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(2017年11月17日掲載)

79.ボジョレーヌーボーの試飲&販売担当

 近所(町内)に、"よろずキッチン恵登屋"と言うお店で(⇒FaceBookページはこちら!)先日、初めてワインの試飲および販売を担当させていただきましたが、今回ボジョレーヌーボー解禁から2日間、再び試飲と販売を担当させていただきました。

 

 ボジョレーヌーボー2種の他、フランス、スペイン、オーストラリア、南アフリカのワインもご紹介しました。

★せっかくなので、(以前もちょいと書きましたが)ボジョレーヌーボーのおさらい。

 ボージョレって、歴史上長らく評価されなかったワインなんですよ。なんでかと言うと、ガメイ・ノワールと言う葡萄品種を使っているのが一因なんです。ざっくり言うと、ガメイは長期熟成に向かないんです。がんばっても凡庸なワインになりがちな品種。
 皆さんも何となく感じていると思いますが、ワインは長期熟成の方が値段も高くて評価も高いと思いますよね?まさしくフランスでもそういう評価なんです。だから、ボージョレはダメだと。そう言う評価です。 ボージョレは、ブルゴーニュ地方にあるんですが、周りの地域には、ロマネコンティやモンラッシュやシャンベルタンを生み出すコートドール地区や、シャブリの産地のシャブリ地区など、高価な銘醸ワインの産地が並んでいるんですよ。同じように一年間苦労して葡萄を育てワインを作っているのに、他の地域より評価が低くてめっちゃ安い。長らく1本数百円とかそんな評価だった。やり切れませんよね?
「だったら他の地区のように、ピノ・ノワールとかでワイン作ればいいじゃん?」と思いますよね?
ところが、フランスとかイタリアとか(他の国も)には原産地統制があって、葡萄品種も厳格に定められているのです。 栃木県名産「草加煎餅」は有り得ないし、「萩の月」を草加の銘菓にしない(できない)ですよね。ワインもそう。 ボージョレ地区は、ガメイ・ノワールなのです。ガメイなのですぅ!ガメイなのですぅぅ~!!
 そんな低評価のボージョレ地区で、売り込みに尽力するジョルジュ・デュブッフと言う醸造家が現れます。彼は、1970年代にパリ・オペラ座の近くで、新酒(ヌーヴォー)の解禁イベントを行いました。新酒は、本来「今年のワインの出来はどんなかな~?」と言うのを予見するためのものです。彼は、それを売り込んだのです!他の国でも売り込み努力を重ねます。
 長期熟成に向かないガメイのワインをどう売り込むか?逆手に取ったのです。
「果実味溢れるフレッシュなワインです!時間が経つほど味が落ちます!新鮮なうちに飲んでください!」
 ジョルジュ氏の売り込み努力は徐々に功を奏し、そして航空会社や大手スーパーのマーケティング担当の後押しもあり、現在の様なボージョレの勝利となりました。
 売り上げ拡大は、ボージョレのワインに良い効果をもたらしました。資金をワイン造りに回せるようになり、ヌーヴォー以外のボージョレワインの品質が上がったのです。
(※余談ですが、この逆転の発想って、高度な機能を詰め込んで誰も機能を使いこなせずガラパゴス化してしまう日本の物作りを何とかする参考になりませんかね?「日本の電化製品は、知的レベルの高いあなたにしか使えません」的な・・・(笑))
 ボジョレー・ヌーボーは早飲みワインですが、村名を冠することを許されたワインには評価の高いものもあり、10のクリュボジョレの中にはある程度の熟成に耐えうるワインもあるのです。かつて我が家のセラーに入れていたボージョレの"ムーラン・アヴァン"もそんな一本です。そして現在、我が家のセラーには、一本ボジョレー・ヴィラージュが入っています。
 そもそも、何万円もする長期熟成ワインと、2千円前後クラスのボジョレー・ヌーヴォーを比較するのはナンセンスです。ぱっと立ち寄って食べる吉野屋の牛丼も美味しいし、時間をかけてフレンチレストランで食べる仔牛肉のソテーも美味しいです。どちらも美味しいですが、同列で論じる人はいないでしょう(笑)。
 ボジョレーヌーヴォーは、軽いおつまみや料理と共に、ワイワイ楽しみながら気軽に飲みましょう♪(^^)


トラン・ボジョレー・ヌーボー&ボジョレー・ヌーボー・ラ・バレイユ

 今回、試飲&販売させていただいたボジョレー・ヌーボーは、トラン社の2本。1本はスタンダードなボジョレー・ヌーボーで、もう一本はより手間のかかったボジョレー・ヌーボー"ラ・バレイユ"。樹齢の長い畑の葡萄のみを使用し、全て手摘み収穫。濾過を行わないノンフィルター製法。
スタンダートはフレッシュで軽い飲み口で、ラ・バレイユの方が舌の引き締まる収斂感がありより力強い印象を受けました。


参考データ:
葡萄品種 ガメイ・ノワール
産地:ボジョレー地区
価格:それぞれ2,000~2,500円前後


引用・参考文献:
ソムリエ・ワインアドバイザー・ワインエキスパート教本
                        (日本ソムリエ協会)
日本ソムリエ協会 教本/2003年度版     (日本ソムリエ協会)
基礎ワイン教本/WSET編            (柴 田 書 店)
田辺由美のワインブック              (飛 鳥 出 版)
田辺由美のワインノート              (飛 鳥 出 版)
ワインの科学          清水 健一 著   (講  談  社)
ヒュー・ジョンソンの楽しいワイン         (文 春 文 庫)
ワインベストセレクション260 浅田 勝美 監修 (日 本 文 芸 社)
ワインのたのしみ方       皆川 達夫 著   (主婦と生活社)
世界ワイン大全                  (日経BPムック)
ワインの世界史                  (中 公 新 書)
ワイン・カタログ/ナヴィ・インターナショナル編   (西  東  社)
ボルドー/ワインの宝庫を訪ねて            (日経BP社)
ブルゴーニュ/ワインとグルメの歴史にひたる       (日経BP社)
シャンパーニュ/金色に輝くシャンパンの故郷へ     (日経BP社)
トスカーナ・ワイン紀行                 (日経BP社)
ソムリエを楽しむ        田崎 真也 著   (講  談  社)
ワインものがたり        鎌田 健一 著     (大泉書店)
今日からちょっとワイン通     山田 健 著   (草  思  社)
私のワイン畑          玉村 豊男 著   (扶  桑  社)
夢ワイン             江川 卓 著   (講  談  社)
永井美奈子のベランダでワイン            (主婦と生活社)
ワイン この一本    戸部民夫・清水靖子編著  (毎 日 新 聞 社)
ワインデイズ      マーク・ピーターセン著 (文春文庫PLUS)
ワイン用葡萄ガイド   ジャンシス・ロビンソン    (WANDS)
ワインの教室                   (イカロス 出 版)
ワインついしゃべりたくなる博学知識         (河出書房新社)
カクテル123                  (日 本 文 芸 社)
男と女のワイン術              (日経プレミアシリーズ)
各ワインメーカーHP  など