愛の詩
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新しい命の誕生 小さな体
新しい命の誕生 小さな手
新しい命の誕生 小さな足
新しい命の誕生 小さな目
新しい命の誕生 小さな唇
新しい命の誕生 小さな鼻
新しい命の誕生 小さな耳
新しい命の誕生 大きな命
(2003年2月14日・赤ちゃん誕生の日に)
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暗黒の夜が去り
まぶしい太陽が昇るように
激しい嵐が去って
穏やかな陽射しが刺すように
冷たい冬が去り
暖かい春が訪れるように
大地に蒔かれた種が
やがて芽吹くように
親に追い出された北狐が
新しい伴侶に出会うように
さまよう空虚な心が
暖かい暖炉のある部屋を見つけた
(2000年12月の貴重な休日に)
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月が向日葵に恋をした
でも向日葵の心は太陽に向いている
夜の間、月はずっと向日葵を見つめていた
昼の間太陽を見続け、疲れて眠る向日葵の後ろ姿を
ある夜、風に揺られて向日葵が振り返った
月はそれだけでうれしかった
月は暖かい陽の光を向日葵にあげたかった
でも月は自ら輝くことができない
月は自ら輝きたいと心から願った
でも月にとってそれはかなわぬ夢
月はそっと向日葵の前から姿を消し、西の地平へ沈んだ
向日葵が目を覚ます頃、東の海から太陽が昇ってきた
向日葵は太陽を愛していた
そして向日葵の顔はずっと太陽を見つめているのだ
(2000年夏・ヒマワリの詩)