。わたしを思い起こしてください。神よ、今度だけ私に力を与えて、ペリシテ人に復讐をさせてください。」
サムソンが力を入れて支柱を倒すと、ダゴン神殿は崩れて、ペリシテ人の上に崩れ落ちました。
その建物の崩壊で死んだペリシテ人の数は、サムソンが生きている間に倒したペリシテ人の数よりも多かったのです。こうしてサムソンは亡くなりました。
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