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vol.85 2010年夏号

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JOLLYBOYのワインハウス

54.ワインに関する用語解説④/ワインに関する温度用語

 ワインに関する用語の解説の4回目。今回は、ワインに関する温度用語。

用 語 語 意 温度(℃) 解 説
Glacé/グラッセ 非常に冷たい
Frappé/フラッペ 氷で冷やされた 4~6 発泡酒・貴腐ワインなど、よく冷やすワインに適す。氷でよく冷やした温度。
Froid/フロワ 冷えた 6~12 一般的白ワインやロゼワインに適した温度。
Frais/フレ 程よく冷えた 12~16 高級白ワイン、軽い赤ワインに適した温度。
Chambré/シャンブレ 室温・部屋 16~18 一般に室温と言われる温度。ボルドーなどの重厚な赤ワインに適した温度。
Tiéde/ティエド なまぬるい 20
Chaud/ショー 温かい、熱い 20以上


KWV キュヴェ・ブリュット KWV キュヴェ・ブリュット

 世界の色んなスパークリングワインを取り上げるシリーズの9回目。現在行われている"ワールドカップ・サッカー・南アフリカ大会"を記念して、今回は南アフリカのスパークリング!

         ワールドカップ開催を祝うシール
ワールドカップ開催を祝うシール

 南アフリカのワインも、今や世界で認められる品質を持ってます。実は、僕の知り合いの牧師先生が、若き日に南アフリカで過ごされていたことがあって(※先生の奥様も南アフリカの方)、南アフリカのワイナリーで仕事をしていたことがあって、その時の面白い話を色々と聞いたことがあります。だから、南アフリカのワインって何となく遠く感じません(笑)。
 南アフリカのワインってあまり馴染みがないと思いますけれど、17世紀中ごろにはオランダ人によって初めてワインが造られて、そう、けっこう歴史はあるんです、350年も。現代は、栽培や収穫、醸造などの近代化が進み、しっかりしたワインが造られています。特にケーブタウン周辺には、良い生産地が集まっています。1918年にはKWVが設立されて、また1973年には法律が制定されて、フランスやイタリアなどのワイン先進国と同様、原産地呼称制度が始まり品質のコントロールが行われています。
 話が少々脱線しましたが、で、今回紹介するのはKWVのスパークリングワイン。KWV(「南アフリカブドウ栽培協同組合」=“Ko-operatieve Wijnbouwers Vereniging Van Zuid-Afrika Beperkt”)は前述のように1918年に設立された、南アフリカでNo.1のワインメーカー。そしてこのキュヴェ・ブリュットは、辛口のスパークリングワイン。シュナン・ブラン種を主体としていて、シャープな切れ味をもった辛口のスパークリングワインで、フレッシュな果実味が特長的。繊細で永続的な泡立ちも見事で、なかなかの優れもの。幅広い料理に合うので、正にパーティーに相応しい一本。ワールドカップサッカーTV観戦に、一本いかが?

参考データ:葡萄品種 シュナン・ブラン種 他
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ps.
ところで、僕は1999年、ワインエキスパート取得のための勉強をしてる時に、"KWV"ではなくて"KMV"と習ったのだけれど、どう言うことだろう?(かつては1ミリも気にした事も無かっことなのだけどね…)。インターネットでKWVワインを検索していると、やはり未だにKMVとして出てくる物もある…ラベルはKWVなのに。世間の一部では、明らかに"KWV=KMV"として認識されている。言語の違いによる綴りの相違とか?WとMがひっくり返ったとか?この辺りの事情、調べてもまったく出てこないので、誰か知ってたら教えて下さいませ。ペコリ。

KWV キュヴェ・ブリュット 750ml

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感想(1件)







映画 "この一本!"61 「スクール・オブ・ロック」

 さてこのコーナーでは、隠れた名作映画を毎月一本づつ紹介していきます。賞を取ったのに興行成績が惨敗だった映画とか、一般には知られていないがカルト的に人気のある映画とか、海外では大ヒットしたのに日本でこけてしまった映画とか-いま一つ日の目を見ない不運な映画を取り上げていきます。

