JOLLYBOY'S NEWS JOLLYBOY TIMES
 Vol.50  2001年12月号

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JOLLYBOYのワインハウス

20.第二回ワインパーティー


 12月の頭に、二回目のワイン・パーティーを開いた。前回集まったのは、会社の仲間や友人12名。今回は、嫁さんの元職場の友人を呼んで全部で5名でワイン・パーティー。嫁さんが料理を担当し、僕がワインのフルコースを選定。

ワインパーティー 二回目のワインパーティー

 乾杯は、シャンパン"モエ・エ・シャンドン"で。次は海鮮サラダに、ニュージーランドのピノ・ノワールから作ったフレッシュなロゼワイン"ギブソン・バレー"を合わせる。次の肉料理には、カリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニョンから作った赤ワイン"モンロー"の1994年ものを合わせてみる(マリリン・モンロー財団のプレミアワインで、日本200ケースのみの限定輸入。みんな映画好きなので選んでみた)。その後の、ピザとパスタには、再びロゼ・ワイン。最後に、ドイツはモーゼル・ザール・ルーヴァーのトリアー慈善協会の白・ワイン"ピースポーター・ゴルト・トロプヒェン(※ピースポート村の黄金の雫の意味)・アウスレーゼ(房選り)"をデザートに合わせて出す。とても甘いワイン。
 こうしてワインのフル・コースと料理はすべて終わり、お茶とお菓子へと進み、ワインパーティーは無事終了。次のワイン・パーティーが楽しみだ。



モエ・エ・シャンドン・ブリュット・アンペリアル モエ・エ・シャンドン・ブリュット・アンペリアル

 今回のワインパーティーでも登場した"モエ・エ・シャンドン"。僕がもっともよく買うシャンパン。モエ・エ・シャンドン社は、もともとワインの仲買人クロード・モエによって、1743年に創設された。この、シャンパンはナポレオンが愛飲したことでも有名。モエ・エ・シャンドン社は、現在ではシャンパンの最大メーカーに成長し、シャンパンの父の名を冠した"ドン・ペリニヨン"もこの社のシャンパン。

 ちなみにシャンパンと呼べるのは、フランスのシャンパーニュ地方で作られ、特定の条件を満たしたワインのみに与えられる呼称。同じ瓶内二次発酵の発泡性ワインでも、アメリカではスパークリング・ワイン、イタリアではスプマンテ、ドイツではゼクト、スペインではカヴァと呼ばれる。


参考データ:ぶどう品種/ピノ・ノワール種、シャルドネ種、 シャンパーニュ地方
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感想(367件)






映画"この一本!"26 「新約聖書映画の歴史」

 さてこのコーナーでは、隠れた名作映画を毎月一本づつ紹介していきます。賞を取ったのに興行成績が惨敗だった映画とか、一般には知られていないがカルト的に人気のある映画とか、海外では大ヒットしたのに日本でこけてしまった映画とか-いま一つ日の目を見ない不運な映画を取り上げていきます。

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 さて、今回は前回の"旧約聖書映画の歴史"に引き続いて、"新約聖書映画の歴史"。新約聖書を題材にした映画は、かなり早い時期より作られています。映画が誕生したばかりの1897年、マーク・クロウとエブラハム・アーランジャーというアメリカの二人の演劇プロデューサーが、十字架に架けられるキリストを描いた受難劇をボヘミアで作ったが、この短い作品がキリストを描いた最初の映画と言われています。翌1898年には、R.G.ホラマンとA.G.イーヴスがニューヨークのとあるビルの屋上で撮影したものは、当時としては長尺の約二巻でした。以後フランスでもさかんに作られ、イタリアがこれに続きました。1906年にフランスでヴィクトラン・ジャッセとアリス・ギイが作ったものは、フォンテンブローという場所をゴルゴダの丘に見たてて撮影されたそうです。

マイ聖書映画コレクション 新約聖書編

マイ聖書映画コレクション"新約聖書編"


