健康シリーズ番外編
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初めての人間ドック体験記 (2004年7月25日記載)
初めての人間ドック
サラリーマン時代は、会社の福利厚生の一貫として毎年健康診断があった。某所の集団健診専門の健診センターに行って、健康診断を受けるのだ。しかし、個人事業主になってからは、自分で行こうと決心しない限り健康診断は無いのである。最後に健康診断を受けたのは結婚前だったから、かれこれ3年以上健康診断を受けていないことになる。「個人事業は体が資本なのだから早く健康診断を受けなさい」とずっと妻に言われていて、6月の半ばに遂に受けることにした。3年以上ぶりと言うこともあって、せっかくだから1泊2日の人間ドッグに入ることにした。もちろん、初めての人間ドックである。費用は約8万7千円ほど(ホテルに泊まる人は95,000円だが、僕は事務所に泊まるので割引価格)。正直なところ高いとも思うのだが、精密検査だし、久しぶりの健診だから決心した。
人間ドック一日目
人間ドックでの健診は、既に前日から始まっている。そう、検便である。検便は、前日、当日、2日目の3回もすると言う念の入れようだ(僕は検便は苦手なのだが)。それに、数枚のチェックリストの記入も忘れてはならない。検便のパック、リスト+保険証や受診のカードを持って、健診センターへ行く。
今回僕が健診を受けた場所は、事務所から歩いて5分で行ける"三井記念病院・総合健診センター"である。
三井記念病院・総合健診センター(千代田区神田和泉町)
8時半に受け付けを済ますと、ロッカーへ案内される。ロッカーはすべて木製で大きく、集団検診時の狭い事務用ロッカーとは偉く違う。また、一泊二日の健診者専用の休憩室(待合室)にも案内してもらったが、とてもきれいな部屋で、しかも一人一台ずつオットマン付きの本皮製ソファーが用意されている。集団健診時のパイプ椅子とはえらく違う。冷蔵庫も用意され、エビヤンや緑茶、ウーロン茶がぎっしり入っていて、すべてフリードリンク。・・・これが一泊二日の健診ではなく、一泊二日の旅行だったらもっと気分が良いのだが。
オットマン付きのソファー
さて最初の健診は、採尿、血圧の測定、そして採血。その後、糖尿病を調べるため甘いソーダ水のようなものを飲んでから、1時間ずつの間をおいてから2回の採血を行った。経口糖負荷試験と言うらしい(合計3回の採血である・・・2回目と3回目の採血担当者が不慣れなのか(新人?)とても痛くて、翌日採血個所が紫色&黄色になってしまった)。その後、医師の診察も受け、色々と健康や生活について問診をする。
身長や体重の測定、視力、眼圧、眼底圧力検査もする。驚いたのは、視力である。僕は、丸一日コンピューター・ディスプレーを見る仕事をしているので、視力がかなり下がっただろうなぁ・・・と覚悟していたが、左1.5、右1.2の結果が出た。視力は、十年前とまったく同じだった。
それから、肺機能や聴力の検査、心電図の計測を行う。心電図は安静状態で計った後、運動(階段状の箱の上り降り)後に何度か計った。
超音波検査も受けた。超音波検査は初めてで、下腹部や膀胱を検査。膀胱は、膀胱が尿で満タンになるのを待ってからの計測で、漏れそうだった(笑)。それから、胸部のX線検査も行った。
そして、この日僕は超音波検査と同様に、生まれて初めてCTスキャンによる検査を受けた(翌日、僕は初めて自分の頭部と胸部の断面図を見ることとなる)。これらの検査をすべて終えて、初日の検査は終了した。
ところで、途中、用意されていた昼食を食べたのだが、そのお昼ご飯もそれなりに豪華で、彩りも良く美味しかった。食堂の自動販売機のドリンクも、すべてフリードリンクだった。正に「至れり尽くせり」である。空いている時間を利用して、栄養士による栄養指導の講義も受けた。以前に何度も聞いた話しではあったが、ここでもう一度改めて今後の食生活に活かそうと決意する。