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 学園モノの映画って、色々とある。古くはシドニー・ポワチエが不良生徒役を演じた「暴力教室」から、最近だとロビン・ウィリアムスがエリート校で型破りな教師を演じる「今を生きる」、ウーピー・ゴールドバークが荒れた高校でシスターの教師役を務める「天使にラブソングを2」とか(…あっ、どっちも20世紀中の映画だから、もはや最近とは言えないか)。
 この"スクール・オブ・ロック"は、ジャック・ブラックがロック命のミュージシャンかつエリート学校の"偽"臨時教師を演じたコメディ映画。ジャック・ブラックの独断場と言った内容。監督はリンク・レイター、脚本はジャック。ブラックの友人のマイク・ホワイト(※彼は映画にネッド役として出演している)。

スクール・オブ・ロックImaged by JOLLYBOY

 さて、ストーリー。ロックに人生を捧げているようなミュージシャンのデューイは、情熱が行き過ぎてバンドや客の空気が読めずバンドを首になってしまう。彼は友人ネッドの家に同居しているが、ネッドと彼のガールフレンドから、いい加減に家賃を支払うように督促を受ける。払えなければ出て行けと…。
 収入もなく、バンドも首になり、窮地に追い込まれたデューイ。そんな時、友人ネッドの元に、私立の名門校から臨時教師の話が舞い込む。デューイはネッドになりすまして、教師の振りをしてその学校に勤めてしまう。もちろん、ネッドには内緒!
 元々教師の資格も無く、報酬が欲しいだけで教師の振りをするだけで、仕事をする気のないデューイ。生徒の方も、厳格な学校の規律の下でやりたい事は何もできずに無気力状態。女性校長も本来の自分自身を隠して、生徒の親達を刺激しないようなエリート校の厳格な学園生活を維持しようと努める。
 無気力なデューイと生徒達だったが、デューイは生徒の音楽の才能に気がつき、なんと生徒達とバンドを組んでロックのコンテストに出ることを決意する!学校にも、親達にも、ネッドにも気づかれずに、バンドの練習を始める偽教師デューイと生徒達!どうなるデューイ!どうなる生徒!どうなる校長!どうなるネッド!

 デューイは、どこにでもいるような単なるロック好き男ではなく、徹底的にロックを愛し研究し極めようとようとしている情熱溢れたロック男。生徒達にも、ロックミュージシャンの演奏ビデオを見せたり、CDを聞かせたりする。ロックを愛しすぎる男が巻き起こす学園コメディー映画だが、何事も中途半端にやらないで徹底的に突き詰めていけば道が拓けると言う事を、シンプルかつストレートに感じさせるドラマチックな青春映画でもある。



健康あれこれ・3 初めて耳の鼓膜を破る

 人生であまりと言うか、ほとんど経験しないで済むことってありますが、"鼓膜を破る"なんてのもその一つかもしれません。僕は、今年それを体験してしまいました。
 5月7日の朝6時ごろ耳カキをしていたのですが、息子との会話で振り向いた時、自分の腕が当たって耳掻きの棒を耳の奥に突っ込んでしまった!激痛が走り、瞬時に「ああ、やってしまった」と理解…人生初の鼓膜破り…左耳はほとんど聞こえなくなりました。当然、耳鼻科が開くや否や診てもらいました。 内視鏡のカメラで耳の中を見たら、鼓膜のど真ん中に大きな穴と出血が…これじゃ聞こえない訳です。

破れた鼓膜
5月7日の鼓膜

 そして先生に言われました…「治るのに3ヶ月~6ヶ月かかるかもしれません」。翌週の診断ではこう言われた…「穴は塞がらないかもしれないので、その時は手術できる所を紹介します」…
 聞こえにくいと言うか、ほとんど聞こえないと言うか、左耳を手で塞いだような音のこもり感。昼も夜もキーンと言う耳鳴り。これが毎日続くので、気持ちはどんどんブールに…。
 毎週、耳鼻科に通い、そして1ヶ月後の診察。なんと、僕の鼓膜はきれいに塞がっていた!

