JOLLYBOY'S NEWS JOLLYBOY TIMES
 vol.52 2002年春号

入口 >トップメニュー >NEWS >現ページ


JOLLYBOYのワインハウス

22.ワインと健康

 ワインの健康法は今でこそ有名だが、その要因が知られたのはそんなに遠い昔ではない。フランスでは肉の消費量が世界でも上位に入る。通常は、脂肪の摂取量が多いと脂質の血中濃度が高くなり、血管が詰まりやすくなって心臓病などの発症率が高くなる。ところが、フランスでは肉の消費量が多いのに、心臓病の発生率が肉の消費量の多い他国に比べてとても低かった。この矛盾を、医学界では"フレンチ・パラドクス"と呼んで、その原因を探っていた。そして、現在その理由が「フランス人が、肉を食べる時に赤ワインを飲んでいる」ためだと判明した。そう、ポリフェノールが赤ワインには多量に含まれていることが解明されたのである。
 一口にポリフェノールと言っても、多数の種類がある。赤ワインには、アントシアニン、タンニン、カテキン、リスベラトロールなど十種類以上のポリフェノールが含まれている。ポリフェノールは、活性酸素を除去して物質の酸化を防ぐ力がある(詳しくは、JOLLYBOYのわくわく健康ランドのコーナーをご覧下さい)。今では、この"ポリフェノール"と"活性酸素"いう言葉が一人歩きを初め、活性酸素は諸悪の根源のように言われ、一方のポリフェノールはお茶だのチョコだの含まれる…と次々に騒がれている。何はともあれ、このポリフェノール効果も手伝って、一時赤ワインブームが到来した。
 では、一方の白ワインはどうなのであろうか?残念ながら、白ワインには赤ワインの十分の一ほどのポリフェノールしか含まれていない(ちなみにぶどうジュースのポリフェノール量もそんなものである)。葡萄のポリフェノールは、果皮の色素などに2~3割、種に6~7割含まれる。白ワインには醸造方法の違い等で、赤ワインより圧倒的にポリフェノールが少ないのだ。しかし、白ワインには、別の健康作用がある。まず、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルがバランスよく含まれていること。0.5%もの有機酸を含み、利尿作用があること。食欲増進効果があること。大腸菌やサルモネラ菌等に対する抗菌作用があること(生ガキと白ワインのシャブリの組み合わせには、必然性があったのである)。ドイツでは、白ワインが実際に医者によって患者に処方されるし、ドクターの名の付くワインもある。
 しかし、ワインにいくら健康増進作用があるからと言って、飲みすぎればアルコールの害の方が勝ってしまう。赤ワインなら、だいたいグラス1~2杯がちょうど良い量だろう。何事も、適量に。



リープフラウミルヒ・マドンナ リープフラウミルヒ・マドンナ

 前回に引き続き、お手軽に買えるワインの紹介の第二回目。今回ご紹介するのは、マドンナ。ドイツのラインヘッセン地方で有名な白ワイン、リープフラウミルヒ…その中で聖母教会の葡萄園で収穫されたリースリングで造られたのが"マドンナ(※聖母の事)"。リープフラウミルヒとは、そもそも「聖母の乳」という意味。ふくよかな甘みを持つワインで、赤ワインの渋味が苦手な人でもとても飲みやすいです。ソーセージやグラタンなどとも合いますが、個人的には草加せんべいやポテトチップスにも合うかなぁ…などと勝手に思っています。5度くらいに冷やして飲みましょう。
 写真のシュペートレーゼ(遅摘みワイン)は1,800円ですが、カビネット(良質ワイン)なら1,500円程、普通のマドンナなら1,000~1,300円程で購入できます。メーカーによってラベルが違うので、"マドンナ"のデザインを見比べてみるのも面白い。


参考データ:ぶどう品種/リースリング種 ドイツ・ラインヘッセン地方
      価格 1,800円(シュペートレーゼ/750ml)


リープフラウミルヒ・マドンナ 750ml【ファルケンベルク社】【ドイツワイン】【02P02Aug14】

価格:1,111円
(2014/11/16 21:03時点)
感想(0件)