人間ドック二日目
さて、人間ドック2日目の到来である。二日目も、血圧測定から始まる。昨日より、血圧が低かった(・・・検査の緊張感が無くなったせいかな?)。
次に、上部消化管検査である。胃カメラとバリウムの2つの方法があったが、僕はバリウムを選択した。いつもながら、発泡剤とバリウムの組み合わせは辛い。ゲップがどうしても出そうになってしまうからだ。なんとかゲップをこらえてバリウム検査も無事終了。ちなみに、面談した医師からは、次回からは胃カメラの方が良いと進められた。より詳しく胃の状態が分かるらしい。
これで昨日から続いた検査項目は、すべて無事終了。その後、医師の面接指導に入る。この時、僕は生まれて初めて、CTスキャンによる自分の胸部の断面図や頭部の断面図を見た。う~ん、これが俺の脳か・・・。脳や肺には、まったく異常はないそうだ。レントゲン撮影による写真も見た。胃も問題はないようだ。小さなポリープが2ヶ所あったが、これは自然発生的なもので自然に消滅するとのこと。超音波検査による、下腹部の画像にもなんら問題はなかった。一応、健康体のようである。
自分の脳の断面図
しかしまったく問題がなかったわけではない。以前の集団健診時から指摘されている、高脂血症、脂肪肝、高尿酸値の主に3つである。(これらを放っておくと、生活習慣病になる可能性が高い)。いずれも、根っこは同じ。動物性タンパクの取りすぎ&カロリー取り過ぎ、そして運動不足である。毎回、同じ指摘を受けるが、なかなか運動できる時間がない。このまま行くと、動脈硬化や痛風に悪化していく可能性もあるので、食事に気をつけるように&運動するように、と指導される・・・分かっちゃいるのだが・・・余暇の時間が欲しい。
こうして、予想通りの結果の面接指導を終え、一泊二日の人間ドックを終える。用意されていたサンドイッチを食べて、健診センターを後にした。事務所に戻ってから、バリウム放出用の下剤を飲んだのは言うまでも無い。
今回の診断で感じた事は、健診とは健康を調べる為であるのに、けっこう体にストレス(負荷)が掛かると言うことだ。だから、健診はたまにでいいかな・・・と思ったりもする。
もう一つ感じたことは、集団検診と人間ドックの最大の違いは、健診者に対する扱い方だと感じた。集団健診は、一日に何人さばけるかと言う流れ作業。ロビーにパイプ椅子をずらりと並べて、そこに数百人を座らせ、何番から何番までと区切って、受診者を列に並ばせて、流れ作業で次々と検査していく。そう、何と言うか、ブロイラー(鶏舎)の鶏か、牛舎の牛のような扱いなのだ。医者との面談も形式的で、細かい生活上のアドバイスを受ける時間的余裕は無く、一般論を言われて「はい終わり」・・・である。体の負荷と同様、精神的にも辛いものがある。会社は、健診を義務でやっているだけなので、従業員の健診にかかる費用を少しでも安く抑えたい。なので、結果としてそう言う集団健診での受診となってしまうのだ。
しかし、今回の初めての人間ドックは大きく違った。一つの健診が終わると、待合室のソファーでゆったりと待ち、検査は丁寧に呼びに来てくれる。医師との面談も丁寧で、話しをきちんと聞いてもらえる。一つ一つの検査も丁寧。個人事業主になってから、市からの集団健診の案内も来るには来るのだが、様々な検査が別々の日に行われたりして忙しい社会人の実情を反映していないし、検査内容も限定的でかなり貧弱。だから、僕は来年からもお金が高くても、人間ドックで検査してもらおうと思うのである。一年間がんばって働いているのだから、そのぐらいのお金は健康に使っても良いかなと思うのである。
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