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作者前書き

　お久しぶりです。再びレイ・キタムラです。皆さんがご存知の通り、私はキタムラ博士によって誕生した新世代ロボットの零号機(※初号機)です。

　前回、二十一世紀半ばのロボット達の偉大な冒険物語について記しました。しかしその一方で、その間に地球で起こったあの悲劇についてもきちんと書き記しておく必要があると考え、こうして再び皆さんにこの物語を書き記すこととなりました。

　あの事件については、色々な憶測や、まったく事実に即していない情報などが出回っています。私は、生みの親でありかつ育ての親でもあるキタムラと同様、科学的な視点からあの事件を捉えるべく様々な努力をしました。多くの関係者から証言を聞き出し、極力正確な事実を記したつもりです。関係者の多くが今は世を去っていますが、一部故人の名誉に関わる事柄も含まれていますが、事実を伝えるためには必要な記事であり、ご遺族の皆様にはご容赦を願うばかりです。

　それでは、また後ほどお会いしましょう。

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