 やがて受難劇だけでなく、キリストの色々な挿話や生涯を描く作品が現れてきました。1908年にフランスで作られた「キリストの生涯」は、最初三巻だったが、14年には七巻の長尺に増大されて好評をはくしたそうです。しかし、特に有名なのは、ハリウッドで反骨の監督として知られていたシドニー・オルコットが、エジプトとパレスチナにロケーションして作った「まぐさ桶から十字架へ」です。1912年に公開されるやたいへんな評判になるが、オルコットが所属していた会社の首脳が、彼がやたらと金と時間を費やすのに腹を立ててクビにしてしまいました。
 生涯を描く他に、宗教的色彩の強い物語の焦点を持った作品も現れてきました。その代表は、「ベンハー」でしょう。ベンハーは、G.L.ウォーレスの原作によるものですが、1899年にその劇がブロードウェイで大ヒットし、アメリカ映画のプロデューサー達は早くからこの映画化権を手に入れたがっていました。その後、前出のオルコット監督が、1907年に原作者に無許可で「ベンハー」を撮り評判になりました(まだ非常に素朴なもので、今となってはキリストが登場したかどうかも定かではない)。しかし彼は、原作者と映画のプロデューサーに起訴され、25,000ドルの罰金を払わされました。「ベンハー」が正式に映画されるのは1926年で、フレッド・ニブロが監督しています。

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イタリアでは、1912年の罰金を払わされました。イタリアでは、1912年に世界初の長編映画である「クォ・ヴァディス」が公開されます。原作は、ポーランドの文豪ヘンリック・シェンキヴィチのノーベル文学賞作品で、「主よ、何処へ生きたもうか」という意味です。2時間半の一大スペクタクル巨編です(ここまでに掲げた作品は、非常に古く私自身もまだ見ていません)。ここからは、年代に従って各作品を見てみましょう。
 1935年、フランスのデュヴィヴィエ監督が「ゴルゴダの丘」を作っています。「クォ・ヴァディス」や「ベンハー」は、小説をベースにした映画でしたが、この映画は忠実に聖書を原作としているという点で意義深い作品で、新鮮な映像感覚でとらえた芸術的な作品です。
 1952年に、再び「クォ・ヴァディス」が映画化されています。700万ドルという巨費がかけられ、ロバート・テイラーやデボラ・カーといったスターが出演しています。物語は、ローマ帝国主義のマーカス・ビキニアスという隊長を中心に進んでいき、暴君ネロによりキリスト教徒が処刑されていく様を描いていきます。ラストの方で、使徒ペトロが逆さ十字架で処刑されるシーンは有名です。この映画の成功が、「ベンハー」の再映画化を決定付けました。

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 翌年、「聖衣」というシネマスコープ第一号の作品が上映されました。これもやはり創作物で、ロイド・C・ダグラスという人の原作です。イスラエルの辺境の地に飛ばされたローマの隊長が、キリストの十字架に立ち会うことから話は展開していきます。彼はイエスを十字架につけたことで罪悪感を持ち苦しみますが、最期にキリストを受け入れます。
 1957年に、同じくダグラスの原作「聖なる漁夫」が映画化されています。ガリラヤに住む怪力の漁夫が、使徒ペトロとしてキリストに仕えるまでのドラマを描いています(注:この作品は、まだ見ていません)。
 1959年の「ベンハー」。これは、この日本でも多くの人がご覧になったと思います。アメリカ映画史上に残る一大スペクタクル巨編です(アカデミー賞11個という記録はいまだ破られておらず、あのタイタニックでさえタイ記録です。戦車競争場面は、語り草になっています)。復讐心のみで生き抜いてきたチャールトン・ヘストン演じる主人公ベン・ハーが、イエス・キリストとの出会いで平安を取り戻していく-という物語です。この中で、映画に登場するキリストは一言も語らず、後姿や遠景の登場のみで顔が分からないようにしています。表情や音声を徹底的に出さないことで、キリスト像の固定化を防いでいるのは面白い試みです。

