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5.迷惑メールへの対処 (2005年 8月28日記載)
パソコン及び携帯電話でのインターネットが日常生活に浸透して久しいが、その一方でウィルスメールやスパムメール等の迷惑メールも激増している。僕も、公私問わずメーラーを開くたびに、(短い時間ではあるが)一定時間、迷惑メールへの面倒な処理に追われている。迷惑メールの数があまりに多いので、そのすべての内容をここに記すのは無理だが、まずは実際に私の所に届いた迷惑メールを基にして、迷惑メールの傾向をいくつか記してみたい。
・ウィルスメール…今さらここで紹介するまでもないが、ウィルスの添付されたメールが送られてくる事がある。差出人は、たいてい知らない人である(稀にウィルスに感染してしまった知人のパソコンから自動的に送付されてしまう事もある)。「.TXT」ファイルを初め、様々な既存のファイル・フォーマットを偽装したファイルが添付されてくる。タイトルは「Re:×××」のように、自分が差し出したメールへの返信風に偽装されていたり、「Your Picture」のように自分に関する画像のように偽装されている。本文は短かったり、化け文字になったりしていて、意図が不明になっている事も多い。添付されるウィルスには、様々なタイプがあるのでここでは省略。添付メールをクリックしてはならない。
・スパムメール・例…スパムメールと言うのは、こちらから要望もしていないのに知らない人から送られてくる迷惑なダイレクトメールをさす。出会い系やH画像系が大半を占め(中には貸金系、儲け話系もある)、文例には色んなパターンがある。文例その1。「以前チャットでお話ししましたよね。○○です。間違いだったらごめんなさい。ぜひ一度お会いしたいので、メールください(以下、アドレス等の記載)」。文例その2。「臨む逆援助交際、100万円差し上げます(以下、詳細へ続く)」。文例その3。「あなたに対して○○さんからご指名が入っています(以下○○さんの偽紹介文)」。文例その4。「女性の○○な姿が満載。無料。ぜひご覧下さい(下にバナー)」。文例その5。「あなたに1万円分のポイントが当たりました。3日以内にご連絡をいただかないとポイントの権利はすべて消失します(以下、詳細へ続く)」…まあこんな感じの、幼稚な文章で貴方の欲望心をそそって、クリックさせようと言うもの。まるであなたがそこに記載されたアドレスをクリックしないと、損をしてしまうかのように説得するメール。いずれも、あなたの女性やお金への欲望を煽って、誘い込もうとするとするメール。添付アドレスやバナーを、クリックしてはならない。
・架空請求メール・例…迷惑メールを通り越し、悪質な脅迫&詐欺のメールが届く事もある。文例を一つあげる。「あなたは○○出会いサイトで、会員の仮登録がなされています。この仮登録状態ではサーバーに不可がかかり、当方には今後多大な損害が生じます。退会なされるには、○万円を下記の口座にお振り込み下さい。ご不明の点は、下記にご連絡下さい(以下、詳細が続く)」。ここに書かれた内容は全部虚偽であり、もちろん当事者に抗議の返信をしたり、アドレスをクリックしたり、電話したりしてはならない。
以上、迷惑メールのほんの一例だけを示したが、他にもチェーンメールのような迷惑なメールや、ねずみ講紛いの迷惑メールが届く事もある。完全に犯罪であるフィッシング詐欺にはまだ出くわした事はないが、大手のカード会社のメールを装って、巧妙に偽装された偽ホームページにアクセスさせ情報を盗む手口も実際に行われている。今後も、手を変え品を変え、様々な手口が登場してくると思うが、迷惑メールへの心構えと対処方法のいくつかを示しておきたい。
・心構え&対処1「自分の情報はまず自分で守る」…パソコンには、セキュリティソフトは絶対に入れる事。私も、自宅、事務所ともに、パソコンにはセキュリティソフトを入れている。ウィルス検知、不正進入のブロック(ファヤーウォール)、情報漏洩の監視、迷惑メールの監視等のセキュリティは、もはや必須。更新もマメに。また、個人のメールアドレスは、できるだけ必要な人にだけ限定して教えるようにした方が良い(商売の必要上、メールアドレスを一般に公開している場合は難しいが)。パソコンにセキュリティソフトを入れるのにプラスして、プロバイダーの迷惑メール防止機能を活用する事も一つの手である。ウィルス添付メールのいくらかは、そこでブロックできる。スパムメールは、個別にプロバイダーの迷惑メールリストに登録してブロックする。しかし、それでも網の目を潜り抜けてくるスパムメールがある。差出人のメールアドレスを詐称していて、ブロックに引っかからないメールである。こうしたメールは、そもそもアドレスを詐称しているわけだから、犯罪的な目的を持った悪質なメールと解しても良いだろう。これらのメールはしつこく送られてくるので、僕は迷惑メール・警察相談リストのトップランクに位置づけている。
