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読書履歴 2018年4月~12月 (2018年12月31日終了)
2018年度春4月から、自分の忘備録も兼ねて、読書の履歴を残すこととしました。
2018年12月に読んだ本
12月は仕事と家事以外何もできず、読書は壊滅でした。仕方ないね。
2018年11月に読んだ本
先月に引き続き、11月も本を読めない月間でした。小説や専門書等を1冊も読めなかったのは、今年初です・・・起きて仕事して寝るのが精一杯で、予定していた登山もライドもキャンセルの11月。
その中で、一冊だけ面白いなと思った本(※漫画)に出会いました。仕事先で出会った20代の青年がたいへんな本好きで、旧きはロバート・A・ハイライン(「夏への扉」など)やフィリップ・K・ディック(「高い城の男」など)やアーシュラ・K・ルヴィン(「闇の左手」など)から、最近のテッド・チャン(「あなたの物語」など)まで会話が成立する青年で、話し始めるとお互い本の話が止まりません(笑)。
その彼が薦めてくれたので読んだ本が、漫画の「ちひろさん」。「ショムニ」の作者の漫画で、コメディとか娯楽作品とかとは一線を画す作品です。
何と言うか、胸に突き刺さると言うか、沁みる漫画です。漫画のジャンルは異なりますが、かつて初めて「めぞん一刻」を読んだ時のような読後感を感じました。2巻目も読んでみようと思います。
2018年9~10月に読んだ本
9月と10月は、2018年で最も本を読めない2か月間でした。漫画すら1冊のみ(笑)。今年は5年ぶりの免許更新年だったので、こんな機会くらいしか色々変わった道交法の情報をまとめて得られないので、交通教本は読みました(笑)。
★「荒磯の岩(ありそのいわ)」
僕が通っている教会が30周年を迎え、そして30年記念文集「荒磯の岩」も完成しましたので、じっくり読みました。
うちの家族は、この教会でお世話になってまだ8年ですので、教会の歴史の最近の部分しか知りませんが、30年の間に色んな出来事があったことが分かります。
この教会の特色は、様々な人々が集っていることです。現在、0歳児から95歳までの老若男女が集い、そして過去から現在まで、アメリカやヨーロッパ、中国、韓国、アジア諸国、アフリカのジンバブエやタンザニアなど、本当にいろんな方々が礼拝に出席してきました。それぞれの人生に、苦しみや悩みや葛藤、また喜びや驚きなど様々なドラマがあり、ここに集っていることを文集を読んでより深く知ることができました。
年齢も、男女も、国籍も言葉も、財産や健康も関係なく礼拝に集う、天国ってそう言うところなんだなぁ~と、この8年間実感しています。
2018年8月に読んだ本
8月は、仕事からお弁当作りや家事に至るまで時間に追われ、漫画すら読めず、読めた本と雑誌はたった2冊のみ。だけど、両方良い本だったので「今月は良し!」。
★草生人(2018年夏号)
草加のフリーペーパー。なのだが、このフリーペーパーは只者ではないのだ。先日ランチ中に、4名でたまたまこの「草生人」の「凄さ」について語りあった。 まず、フリーペーパーなのに、広告臭が感じられないし、提灯記事もない。用紙の質もコストを無視した品質(笑)。 そして、紙面構成&写真&綿密な取材に基づく記事内容が、とてつもなくしっかりしているのだ。「そんじゅそこらのフリーペーパーとはレベルが違う」と言う意見で一致した。
「夏号」の特集は、草加のバー。地元草加であまり飲まない僕も、行ったことのあるバーが載っていたし、「行きたいなぁ~」と思わされるバーもあった(^^)。
★アリガト・謝謝 木下諄一著/講談社
台湾が、なぜ200億円もの募金(義援金)を集められて被災地に送れたのか?