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 アメリカで作られるキリスト映画は、原作が小説であり純粋なキリスト伝とは言いにくいのですが、1961年の「キング・オブ・キングス」は聖書のイエス・キリストを伝えようとしています。キリスト役は、キリスト役者のジェフリー・ハンター、ナレーションをオーソン・ウェルズが務めています。盗賊のバラバが、ローマの圧政からイスラエルを救おうとする民衆に人気のあるゲリラとして描かれ、イスカリオテのユダとバラバが旧知の仲として描かれているのは面白い解釈です。
 イタリアの鬼才パゾリーニ監督が、1964年に「奇跡の丘」を撮っています。カラー時代に敢えて、白黒で撮られた映画です。パゾリーニと聞いてキワモノ映画かという偏見をもって見たのですが、以外に聖書に忠実なの物語なのを知って驚きました。ただし小道具や衣装は、まあ置いといて。出演者は全員素人で、老マリアはパゾリーニの母が演じているそうです。通常の映画ですと、キリストは柔和な語り口で話しますが、この映画では街頭アジ演説のように熱っぽく怒鳴るようにして語ります。こうでなければ、数千人の人々に聴こえないよなぁ…と納得してしまいます。
 1965年には、名匠スチーブンス監督によって「偉大な生涯の物語」が作られています。キリストをマックス・フォン・シドーが演じています。3時間47分という大作です。演出上面白い点は、悪魔を一人の人物に擬人化しています。民衆がイエスを十字架につけよと叫ぶシーンでは、この人物が煽動します。演出上の効果を狙ってか、聖書物語に省略化が行われているのは残念です。

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 1973年に「ジーザズ・クライスト・スーパースター」が上映されます。大ヒットのロックオペラの映画化で、ワン・エピソード=ワン・ナンバーとなっています。キリストの最後の七日間をテーマにしているのですが、聖書の題材を借りているだけの単なる話題集め映画に思えます。砂漠の真ん中を一大のバスが疾走するシーンで始まりますが、時代考証は初めから無視されているのでその辺は笑って見れます。この映画で問題なのは、イエスを単なる超能力を持った人間として描いていて、聖書に記載されている事柄や言葉にまったく別の意味をもたせていることです。ベトナム戦争やヒッピー文化の台頭による、アメリカでの権威の失墜や価値観の混沌が如実に現れた映画と言えます。
 1976年にイギリスとイタリアの合作で、「ナザレのイエス」が作られました。「ロミオとジュリエット」や「ブラザー・サン・シスター・ムーン」の名匠ゼフィレッリが監督したものです。世界中から、大スターが19名も集まりました。この映画は、福音書の忠実な解釈と厳密な時代考証に基づいて作られ、ワン・シーンごとに非常にきめ細かい考察がなされています。人物もたいへん活き活きと描かれ、信仰や人生に対する深い考察力を持った映画です。"ベスト・オブ・キリスト伝映画"に押したい作品です。

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 続いて、ジョン・ヘイマンによる「ジーザズ」。この映画は、製作者の創作が極力入らないようにして、聖書の記述と歴史の事実に忠実であることを目指して製作されました。ルカによる福音書が脚本に用いられていると言えるほどの徹底していて、歴史的・聖書的正確をきすため200人以上の聖書学者、5年の月日を費やして製作されました。電柱やアンテナや当時なかったユーカリの木まで移植するほどの徹底振り。2000年前のヘロデ神殿や3種の会堂、漁師の船わ再現するのに100万ドル以上が費やされました。エキストラも5000人に及びます。
 最後に取り上げるのは、マーチン・スコセッシ監督の「最後の誘惑」。イエス役はウィリアム・デフォー、ピラト役にデビット・ボウイという異色なキャスティングです。1988年公開時に、全米で問題となりました。ニコス・カザンザキスの小説を原作としています。全米での問題となった点は、キリストが十字架の死に際して、「十字架の死を逃れ、マグダラのマリアと結婚し子をもうけ安穏と暮らすことを夢見る」…という点でした。しかし本質的な問題点は、別のところにあると私は考えます。この映画に登場するキリストは、神の子でも何でもなく、何故自分が十字架に掛からねばならないのかすら分からない単なる人間として描かれている点です。これは、聖書の語っていることとは違います。この映画は、内容的に聖書の人物名と題材を借りただけの、聖書とは異質の世界を描いた物語です。スコセッシは好きな監督なのですが…(彼がアートとしてこの作品を撮っていることは理解していてます)。
 さて、今回取り上げた以外にもまだまだあります…人間キリストを描いた映画、イエスの復活を探る映画、ほとんど話題にならなかったキリスト映画など。いずれにせよ、それら埋もれてしまった映画は、この日本でお目にかかれることはないでしょう。とりあえず僕の旧約&新約聖書映画のコレクションはこれでいっぱいいっぱいです、今のところ。では、また。




