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 Vol.39  2001年1月号

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2001年CG CG Created by JOLLYBOY

新世紀、明けましておめでとう!!


ピーナッツ・シリーズ探検隊

 さて、通常ですとこのコーナーは、ワイン・ハウスのコーナーですが、50年に渡って続いたピーナッツ・シリーズが、昨年終了したことを記念して、今年2001年だけの一年間限定ということでピーナッツ・シリーズをあれこれ探求してみたいと思います(今年はワインのコーナーはお休みさせていただきます)。

1.作者・チャールズ・M・シュルツについて

 チャールズ・モンロー・シュルツ。言わずと知れた"ピーナッツ・シリーズ"の作者である。チャーリー・ブラウンやスヌーピー達の有名ぶりと比べると、作者である彼の実体はあまり知られていない。ミッキー・マウスの生みの親、ウォルト・ディズニーとは対照的である。シュルツ氏は、どんな人物なのであろうか?

 シュルツは、1922年11月26日生まれ。彼の父カールは、独力で理容学校を出た後、アメリカのミネソタ州セントポールのスネリング通りとセルビー通りの交差点にて"ファミリー理髪店"を経営。1930年代の大恐慌の時も、一回35セントで人の頭を刈り続け、家族や従業員を守った。スパーキー(シュルツのニックネーム)は、そんな父の後ろ姿を見て育つ。チャーリー・ブラウンの父親が床屋なのは、父の姿の投影である。

 当時は、TVすらない時代。父と子の楽しみは、新聞の漫画欄だった。スパーキーは絵の才能を開花し始め、そんな彼のために母親のディナが、絵の通信教育学校の広告を見つけてくれた。父親は、息子のために170ドル(散髪は一人35セント!)もの高額な学費を分割払いで出してくれた。シュルツは講座をやり遂げて、雑誌社に自分の描いたギャグ漫画の売り込みにかかったが、それは容易なことではなかった。世の中は漫画どころではなかった。第二次世界大戦である。スパーキーは、1943年に徴兵されて戦場へ送られた。この時期は、彼にとって特別に苦しみに満ちたものになった。陸軍への徴兵と時を同じくして、母ディナが癌との苦しい闘いの末に世を去ったからである。

チャールズ・M・シュルツ チャールズ・シュルツを描いてみました  「マイ・ピーナッツ・ノートブックより」

  スパーキーは、陸軍二等軍曹として機関銃分隊を率いて、ヨーロッパ戦線に送られた。彼は、戦地で友人たちのために似顔絵などのスケッチを描いていた。 "ピーナッツ"と"戦争"。まったく無関係に思えるが、シュルツは漫画の中でさり気なく戦地での出来事を度々回顧している。

 スパーキーは、対日戦勝記念日にはアメリカ本土へ生還できた。しかし、すぐ仕事があったわけではない。彼は、画家養成学校での先生や、漫画の吹き出し入れの仕事をしたりしていた。そんな中、全国紙の漫画欄に 15点もの漫画を売り込むことに成功した。スパーキーは、初めて漫画で原稿料を手にした。ポスト紙は、彼の一コマ漫画に40ドルもの原稿料を払ってくれた。スパーキーが、プロになった瞬間である。シュルツは、あちこちのシンジケート(漫画等を全国紙などに配信してくれる会社)へ売り込みを続けた。その中の一つ、ユナイテッド・フィーチャー・シンジケートが、シュルツに社を訪問するよう打診してきた。

 スパーキーは、セントポールの駅からニューヨーク行きの汽車に乗り込む。6月の朝早く、彼はローズウェルト・ホテルを出ると、ユナイテッド・フィーチャー・シンジケートを訪問した。まだ誰も出社していなくて、受け付けの新入り女性社員、ヘリン・リパートが、彼の漫画を受け取った (彼女は、スパーキーのことを良く覚えている)。その日のうちに、シンジケートの社長ラリー・ラットマンから契約のアウトラインが示された。もちろん、シュルツことスパーキーの答えは"イエス"である。こうして、彼のピーナッツ・シリーズはスタートした。

 最初こそ掲載紙数こそ少なかったものの、その後世界中の新聞が掲載する空前のヒットコミックに成長した。チャールズ・シュルツは、50年間、正に死の直前までピーナッツを描き続け、 2000年2月12日に、77年の生涯を終えた。偶然にも、最後の作品の掲載はその翌日だった。


ピーナッツ・グッズ1 "ピーナッツ・コミック"

 さて、このコーナーでは、世の中に無数と言えるほど存在するピーナッツ・グッズの中から、毎回厳選して一つづつ紹介していこう!という、ピーナッツ・マニア向けコーナー。

さて、スヌーピーもチャーリー・ブラウンも、その他たくさんのピーナッツ仲間も今はキャラクターだけが一人歩きしている観があるが、もともとはコミックが原点。毎日50年間休むことなく、新聞に掲載されたピーナッツシリーズ。僕も、小学校2年生より読み始め、最終話まで読み続けた

ピーナッツ・コミック ピーナッツ・コミック(旧刊&新刊)

 新刊シリーズ26巻は購入可能だが、旧刊シリーズ購入は難しい。私も、中学・高校時代ピーナッツシリーズから離れていたので、旧刊シリーズは、残念ながら途中掛けている (特に60巻以降がほとんどない)。ちなみに、29年前に発売された旧刊の第一巻は240円だったが、新刊シリーズは一冊1,000円である。時代を感じる。

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映画 "この一本!"15 「遠い空の向こうに」

 さてこのコーナーでは、隠れた名作映画を毎月一本づつ紹介していきます。賞を取ったのに興行成績が惨敗だった映画とか、一般には知られていないがカルト的に人気のある映画とか、海外では大ヒットしたのに日本でこけてしまった映画とか-いま一つ日の目を見ない不運な映画を取り上げていきます。