再生した鼓膜
6月8日の鼓膜

先生も看護婦も、「すごい、すご~い!!」と驚嘆してくれた。
だって、鼓膜の真ん中に大きな穴が開いたのは、ちょうど一ヶ月前…5月7日のことですよ。
「毎日、塞がれ、塞がれ~、と念じていたんです!」と僕が言ったら、「それ大事ですね!」と先生に言われました。
まだ、薄い再生鼓膜なので、鼻を強くかんだり、咳を強くすると破れるらしいので、気をつけないと。
 翌週、聴力検査をしました。聴力は(特に高音域は)まだ完全ではないのですが平均的な聴力を徐々に取り戻しつつあって、医院通いはおしまいとなりました。



今月号の引用・参考文献:
ソムリエ・ワインアドバイザー・ワインエキスパート教本
                        (日本ソムリエ協会)
日本ソムリエ協会 教本/2003年度版     (日本ソムリエ協会)
基礎ワイン教本/WSET編            (柴 田 書 店)
田辺由美のワインブック              (飛 鳥 出 版)
田辺由美のワインノート              (飛 鳥 出 版)
ワインの科学          清水 健一 著   (講  談  社)
ヒュー・ジョンソンの楽しいワイン         (文 春 文 庫)
ワインベストセレクション260 浅田 勝美 監修 (日 本 文 芸 社)
ワインのたのしみ方       皆川 達夫 著   (主婦と生活社)
世界ワイン大全                  (日経BPムック)
ワインの世界史                  (中 公 新 書)
ワイン・カタログ/ナヴィ・インターナショナル編   (西  東  社)
ボルドー/ワインの宝庫を訪ねて            (日経BP社)
ブルゴーニュ/ワインとグルメの歴史にひたる       (日経BP社)
シャンパーニュ/金色に輝くシャンパンの故郷へ     (日経BP社)
トスカーナ・ワイン紀行                 (日経BP社)
ソムリエを楽しむ        田崎 真也 著   (講  談  社)
ワインものがたり        鎌田 健一 著     (大泉書店)
今日からちょっとワイン通     山田 健 著   (草  思  社)
私のワイン畑          玉村 豊男 著   (扶  桑  社)
夢ワイン             江川 卓 著   (講  談  社)
永井美奈子のベランダでワイン            (主婦と生活社)
ワイン この一本    戸部民夫・清水靖子編著  (毎 日 新 聞 社)
ワインデイズ      マーク・ピーターセン著 (文春文庫PLUS)
ワイン用葡萄ガイド   ジャンシス・ロビンソン    (WANDS)
ワインの教室                   (イカロス 出 版)
ワインついしゃべりたくなる博学知識         (河出書房新社)
国分株式会社ホームページ
KWVホームページ
スクール・オブ・ロック


聖書の言葉

「どんな貪欲にも注意を払い、用心しなさい。有り余るほどの物を持っていても、人の命は財産によってどうすることもできないからである。」それから、イエスはたとえを話された。「ある金持ちの畑が豊作だった。金持ちは『どうしよう。作物をしまっておく場所がない』と思いを巡らしたが、やがて言った。『こうしよう。倉を壊して、もっと大きいのを建て、そこに穀物や財産をみなしまい、こう自分に言ってやるのだ。「さあ、これから先何年も生きていくだけの蓄えができたぞ。ひと休みして、食べたり飲んだりして楽しめ」と。』しかし神は、『愚かな者よ、今夜、お前の命は取り上げられる。お前が用意した物は、いったいだれのものになるのか』と言われた。自分のために富を積んでも、神の前に豊かにならない者はこのとおりだ。」  (ルカによる福音書 12章13~21節)。