ビークル&アウトドアー&エトセトラ

"紅葉の不思議"

 11月の初めに、カプチーノで軽井沢へ行った。小雨の降る中、紅葉がとてもきれいだった。しかし、何故緑の葉っぱが黄色になったり、赤色になったりするのだろう?腐るなら茶色くなるのが普通なのに。子供の頃、学校が習った気もしないではないが、とっくに忘れている。てな分けで、子供の図鑑を調べてみた。

軽井沢の紅葉 軽井沢の紅葉

 葉っぱが緑なのは、葉緑素のせいであるのは皆さんよくご存知。で、葉っぱが黄色になるのは、葉中の葉緑素がなくなったため、もともと葉の中にあった黄色が表に出るためらしい。で、赤くなるのは、秋の落葉前もしくはわか葉が開く頃に、葉の中に赤い色素ができるためだと言う事。赤の色素の濃さによって、同じ植物でも色々な変化があるので、様々な色の紅葉が楽しめるという事。まあ、小学生の図鑑を見たので、これ以上詳しいことは書いてなかった…。
 ちなみに余談だが、"もみじ"という種類の植物は存在しない。かえでなどの落葉樹の「紅葉」を、総称して「もみじ」と言います。




引用・参考文献:
ソムリエ・ワインアドバイザー・ワインエキスパート教本
                        (日本ソムリエ協会)
基礎ワイン教本WSET編             (柴 田 書 店)
田辺由美のワインブック              (飛 鳥 出 版)
ワインの科学           清水 健一 著  (講  談  社)
ヒュー・ジョンソンの楽しいワイン         (文 春 文 庫)
ワインベストセレクション260 浅田 勝美 監修 (日 本 文 芸 社)
世界ワイン大全                  (日経BPムック)
ワインの世界史                  (中 公 新 書)
ワイン・カタログナヴィ・インターナショナル編    (西  東  社)
ソムリエを楽しむ田崎真也              (講  談  社)
ワインものがたり         鎌田 健一 著 (大 泉 書 店)
今日からちょっとワイン通      山田 健 著  (草  思  社)
私のワイン畑           玉村 豊男 著  (扶  桑  社)
夢ワイン              江川 卓 著  (講  談  社)
永井美奈子のベランダでワイン            (主婦と生活社)
ワイン この一本     戸部民夫・清水靖子編著 (毎 日 新 聞 社)
ワイン用葡萄ガイド    ジャンシス・ロビンソン   (WANDS)
ワインの教室                   (イカロス 出 版)
映画のあゆみ(世界映画史入門)   飯島  正 著 (泰  流  社)
世界映画名作全史(戦前編)     猪俣 勝人 著   (社会思想社)
映画千夜一夜  淀川長春・蓮寛司重彦・山田宏一対談   (中央公論社)
大予言と奇蹟ファンタジー             (新  書  館)
SFX映画の世界(第4巻)     中子 真治 著 (講  談  社)
その他各種映画ビデオ、映画パンフレット
植物の図鑑                    (小  学  館)



聖書の言葉

「天使は言った。『恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそメシアである』。」(ルカによる福音書 2 章10,11節)