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 あんまり知られてなくて、新世紀にふさわしい映画。それを考えていたら、この映画が浮かんだ。「遠い空の向こうに」。御存知だろうか?えっ、いつの映画だって?1999年の映画。公開されてから、まだ2年ほどしか経っていません。でも、ほとんどの人は知らない映画。夢と希望が詰まった素的な映画。しかも、実話をベースにした映画。なのに知られていない。これぞ、新世紀に紹介するにふさわしい映画。

遠い空の向こうにImaged by JOLLYBOY

 「遠い空の向こうに(原題:OCTOBER SKY)」。1957年10月4日、ソビエトがスプートニクの打ち上げに成功。宇宙競争で、アメリカはソ連に遅れをとっていた。そんな中、アメリカはウェスト・バージニア州の炭坑町。落ちこぼれの高校生たちが、本気でロケットを打ち上げようと挑む物語。主人公の兄貴は、アメフトの花形で大学の進学も決定。一方、弟はとりたてて取柄の無い、炭坑で働く未来しかない高校生。しかし、人工衛星スプートニクが通過する夜空を見上げて夢をいだく。高校の先生の影響もあって、仲間とその夢に挑む。本気で、ロケットを打ち上げようと決心する。炭坑で働く現実主義の主人公の父親は、猛反対。周囲も笑い飛ばすが、彼等は本気。彼等が挑んだのはペンシル型ロケットの打ち上げ。しかし、打ち上げは失敗の連続。しかし様々な理論を研究し、教師や専門家も顔負けの知識を身につけ、改良に改良を重ねる。

 ロケットもだんだん様になってきて、彼等は町の人々が見守る中、打ち上げを行なうことに。嘲笑する人々が見守る中、ロケットは点火される。そして、見事空へ上昇していくロケット!町の人々の嘲笑は、喝采へと変わった。新聞にも載った彼等は、一躍町のヒーローへ!しかし、とある事故を転機に彼等はロケットを断念しなければならないことに…。果たして、ロケット打ち上げの夢は途絶えてしまうのか!クライマックスは、見てのお楽しみ。

 ちなみに主人公は、今NASAの技術者としてスペース・シャトルに関わる仕事をしているそうです。監督もスタッフも俳優も、ほとんど聞いたことのない人たちばかり (監督はジョー・ジョンストン、出演はジェイク・ギレンホール。知ってる?)だけれど、夢へ立ち向かう少年たちの挫折と成長を描いた、素晴らしい実話の映画です。夢と希望のある映画、暗い話題ばかりの新世紀の今こそぜひご覧あれ!




ビークル&アウトドアー&エトセトラ

 このコーナーは、今まで「アウトドアと車」を中心にしたコーナーでしたが、これからは他の色々な話題も載せていきます。

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"心の中のヒーロー・その1・スナフキン"

 今日は、何故かスナフキン。スナフキンって、かっこいいと思いませんか?基本的に、放浪者、根無し草、アウトローなんだけど、自分をしっかり持っていて、ムーミンが困った時はしっかり相談にのって、的確なアドバイスをしてあげる。子供心にかっこいいなあぁ…と思っていたものだ。僕の周りには、ああいう人物がいなかったなぁ。誰に相談しても、一般論しか言わない。親も、先生も。そんな答えは、自分でも分かってるって…。いつかスナフキンみたいになれたらなぁ…と、僕は今でも思っている。もし、子供たちの近くに、先生でも先輩でも親でも近所のおじさんでもいいから、スナフキンみたいな人が一人か二人ぐらいいたら、少年犯罪ももっと減ると思うよ。現代は、みんな周りに無関心で、面倒事には関わらないようにしている人ばっかりだからね。

スナフキン

  僕は、決してアニメお宅でもフィギィア・コレクターでもないのだが、スナフキングッズがいくつかある。ガム・ケースや名刺入れ等。上の写真は、そのうちの一つで "スナフキンとムーミンの写真フレーム"です。



引用・参考文献:

ピーナッツ・シリーズ旧刊/1~35,37~39,42~48,51,52,54,55,72
                      (ツルコミック&角川)
ピーナッツ・シリーズ新刊全26巻         (角 川 書 店)
スヌーピーと生きる/チャールズ・M・シュルツ伝
     リタ・グリムズリー・ジョンスン著   (朝 日 新 聞 社)
スヌーピーと仲間たちの心の時代/広淵 升彦 著  (講  談  社)
スヌーピーたちの性格心理分析/A.J.ツワルスキー著  (講  談  社)
知ってるつもり・チャールズ・M・シュルツ     (日 本 テ レ ビ)
朝日新聞・チャールズ・M・シュルツ死亡記事
映画・スヌーピーとチャーリー/スヌーピーの大冒険
ピーナッツTVシリーズ・ビデオ
OH! GOOD GRIEF!/VINCE GUARALDI        (ワーナー・ブラザース)
A Charlie Brown Christmas/Vince Guaraldi Trio  (スター・バックス)
LINUS & LUCY/THE MUSIC OF VINCE GUARALDI/George Winston
                         (Fun House)
Esquire Cinema Selection 200完全保存版        (Esquire)


聖書の言葉

「わたしはまた、新しい天と新しい地を見た。最初の天と地は去って行き、もはや海もなくなった。更にわたしは、聖なる都、新しいエルサレムが、夫のために着飾った花嫁のように用意を整えて、神のもとを離れ、天から下ってくるのを見た。」(ヨハネの黙示録21章1,2節)