映画"この一本!"28 「許されざる者」

 さてこのコーナーでは、隠れた名作映画を毎月一本づつ紹介していきます。賞を取ったのに興行成績が惨敗だった映画とか、一般には知られていないがカルト的に人気のある映画とか、海外では大ヒットしたのに日本でこけてしまった映画とか-いま一つ日の目を見ない不運な映画を取り上げていきます。

*  *  *  *  *  *  *  *  *  *


許されざる者 [DVD]

新品価格
¥500から
(2014/11/15 07:01時点)


 誤解のないようにまずお断りしておきたいが、この映画は隠れた名作ではなく、アカデミー賞を受賞し表舞台に立った立派な名作です。あえてこのコーナーで取り上げるのは、この映画が日本であまりにも評価されていないというか、マイナー扱いされている気がするのである…「ああ、またイーストウッドの活劇映画か!ワン・パターンだなぁ…」と。確かに日米共に興行成績はベスト10にも入っていないが、批評家達に好感を持って受け入れられ、徐々に評価が高まっていった幸運な映画が本作なのだ。僕は、ビデオとDVDの両方を買ってしまったほどこの作品に思い入れがある。どうしても、この作品の良さを伝えずにはいられないのである。
 この映画が作られたのは、1992年…今からちょうど10年前である。監督は、あのクリント・イーストウッド。どんな内容かと言うと、かつて容赦なく人を撃ち殺し、無法者として恐れられていた男ウィリアム・マニー…イーストウッドが演じる…が、ある女性を愛して結婚。その時、彼は改心し二度と人を殺さないと誓った。物語は、その妻の死後貧しい中で、マニーが2人の子供を育てているところから始まる。
 その一方で、とある町の娼館で娼婦が怒った荒くれ者に、ナイフで顔を刻まれる。娼婦たちは、町の保安官…ジーン・ハックマンが演じる…に訴えたが、彼は偏見に満ちた権威欲に満ちた人物で取り合おうとしない。そこで、娼婦たちはお金を出し合って、荒くれ者を倒してくれる賞金稼ぎを雇う広告を出した。子供を育てるのにお金がなかったマニーは、かつての相棒ネッド…モーガン・フリーマンが演じる…に誘われ、苦悩の末に共に出発。娼婦たちの町へ辿り着いた彼らは、保安官たちから嫌がらせを受けながらも、彼らの使命を実行しようとする…。という物語である。

許されざる者Imaged by JOLLYBOY

 この"許されざる者"の物語は、過去幾多とあった西部劇のような勧善懲悪の物語ではない。イーストウッドが若かりし頃に主演した"荒野の用心棒"や"ダーティー・ハリー"シリーズは、典型的な悪人が登場しイーストウッドがそれを倒す…という構図だった。彼の主演する初期の作品は、そういう傾向の作品が多かった。しかし、その後悪人は必ずしも犯罪者の顔を被らなくなっていった。ある時は横暴な看守への反抗、ある時は不正を働く上院議員との対峙、ある時は人殺しの大統領との対決…というように、対"国家権力の要素"も加味される。目に見える正義が、必ずしも正義ではないのだ…と。老境の域に達した最近では、人生を達観したというか、悟りの境地に至ったような作品が多くなった。"パーフェクト・ワールド"や本作は、本当の正しさや真理を狭量な人間に分かるのか?人間の罪を、たかが人間が裁けるのか?…と問い掛ける。
 この作品では、それが一層強調される。かたや悪人の象徴、西部の元無法者マニー。かたや正義の象徴の保安官。しかし、実際はそうではなかった。そして、社会の底辺で生きる弱い娼婦への虐待。ラスト・シーンで怒りの絶頂に達したマニーは、自分に禁じていた無法者としての自分を解き放つ。このドラマの真意が分からない人は、過去の西部劇と同じように「ピンチに陥っていた主人公が、最後の決闘で悪人達をなぎ倒す爽快感のラスト!」と感じるかもしれない。しかし、それはこの作品が語りたいことではない。
 苦悩する主人公が再び銃を手に取ったのは、この町では弱い者が救われていない…と痛切に分かったからである。自分は、もう人殺しをするつもりもないし、愛する妻にそう誓った。しかし、彼は賞金のためでなく虐げられる娼婦たちのために、自らかつての"極悪人マニー"を演じることに決めたのだ。もちろん、そんな台詞は一言もないが、イーストウッドの演技がそれを観る我々に悟らせる。保安官たちを倒し自分の役目を終えたマニーは、馬にまたがる。大雨の中、町中の人々が見守る中で、彼は言う。「御婦人方を丁重に扱え!」…そうしないと、彼はまた戻ってくる…鬼のようなマニーを、怯えながら見上げる町の人々。その中を、雨に打たれながらゆっくりと去っていくマニー。それが、とても悲しく同時に威厳があるシーンなのだ。西部劇の爽快感や勧善懲悪の世界とは、相容れない。マニーと結婚した女性の父親は、何故愛する娘がマニーなんかと結婚したか理解できない。しかしラストシーンで、観客は何故その女性がマニーを愛したかを知ることになるのである。
 アカデミー賞とは無縁の娯楽肌のイーストウッドは、本作で初めてアカデミー賞の候補になり、監督賞と作品賞の二つのオスカーを手にしたのである。この映画は、彼の恩師である2人の映画監督であるセルジオ・レオーネとドン・シーゲルに捧げられ、イーストウッド自らが「最後の西部劇」と呼んだ。確かに、この域に達した西部劇を作るのは、今後並大抵の努力では無理であろう…と思う。