韓国や中国、アメリカ、イギリス、ロシア、フランスに対し、日本政府が各国の新聞広告で感謝の意を伝えたのに、中国の立場を慮って、台湾ではそれを行わなかった。額ではないとは言うものの、中国の義援金3億円に対し、台湾の義援金は桁が2つ違う・・・にも関わらずである。そして、日本の有志の人々5,000人以上が募金を総額1,900万円以上して、台湾の新聞に感謝の広告「ありがとう、台湾」を載せた経緯もこの本は教えてくれる。
この作品はフィクションと言う形をとっているけれど、「東日本大震災」、「台湾の募金活動」、「謝謝台湾計画」は全て実際の出来事であり、台湾在住30年の著者が、綿密な取材を重ねた上で書き上げたものである。
今年の6月に、台湾に5日間行きましたが、道に迷った時など、3回も台湾の人に親切に教えていただいたり、嫌な事は何もありませんでした。台湾大好きで、また行きたいです♪
2018年7月に読んだ本
デジタル新聞や記事を除き、7月は4冊。うち漫画が2冊(笑)。
★世界史・上巻 ウイリアム・H・マクニール著/中公文庫
今朝、ようやく上巻を読み終えた。上巻だけで、高校の世界史教科書よりも分厚いので、久々に読むのに骨が折れた一冊。
だけど、内容は面白い。文明の夜明けから、1500年頃までの世界史を、新たに発見され公開される資料で改編を積み重ねながら、極力客観的に、特定の政治観や宗教観に引っ張られず、歴史を公平に記述しようと言う作者の意図がよく分かる。高校時代にこの本を読む気になったかどうかは別として(汗)、もし読んでいたら「日本史」を選択せずに「世界史」を選択していたかもしれない。中世・ルレッサンス以降を描く下巻が、更に楽しみ。
2018年6月に読んだ本
6月は嫁さんの足の腫れの間の家事全般遂行、及びその後の台湾旅行で、本はあまり読めなかった。漫画含め4冊。
十字軍物語、1巻と2巻に引き続き、3巻目を読み終えた。3巻は3次から8次までの十字軍を全部網羅するので特に分厚く、約500ページ。読了に時間がかかりました。
★十字軍物語・3巻 塩野七生著/新潮社
第3次の主役は、何と言っても英国の獅子心王(ライオンハート)のリチャード。リチャードの軍略家としての才能は発揮され、彼の参戦後は手詰まりかつ不利な戦況を次々に打破していった。エルサレムの奪還はならなかったが、実のある講和をなし得た。歴史家には、戦士としての彼を評価しても王としての彼は低く評価する人もいるようだが、著者の塩野さんはそうではないようだ。イギリス人が、リチャードを好きな理由が分かる気もする。
第4次は、ローマ法王インノケンティウスとヴェネツィア共和国を中心に物語が続く。英国王も、フランス王も、ドイツ(神聖ローマ帝国)皇帝も参戦しない。結局、パレスティナでなくコンスタンティノープルを攻めて、ビザンティン帝国の領土を得る。キリスト教徒がキリスト教徒を攻める戦争だった。狡猾な経済都市ヴェネツィアが得をして終わった。
第5次も、パレスティナに向かわず、エジプトのダミエッタを攻めた。有能なリーダー不在&準備不足で、十字軍に送り込んだ法王代理が各地で嫌われ者で、講和も潰し、最終的に遠征は惨憺たる結果で終わった。
第6次は、神聖ローマ帝国の皇帝フリードリッヒに主役が移る。このフリードリッヒは、戦闘はほとんど行わず、イスラム教徒側と交渉し、パレスティナの地において主要な地を確保し大幅な譲歩を勝ちえ、エルサレムも取り戻した。血を流して聖地を奪還しない対応に法王が怒り、フリードリッヒを2度も破門する。法王は現地の苦労などお構いなしの塩対応だった。
フリードリッヒは、帰国後、自国の領土を侵したローマ法王軍をこれまた一度の戦闘も行わずに取り戻した。この手腕は見お見事。
第7次は、聖王ルイと呼ばれるフランス王が中心に進む。ローマ法王庁は、彼を理想的な君主と誉め讃えた。ルイは、国内の経済の安定を図り、各地に貧しい人びとや病人のために施設をつくり、教会を建て、またソルボンヌ大学を発足させたりと確かに善王だったのだが、残念ながらこの人には軍略的な才能がなかった。
