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 Vol.49 2001年11月号

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JOLLYBOYのワインハウス

19.ワイングラスについて

 今回は、ワイングラスを取り上げよう。実はワイングラスの種類と言うのは、けっこうある。代表的なワイングラスを下記に取り上げてみた。見ていだたきたい。

ワイン・グラス 代表的なワイン・グラス

 左より、テイスティング・グラス、ボルドー・グラス、ブルゴーニュ・グラス、シャンパン(もしくはフルート)・グラスと一般に言われている。お気づきになっただろうか?グラスの上部がすぼまっているのである。これは、ワインの香りを逃がさないのに役立つ。撹拌(かくはん=グラスをクルクルと回す)した時、ワインがこぼれないのにも役に立つ。第二に、グラスの脚がどれも長い(高い)。脚を持つことで、手の熱がワインに伝わりにくく、ワインの温度を最適な温度に維持しておくのに役立つ。第三に、あたりまえのことに思うかも知れないが、どのグラスも透明である。これは重要で、色が付いていたりグラス面に細工してあったりすると、ワインの色や状態が分からなくなる。つまり、上に挙げた特色は、良いワイングラスの要素なのである。
 一つづつ説明すると、テイスティング・グラスは、国際標準型の規格がある。グラスの厚さから寸法、容量まで細かく決まっている。材質も、鉛9%入りの透明クリスタルと決まっている。通常のワイン・グラスよりかなり大きめで、鼻まですっぽりと入る。ワインを良く観察でき、味と香りを両方堪能することができる。正にワインのためのワイン・グラスである。ボルドー・グラス、ブルゴーニュ・グラスは、その名前の通り、それぞれ主にボルドー地方とブルゴーニュ地方で使われているグラスだからである。機能差もあるにはあるがたいした差ではないので、どちらを使うかは好みの問題。最後のシャンパン・グラスはフルート型とも言われ、細長い。これは正にシャンパン用で、ワインの底から立ち上がってくる泡を見るためである(よくパーティーで、底の浅い円錐型のシャンパン・グラスが出てくるが、あれは乾杯用である)。
 一方、悪いワイン・グラスというものも存在する。下記の写真を見ていただきたい。透明であるという点以外は、ワイン・グラスとしての機能は最悪である。グラスの上部が思いっきり開いていて、グラスの脚も短い。ワインの香りは逃げていくし、手のひらの温度でワインが温められてしまう。一見華々しくかっこよく見えるが、ワイン・グラスとしては最低である。


悪いワイン・グラス  悪いワイン・グラスの見本

 
さて、同様にワイン・グラスの機能としては、上記同様良くないのだが、各地の名産品や工芸品として色々なワイン・グラスが作られている。これらは、ワインの味や香りを云々するグラスというより、グラスそのものも鑑賞したり、みんなで楽しく場を盛り上げたりするには、いいかもしれない。下に一例を掲げたが、左から金淵付きグラス、木製グラス、民芸調グラス、面細工グラスである。この他にも、シェリー・グラス、レーマー・グラス、江戸切子グラスなどなど、色々なワイン・グラスがある。

悪いワイン・グラス  様々なワイン・グラスの一例

 私自身もいつしかたくさんのワイン・グラスを集めるようになり、上に挙げたグラス以外にも様々なワイン・グラスを集めた。その数は、50脚以上。最近、バカラ製の一脚1万6千円もするクリスタル・ワイングラスを4脚セット(計6万4千円…)でいただいたり、ホヤのクリスタル・ワイングラスのセットをいただいたり、ハンドメイドのシャンパン・グラスをいただいたりと、とても僕には買えない高価なグラスも増えてきた。で、それらはほとんど食器棚の飾り用と化している。実用には、やっぱり気軽に仕えるグラスがよい。お薦めは、当然テイスティング・グラスです。

マイ・ワイングラス・コレクション マイ・ワイングラス・コレクションの一部

 さて余談ですが、僕のワイングラスの洗い方をちょっと伝授。まず、通常は洗剤を使いません。ワインの香りや味は繊細なので、レモンやライムの香りは避けましょう。グラスはお湯で洗って、汚れがあったら柔らかいスポンジや布で拭きます。その後、水滴跡が残るといけないので、乾燥直前にキッチンペーパーに水分を吸わせます。グラスについたくもりや指紋は、柔らかい不織布などで拭います。水垢は一度付着してしまうとなかなか取れず、透明感を損ないます。大事なワイングラスだったら、普段から気をつけましょう。以上、ワイングラスの洗い方でした。