ビークル&アウトドアー&エトセトラ "桜がいっぱい!!"

 なんと、今年は3月半ばに桜が咲いてしまった。暖かかったからなぁ。例年だと、入学式シーズンに咲く東京近辺の桜だが、今年は卒業式シーズンとなった。近所の小学校の卒業式の看板の上で、桜が咲いているのが印象的だった。

小学校の桜 近所の小学校の桜

 昨年は、忙しさが半端でなくて、ゆっくりと桜を見ているゆとりもなかったが、今年は桜をじっくり見ることができた。僕の事務所のある市ヶ谷近辺は、靖国神社や外堀沿いの公園など桜の名所がいっぱい!FMのJ-WAVEの番組"グルーブ・ライン"の小林紀美が市ヶ谷の桜のレポートに来ていたので、見に行った。花見をしている人は、あまりに早い開花でほとんどいなかった。

市ヶ谷の桜 市ヶ谷の桜 小林紀美のレポート 小林紀美のレポート

 それから一週間後の週末に、友人夫妻家族と越谷の荒川土手の桜並木道に花見に行った。寒かったが、それなりに花見客で賑わっていた。桜並木道は素晴らしい桜の名所だが、あまりメジャーでないため混雑しなくてとてもゆったりと花見ができる。4月に入る前に桜がほとんど散ってしまい、ちょっと寂しい気もする。来年、また見に行こう。

荒川土手・桜並木道の桜 荒川土手・桜並木道の桜



今月号の引用・参考文献:
ソムリエ・ワインアドバイザー・ワインエキスパート教本
                        (日本ソムリエ協会)
基礎ワイン教本WSET編             (柴 田 書 店)
田辺由美のワインブック              (飛 鳥 出 版)
ワインの科学           清水 健一 著  (講  談  社)
ヒュー・ジョンソンの楽しいワイン         (文 春 文 庫)
ワインベストセレクション260 浅田 勝美 監修 (日 本 文 芸 社)
世界ワイン大全                  (日経BPムック)
ワインの世界史                  (中 公 新 書)
ワイン・カタログナヴィ・インターナショナル編    (西  東  社)
ソムリエを楽しむ田崎真也              (講  談  社)
ワインものがたり         鎌田 健一 著 (大 泉 書 店)
今日からちょっとワイン通      山田 健 著  (草  思  社)
私のワイン畑           玉村 豊男 著  (扶  桑  社)
夢ワイン              江川 卓 著  (講  談  社)
永井美奈子のベランダでワイン            (主婦と生活社)
ワイン この一本     戸部民夫・清水靖子編著 (毎 日 新 聞 社)
ワイン用葡萄ガイド    ジャンシス・ロビンソン   (WANDS)
ワインの教室                   (イカロス 出 版)
ザ・ムービー 1992年           (ディアゴスティーニ)
許されざる者                 (ワーナーブラザース)


聖書の言葉

「体のともし火は目である。目が澄んでいれば、あなたの全身が明るいが、濁っていれば、全身が暗い。だから、あなたの中にある光が消えれば、その暗さはどれほどであろう。」(マタイによる福音書 6 章22,23節)