ps.(2006年6月追記)/詐称アドレスメールへの対処について…上記で触れた詐称アドレスメールだが、届いたメールに記載されたアドレスをスパムリストに登録しても意味は無く、次から次へと送られてくる。詐称メールアドレスを見抜くには、メールのソースコードを見る事が必要である。メール・ソースを見れば、本当のアドレスやIPアドレスも知る事ができ、高い確率で詐称&迷惑メールをブロックする事ができる。私もこれで一日数十件のスパムメールをブロックしている。ただし、多少パソコンに対する知識と処理する時間が必要なので、パソコンに詳しくない人は、周囲の詳しい人に聞くことをお薦めする。
・心構え&対処2「安易にクリックしない」…差出人が分からないメールや、心当たりの無いメールが届いたら、添付のファイルやURLアドレスやバナーを絶対クリックしない。ウィルス実行だけではなく、迷惑なソフトが実行される可能性がある。スパイウェアと呼ばれるソフトは、そのプログラムが実行・展開されると、あなたの情報を盗み出して送信する。また無用心にもアドレスやバナーをクリックしてしまって、問題のあるサイトにつながる事もある。規約を読んだの、読まないの、入会したの、しないの、と言ったつまらないいざこざで、高額な金額を請求されたりと後々トラブルになる事もある。差出人が信頼できないメールや心当たりのないメールに添付されたアドレスやバナーは、決してクリックしない。
・心構え&対処3「返信や電話をしない」…迷惑メールの差出人は、基本的にあなたのメールアドレスしか知らない。受信拒否や抗議のため返信メールを送ったり、電話をする事は、相手により多くの情報を与える事になってしまう。また反応するという事は、メールを読んでいると言う風に解釈され、より一層迷惑メールを増やす事となる可能性があるだけでなく、電話番号等が知られてしまった事により、悪質な業者から過度な架空請求が何度も繰り返される事にもなりかねない。悪質なメールへの抗議は、当該業者に行っても無駄であるだけでなく、より被害を拡大させる事にもつながりかねない(抗議や疑問は、その業者の使用している携帯電話会社やプロバイダーへ連絡すべき)。悪質メールへの相談は、地元の警察署や電気通信消費者センターなどに連絡した方がよいだろう。
この短いコーナーでは、とてもすべての迷惑メールの内容と対策方法を網羅できないが、迷惑メールは今後も形を変えて色々と出てくるものと思う。闇の世界の犯罪者が、闇金業、オレオレ詐欺と、次々に手法を変えるように、インターネットの犯罪も手法を変えていくだろう。政府も、法制を整備して迷惑メールに対処しようとしているが、実際のところ法整備はいつも犯罪が起こった後の後手後手に回るのが世の常。そもそも迷惑メールを送ってくる業者の大半は、法を尊守しようなどとは毛頭考えていない。平気でメールアドレスの詐称をし、中には悪質な架空請求メールを送りつける人々も存在する。彼らの目標は、あなたを「いかに上手くひっかけて(もしくは脅して)金を稼ぐ」事、と言ってもよいだろう。
実は、(かなり前の話だが)私の知人も携帯電話の迷惑メールの添付アドレスをクリックしてひどい目に遭った。クリックした後、しばらくして架空請求が携帯のメールアドレスに届き、彼は抗議のため(ご丁寧にも)電話までしたそうだ。電話番号まで相手方にばれてしまったわけで、その後は彼は泥沼の架空請求の連続。結局、地元の警察を呼んで来てもらい、警察官に事情を説明した。駆けつけた警察官の所にも同様な架空請求が届いているそうで、事情はすぐ理解してくれて、聴取の後「架空請求は、全部無視して下さい」と言う指導をして終了。その後は、しつこい請求は無くなったようである。
私達が、繁華街に遊びに行く時、「行っては行けない場所」とか「やってはいけない事」等が、暗黙の了解としてあると思う。自由を楽しむという事と、危険を予め察知してそれを避けると言う事は、表裏一体だと思う。海外旅行でも国内の娯楽でもそうだが、最近の社会全体の傾向として、そう言う危険に対する嗅覚が衰えている気がする。インターネットを楽しむのも同様で、やはり「やってはいけない事はやらない」、「怪しいサイトには近寄らない」と言う知恵が必要である。
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