ムーラン・ア・ヴァン ムーラン・ア・ヴァン

 去年の今ごろは、ボージョレ・ヴィラージュを紹介した。今年もボージョレ・ヌーボーの季節になったので、今回は"ムーラン・ア・ヴァン"を紹介したい。ボージョレのワインと言うと、早飲みのフレッシュなワインを思い浮かべるが、その中でも村名を名乗れる10のワインは別格。それらの銘柄は、優れたワインとされている。特にムーラン・ア・ヴァンは、最も人気がある。ムーラン・ア・ヴァンとは、"風車"の意味。村の丘に建つ古い風車にちなんで、この名前がついた。フレッシュな早飲みタイプのワインを産するボージョレにあって、ムーラン・ア・ヴァンは、5~6年の熟成にも耐える、バラのような力強い香りを持った辛口のワイン。

参考データ:ぶどう品種/ガメイ種 ブルゴーニュ地方ボージョレ地区ムーラン・ア・ヴァン村
      価格 1996年もので2,500円


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映画"この一本!"25 「旧約聖書映画の歴史」

 さてこのコーナーでは、隠れた名作映画を毎月一本づつ紹介していきます。賞を取ったのに興行成績が惨敗だった映画とか、一般には知られていないがカルト的に人気のある映画とか、海外では大ヒットしたのに日本でこけてしまった映画とか-いま一つ日の目を見ない不運な映画を取り上げていきます。

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 さてクリスマス・シーズンも近づいてきたこともあり、今月と来月の2ヶ月に渡って聖書映画の歴史を取り上げます。今回は、「旧約聖書を題材にした映画の歴史」。聖書を題材にした映画は、欧米ではともかくとして、クリスチャン人口が1%に満たない日本ではとてもマイナー。日本においては、"十戒"や"ベン・ハー"といった一部の大作を除き、ほとんどの映画がその存在すら知られていない。と言うかクリスチャンですら、それらの映画を知らない人が多い。そこで、ぜひキリスト教映画に詳しい僕が(自分で言うな!)、述べねばならないと考えたのである。ちなみに、廃盤・絶版になったビデオや国内で販売されていないビデオに至るまで、あらゆる方法を駆使して手に入れた「旧約聖書」と「新約聖書」映画のビデオ・コレクションは、けっこうな数でなかなかのものだと自負している。

マイ聖書映画コレクション 旧約聖書編 マイ聖書映画コレクション"旧約聖書編"

 さて、今回は「旧約聖書を題材にした映画」の歴史。映画の創生時、ハリウッドのプロデューサーたちは、競って聖書エポックの原作の映画化権を手に入れました。制作された年代順に見てみましょう。
 1923年の「十誡」。監督は、後にミスター・モーション・ピクチャーと呼ばれるセシル・B・デミル監督。この作品は、出エジプト記を題材とする前半部と、現代劇の後半部の二つのパートから成っています。後半部は、信心深い母親と二人の息子の話で、神の掟に反抗した者への教訓的な物語。話の内容に一部酷評された部分がありましたが、2,500人のクルー、4,500匹の動物、100台の戦車、24個のスフィンクスなど、莫大な費用を費やした超大作でした。
 1928年のマイケル・カーティズ監督の「ノアの箱舟」。やはりスペクタクル巨編で、デミルを追い越したいために、洪水の見せ場で60万ガロンの水をぶちまけて、不幸にも3人の死者と無数のけが人を出しました。
 1950年には、やはりデミル監督が「サムソンとデリラ」を作っています。イスラエルの獅子サムソンの生涯を描きました。クライマックスでは、大寺院が崩壊するスペクタクルなシーンがありました。

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 1957年に、再びデミル監督が「十戒」を監督しています。企画から題材の考証研究に3年、現地のロケハンとシナリオ執筆に3年、撮影準備に3年、ロケ撮影に3ヶ月、セット撮影に4ヶ月、計9年7ヶ月の日数を費やし、1,350万ドルを費やしました。24人もの大スターと25,000人のエキストラが動因されました。小道具の数100,000というのは、ハリウッドの最高記録です。

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 1959年には、「ソロモンとシバの女王」が上映されています。ソロモン王をユル・ブリナーが演じています。
 翌年、イタリアのバルディとフランスのボライエが「ダビデとゴライアス」を撮っています。イスラエルの羊飼いダビデと、ペリシテ軍の巨人との戦いを描きます。尚、預言者サムエルを、オーソン・ウェルズが演じています。