この王が第7次十字軍を率いたのだが、2万5千と言う大軍勢を率いていたにも関わらず大敗北を喫し、全員が捕虜になると言う体たらくで、前代未聞の国家予算規模の莫大な身代金を支払うこととなった。結果的に、それまでがんばっていたパレスティナに住むキリスト教徒の力も弱めてしまった。
第8次も、このルイ王が立つ。2度目の十字軍である。今度はなんとパレスティナでもエジプトでもなく、目的地はチェニジアとなった。第8次十字軍は第7次よりも華やかだったが、結果はやはりと言うか、ルイ王は早々に病死し、遠征はたった1ケ月足らずで惨憺たる結果で終わった。
こうして、この8次で十字軍の遠征は終わりを迎えた。ローマ法王は、実のある実質的な成功を収めたリチャードやフリードリッヒをこき下ろして塩対応に終始したが、この大敗を喫し、かつ多くの戦士を死なせたルイ王を批判することはせず彼を聖人に処した。
ちなみに、十字軍後、フランス王は、聖堂(テンプル)騎士団の「莫大な財産と富」に目を付け、謀略により騎士団員を異端の疑いで初めから有罪として捕らえ、入獄・拷問・処刑で絶滅させられ、莫大な財産はフランス国王のものとなった(※この異端裁判所でのでっち上げ裁判は、この一世紀後に起こるジャンヌダルク裁判と双璧をなし、この異端裁判所は魔女裁判で暗黒時代をもたらしていく事となる)。
こうして十字軍の終焉と共に、200年近くに渡って巡礼者達を守ってきた聖堂騎士団の歴史も終わった。
2018年5月に読んだ本
5月に読んだ本、漫画3冊含めた7冊。電車に乗る機会が増えると読書が進みます。
特に印象に残った本。
★僕の村は壁で囲まれた/パレスティナに生きる子どもたち 高橋真樹著/現代書館
イスラエルとパレスティナの歴史を全部書くとここに収まらないので省略するけど、一言で簡潔に説明すると「自分の国に他国からぞろぞろと人が大勢やって来て、『ここは俺たちの国だ』と勝手に建国して、圧倒的な武力で元々住んでいた人を殺したり追い出した」と言うことです。 それは70年前に起こったことですが、半世紀以上に渡って未だにその鬼畜とも言える非人道的な行いがパレスティナに住む人々に行われています。家は勝手にブルドーザーで壊され、新たに家を建てることも許可されず、理由も分からず子どもが逮捕されて連れて行かれ拘留され何か月も何年も帰ってこない。居住地の周りには壁が立てられ、検問所から出ることも難しい等々。
これらは、重大な人権侵害であり、全て国際法違反です。イスラエルと言う国家がパレスティナに行ってきたことは、「ホロコースト」や「アパルトヘイト」と同じ人類史上の大犯罪行為です。ナチスドイツが行ったホロコーストの真相が明らかになった時、世界の人々は「こんなにひどいことが起こっているなんて知らなかった」と考えました。けれども現在パレスティナで起きていることは、知る努力さえすれば誰でも分かる事です。
★BiCYCLE CLUB 7月号
100kmロングライドのための特集記事があったけど、僕がこの6年のロングライドの経験で独自に少しずつ蓄積した方法が、ほぼ間違っていなかったことが分かった(^^)。ただし、コーラはライド前半や中盤で飲んではいけなかったようだ。血糖値が急激に上昇しその後ズドンと落ちるので、急にだるくなるそうだ。飲んでいいのは、ライド残り1時間を切ってから。真夏の暑い日の100km超ライドで、コーラを飲んで糖分取ったのに疲れる原因はこれかぁ~!納得。以後、気をつけます。
2018年4月に読んだ本
4月は5冊読めました。
★ 十字軍物語2巻 塩野七生著/新潮社
1巻は第1次十字軍が成功したとこまでで、2巻は第2次十字軍以降がことごとく失敗し続け、イスラム側にヌラディンやサラディンが登場する過程を描く。 小説ではないノンフィクション歴史物なのに、さすが塩野七生さん、読ませる!次の3巻で終わりなので、その後は「ローマ人の物語」読みたいなぁ~。
★ 十戒に込められた神の愛 古川第一郎著/いのちのことば社
お隣の越谷の教会におられた古川牧師(故人)が書かれた本。学生時代から数年前まで、古川先生には本当にお世話になり、個人的なお話しもたくさんさせていただいた。
「十戒」と言うと、昔「10の戒め」と言う感じで訳されたのだが、本来の原語は「10の神の言葉」と言う意味で、我々に対する神の愛の言葉である。古川先生のあの語り口が想像できる本でした。