vol.54 2002年秋号
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24.ワインラベル(エティケット)の収集
ワインを楽しむには、いろんな方法があります。ブラインド・テイスティングで、利き酒をするのも一つの方法です。ヴィンテージ物の高級ワインを収集するなんて言うのも一つの趣味です(僕はあまりそういうのは好きではありません…熟成や保管の場所が必要ですし、なんせお金がべら棒にかかりますから)。ワインそのものではなくて、ワインに関連するグッズを集めるなんて言う趣味もあります。世界の様々なソムリエナイフを集めたり、様々なデザインのボトルキャップ(コルク栓)を集めたり…と言う楽しみもあります。
また、ワイン・ラベルを収集するなんて言う趣味もあります…ちなみにラベルは、エティケット(フランス語)と呼ばれることもあります。ラベル収集の良い点は、飲んだ後はゴミにしかならないボトルからはがして収集するので、あまりお金がかからない点です。普通のコレクションは、それを集めるのにわざわざお金を出して買うのに、ワインのラベルコレクションは、ワインを飲んだ後に副次的に追加的に楽しめるという点で優れています。今回は、このワインラベルの収集とその方法について見てみましょう。
ボトルだと20本だけでこんなに場所を取る
僕は、以前はワインラベルのコレクションはしていなかった。飲み終わった後、ボトルごとコレクションしていました。ワインと言うのは、中身はもちろんのこと、ラベルやコルク栓やボトルの形や色も含めた"総合芸術"のようなものだと思っていました。ボトルをきれいに洗って、特徴や感想などをプリントアウトしてボトルに巻き付けて、自作の棚などに並べていました。ところが…です。10本や20本のうちは、まだ良かったのだが、40本、50本、そして100本に達する頃には、空いている棚段や壁がワイン・ボトルだらけになっていました。これは、もう何とかしなければならない…と言うことでワインラベルを剥がしてコレクションし、ボトル本体は廃棄する決意をしました。
台紙とプラスチックシートと説明書
で、ワイン専門店に行き、ワイン・レコーダーセットを購入。このセットには、台紙、プラスチックシート、説明書がセットになっています。
ラベルに平行に貼っていく
プラスチックシートは、裏面が強力な粘着テープになっています。ワインボトルのラベルに平行にプラスチックシートを貼っていきます。
シートをこする
裏の滑らかになっている金属やプラスチックでまんべんなく擦ります(僕は、カッターナイフの後ろの部分を使って擦ってます)。
ラベルをはがす
5分以上の時間を置いて、丁寧にラベルを剥がしていきます(僕は、プラスチックシートを貼って一晩置いておきます)。
台紙に貼る
剥がしたラベルシートを、台紙に平行にきれいに貼ります。
テイスティングの感想などを記入
台紙の裏面に、ワインのデータやテイスティングの感想を書き込みます(僕は、パソコンでプリントアウトしたものを貼ってます)。
ファイリングして完了
最後に、台紙をファイリングして完了(市販されているラベル用ファイルは装丁もきれいだが高いので、僕はA4の安いファイルを買って上下2段にファイリングできるように改造して使ってます)。
"この一本!"30 「ポンヌフの恋人」
さてこのコーナーでは、隠れた名作映画を毎月一本づつ紹介していきます。賞を取ったのに興行成績が惨敗だった映画とか、一般には知られていないがカルト的に人気のある映画とか、海外では大ヒットしたのに日本でこけてしまった映画とか-いま一つ日の目を見ない不運な映画を取り上げていきます。
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世の中には、ストーリーの印象が薄くても語り草になるような映画がある。女優がとても美しかったり、特殊効果が優れていたり…と、今まで見たこともないような画面を目にした時の驚きが、その映画を伝説にする。例えば、今回ご紹介する1991年の"ポンヌフの恋人"もそんな一作品かもしれない。何が凄いのかと言うと、「セット」が凄い。フランス映画史上、最大のオープンセットを作ったのだ。セーヌ川に架かるポンヌフ橋と、その周囲の街並みを丸々セットで作り上げたのだ。