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 1961年には、イタリアのアルドリッチ監督が「ソドムとゴモラ」を撮っています。アブラハムの甥のロトが、背徳の街で遭遇する事件を、ソドムの滅亡などの見せ場と共に描いています。
 1966年、旧約聖書それ自体をベースに、ジョン・ヒューストンが「天地創造」を撮っています。アメリカ、イギリス、イタリアのスターが集まった一大スペクタクル映画です。ノアの箱舟や、バベルの塔の崩壊など、おなじみの物語が綴られます。
 さて、近年になってからも、天地創造やダビデやサムソンの物語のリメイク的作品やルツの物語など、旧約聖書題材の映画が作られていますが、以前ほどの大作はなくなって、B級、C級映画になっています。聖書題材の映画は、もはや大物プロデューサーや映画会社の興味をひかなくなりました。1980年代の二つの作品を取り上げて、聖書映画の歴史"旧約聖書編"を締めくくります。
 1984年の「サムソンとデリラ」。1950年のデミル監督の作品と比べると、あきらかにスケール・ダウン。マックス・フォン・シドー(偉大な生涯の物語、エクソシストなどに出演)の他、スターらしいスターも出ていません。
 最期にご紹介するのは、1985年の「キング・ダビデ」。なんとイスラエルのダビデ王を、リチャード・ギアが演じています(もっとも今彼はチベット仏教に傾倒していますが…)。監督は、オーストラリア出身の新進気鋭の若手監督ベアフォード。聖書の物語を史実に忠実に描こうとしている一方、極力ダビデ王の内面を描こうと努力しています(しかし、聖書の解釈という点から言うと、いくつかの疑問点や正しくない解釈も指摘できますが)。最近では、スケール、内容ともなかなかがんばった旧約聖書題材の映画です。尚、主演のリチャード・ギアは、後に「なんで、あんな映画に出たのか自分でもわからない」と述べたとか…。




ビークル&アウトドアー&エトセトラ "東京モーターショー"

 子供の頃、スーパーカーにはまり田園調布にスーパーカーを撮影に行ったり、晴海のモーターショーに行った身分としては、毎回モーターショーが気になって仕方ない。実際に幕張に行けはしないが、毎回モーターショーのガイド雑誌を買う。
 現在の僕は、大型高級車やスポーツカーより、全長4メートル未満のコンパクトなmmmm(メカ・ミニマム・マン・マキシマム)な車の方に興味がある。今回、僕が興味をもった販売が予想されるコンパクト&軽カーのベスト5。


一位.トヨタ・ウィル・VC…WiLLの三代目。この斬新なデザインは、好き。

二位.日産・mm…新型マーチ。実用車なのに、かっこいい!単純に、欲しい…。

三位.ダイハツ・コペン…電動格納式ハードトップの軽カー。カプチーノが世に存在しなかったら、絶対買った。

四位.ダイハツ・U4B…大きな室内を持ちながら、洗練されたデザインを持っていて心がひかれる。

五位.三菱・CZ-3…実用性、デザインなど、高いレベルにある。一考の価値有り。




引用・参考文献:
ソムリエ・ワインアドバイザー・ワインエキスパート教本
                        (日本ソムリエ協会)
基礎ワイン教本WSET編             (柴 田 書 店)
田辺由美のワインブック              (飛 鳥 出 版)
ワインの科学           清水 健一 著  (講  談  社)
ヒュー・ジョンソンの楽しいワイン         (文 春 文 庫)
ワインベストセレクション260 浅田 勝美 監修 (日 本 文 芸 社)
世界ワイン大全                  (日経BPムック)
ワインの世界史                  (中 公 新 書)
ワイン・カタログナヴィ・インターナショナル編    (西  東  社)
ソムリエを楽しむ田崎真也              (講  談  社)
ワインものがたり         鎌田 健一 著 (大 泉 書 店)
今日からちょっとワイン通      山田 健 著  (草  思  社)
私のワイン畑           玉村 豊男 著  (扶  桑  社)
夢ワイン              江川 卓 著  (講  談  社)
永井美奈子のベランダでワイン            (主婦と生活社)
ワイン この一本     戸部民夫・清水靖子編著 (毎 日 新 聞 社)
ワイン用葡萄ガイド    ジャンシス・ロビンソン   (WANDS)
ワインの教室                   (イカロス 出 版)
映画のあゆみ(世界映画史入門)   飯島  正 著 (泰  流  社)
世界映画名作全史(戦前編)      猪俣 勝人著   (社会思想社)
映画千夜一夜  淀川長春・蓮寛司重彦・山田宏一対談   (中央公論社)
大予言と奇蹟ファンタジー             (新  書  館)
SFX映画の世界(第4巻)     中子 真治 著 (講  談  社)
その他各種映画ビデオ、映画パンフレット
東京2001モーターショー・パーフェクトガイド


聖書の言葉

「それらよりもなお、わが子よ、心せよ。書物はいくら記してもきりがない。学びすぎれば体が疲れる。すべてに耳を傾けて得た結論。『神を畏れ、その戒めを守れ。』これこそ、人間のすべて。」(コヘレトの言葉12章12,13節)