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ダンとアンヌとウルトラセブン
森次晃嗣・ひし美ゆり子著/小学館 (2021年3月16日記載)
2月に購入したセブン本、3冊目。1~3月は年間の最繁忙期なので、「この3冊を読むのは4月以降かな~」と思っていたのだけど、気がつけば3月前半で3冊とも完読してしまいました。趣味と言うのは眠気にも勝るもので(笑)、電車の中で集中して読み、夜な夜な眠い目をこすり、喫茶店での待ち時間で読み、あっという間に読破。
この本は、ダンこと森次晃嗣(もりつぐこうじ)さんと、アンヌことひし美ゆり子さんの「セブンの見どころガイド」なのだが、半世紀以上経っているのにも関わらず、二人の対談集が「初めて」と言うのは驚き。三田評論でひし美さんの他の方との対談は読んだことがありますが、ダンとのは初めて。
僕が子ども頃に読んだウルトラマンやウルトラセブンなどのヒーロー特撮物の本と言えば、怪獣や宇宙人のプロフィールだったり、登場するメカのスペックだったり、そう言うのがほとんどでした。朝日ソノラマ系の本についていた、ペラッペラの薄~い赤いレコードに収録されていた物語なんかも、何度も聞いたなぁ~。微かに台詞も覚えてます。
翻ってこの本は、僕の年齢前後のウルトラセブン世代のファン向けに書かれているような本で、ダンとアンヌ自らが一話一話ストーリーを追いながら、レギュラー主演者やゲストの印象やエピソード、監督や脚本家やスタッフらとの関りや裏話などで構成されていて、大人でも楽しめる本として構成されています。多くのファンが、「そうそう、このシーン!」とか「へえ、あの演出の背景にはそんなエピソードがあったんだあ~」と楽しめる本です。限られた少ない予算で制作しているので宇宙人が出せなかったり(笑)、小さな子どもには難しい重厚なテーマの物語構成にしていったので、当初30%を超えていた視聴率が20%を切ったり、フルハシ隊員(毒蝮さん)が出演前に酔っぱらって台詞が言えなくなったり、各話毎に様々なエピソードがあります。二日前にひし美ゆり子さんの「セブン セブン セブン」を読み終えたばかりだったので被るエピソードも多く、かなり脳裏に色んな裏話や背景が刻みこまれました。
あとがき的な対談のページで、アマギ隊員こと古谷敏(ふるやさとし)さんが(この対談収録に際して)「俺、嫌だったら来ないもん(笑)。」と言うのに対し、森次さんが「来ないよな(笑)。みんなに会いたいから来るんだよ。」と答えている。セブン出演者達が、今でも親しい交流があり、当時からのチームワークの良さが感じられる会話です。
さて、この3冊を読み終え色々情報をインプットした上で、いよいよ改めて久しぶりにDVD全集を視聴します。夜な夜な1話ずつ、50日間かけて。欠番の12話もPC内に保存してあるので、11話の次にちゃんと見ます。でも、まずは「私が愛したウルトラセブン」を見て、脳内のセブン視聴エンジンを温めてから見ようと思います(笑)。
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