しかし、この映画ができるまでには色々な波乱があり、製作会社が倒産するなどの苦難の道のりがあった。製作は度々中断され、完成しないのでは…とさえ言われた。何故、こんなことになってしまったのだろうか。そもそも、この映画はフランス建国200年記念映画であり、パリの人口が減る3週間だけ、全面交通規制の許可を得て撮影するはずだった。そして、夜間シーンのみオープンセットで撮る予定だった。ところが、撮影直前に主演のドニ・ラヴァンが事故に遭い、撮影許可が無駄になってしまった…監督のレオス・カラックスが、代役での撮影を拒否したためだ。そこで、オープンセットでは昼間の撮影も必要になり…と言うことは、遠景までしっかりフィルムに写るということで…より広いオープン・セットの工事が始まった。セーヌ川を作り、土手を作って護岸工事をし、橋を作り、街を作ることとなった。当初3500万フラン(約8億7000万円)の予算はあっという間にオーバーして、製作会社を倒産させた。その後、製作会社やプロデューサーが次々に変わり、トラブルは続いた。1年で完成するはずだった映画は3年もかかって完成、予算は1億3000万フラン(約32億3000万円)もかかった。
Imaged by JOLLYBOY
で、この映画のストーリーなのだが、ホームレスの青年アレックスが家出少女ミシェルと出会い惹かれていくという、ボーイ・ミーツ・ガール物語である。アレックス役のドニ・ラヴァンと、ミシェル役のジュリエット・ビノシュがとても良い。監督のカラックスがこだわっただけあって、アレックスの役はラヴァンでなければ難しかったと思う。これだけのトラブル続きの映画に、ラヴァンもビノシュも3年の間よく腐らず諦めず最後まで演じきったものだと感心する。苦労しただけあって映画は秀作で、各国で評判が良く日本でもロングラン上映となった。ストーリーもよくできているが、それ以上に町全体を作り上げた巨大セットに驚く。言われなければ、絶対にセットだとは気づかないだろう。伝説的な巨大セットと言うと、古くは"イントレランス"の古代バビロンのセット、コッポラのプロダクションを破産に追い込んだ"ワン・フロム・ザ・ハート"のセット、ケビン・コスナーをトラブルの渦に巻き込んだ"ウォーターワールド"の海上セット等々があるが、この"ポンヌフの恋人"の巨大セットも伝説の仲間入りしたのは間違いないだろう。
ビークル&アウトドアー&エトセトラ
"野菜と果物を育てる・その2"
トマト(桃太郎トマトとミニ・トマト)とイチゴ(四季成りイチゴ)を育て初めて、5ヶ月あまりが経過した。最初は室内で育てていたのだが、真夏にベランダに出して直射日光に当てたら、イチゴが二日で枯れてしまった。イチゴは、真夏の直射日光に当ててはいけなかったらしい。しかし、トマト達はなんとか真夏の日差しに絶え、成長していった。
大きく成長したトマト
トマトはどんどん大きくなり、途中大きなプランターに移し変えて棒で固定した。その後も、夏の日差しを浴びて成長し続け、9月にはついに花をつけた。最初にミニ・トマトが花をつけ、次に桃太郎トマトが花を咲かせた。
桃太郎トマトの花
ミニトマトの花
花をつけたのはいいが、秋風が吹きはじめて涼しくなってから、トマトたちの元気がなくなった。葉っぱに枯れているものが目立ち始めた。種を植えたのが遅かったので、夏の野菜なのに夏の終わり近くになってから花を咲かせたので、ちょっとダメかもしれない。がんばって、実をつけてほしいなぁ…。
P.S.10月1日の関東直撃の台風によって、ベランダの物置が倒れてトマトが全部ペシャンコになってしまった。残念。
今月号の引用・参考文献:
ソムリエ・ワインアドバイザー・ワインエキスパート教本
(日本ソムリエ協会)
基礎ワイン教本WSET編 (柴 田 書 店)
田辺由美のワインブック (飛 鳥 出 版)
ワインの科学 清水 健一 著 (講 談 社)
ヒュー・ジョンソンの楽しいワイン (文 春 文 庫)
ワインベストセレクション260 浅田 勝美 監修 (日 本 文 芸 社)
世界ワイン大全 (日経BPムック)
ワインの世界史 (中 公 新 書)
ワイン・カタログナヴィ・インターナショナル編 (西 東 社)
ソムリエを楽しむ田崎真也 (講 談 社)
ワインものがたり 鎌田 健一 著 (大 泉 書 店)
今日からちょっとワイン通 山田 健 著 (草 思 社)
私のワイン畑 玉村 豊男 著 (扶 桑 社)
夢ワイン 江川 卓 著 (講 談 社)
永井美奈子のベランダでワイン (主婦と生活社)
ワイン この一本 戸部民夫・清水靖子編著 (毎 日 新 聞 社)
ワイン用葡萄ガイド ジャンシス・ロビンソン (WANDS)
ワインの教室 (イカロス 出 版)
ザ・ムービー 1991年 (ディアゴスティーニ)
ポンヌフの恋人 (アミューズビデオ)
聖書の言葉
イエスは言われた。「わたしは復活であり、命である。わたしを信じる者は、死んでも生きる。生きていてわたしを信じる者はだれも、決して死ぬことはない。」 ( ヨハネによる福音書11章25,26節)