JOLLYBOY'S NEWS JOLLYBOY TIMES
 Vol.32  2000年6月号

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JOLLYBOYのワインハウス

10.ワインの格付け

 ワインの格付けなるものを、一度は耳にしたことがあると思います。どこそこの一級だとか、原産地統制がなんたらとか…。で、格付けって一体何のことで、どうして格付けなんてものがあるのでしょう?一言で言うと、「消費者の保護のため」…かな?昔、格付けがなかった頃、粗悪なワインに有名なシャトーの偽ラベル貼って売ったり、混ぜ物をしたりして…まぁ、詐欺ですね…、そういう悪い業者の悪行が横行していたわけです。こりゃあ、何とかせんとワインを安心して流通させられない、あぁ、何とか、せにぁ!…とだいたいそんな分けで、格付けが始まったわけです。
 主要なワイン産出国では、法的な規制を設けて格付けしています。「細かい規定を守って作った品質の高いワイン」から、「規制の緩やかな日常用のワイン」までランク付けをしています。例えばフランスでは、日常生活ワインとして"ヴァン・ド・ターブル(テーブル・ワイン)"や"ヴァン・ド・ペイ(いわゆる地ワイン)"、指定地域優良ワインとして"原産地名称上質指定ワイン(A.O.V.D.Q.S)"更に格上の"原産地統制名称ワイン(A.O.Cワイン)"があります。長くなるので省きますが、イタリアやドイツを初め、たいていのワイン産出国には似たような法的規制があります。ラベルにそれらの表記があるので、(粗悪な物に高い金を払ったりせず)消費者は安心してワインを買うことができ、また購入する際の判断の目安にできる-という分けです。

ワイン

 さて、そういう国の法律による格付けとは別に、地域ごとの慣例的な格付けというものが存在します。中でも有名なのは、ボルドー地方・メドック地区のシャトーの格付けです(注:シャトーと言うのは元々は"お城"と言う意味だけど、城だけでなくぶどう畑やワインの醸造所も全部ひっくるめてシャトーと言ってます)。パリ万博においてメドックのワインを世に知らしめようと、メドックに数百もあるシャトーの中からたった61のシャトーを選んだのです。それらを、1級から5級まで5つのクラスに分けました。1855年のことです(当時、ボルドー地方だけで7000ものシャトーがあったと言いますから、選ばれた61のシャトーは栄誉に思ったことでしょう)。ところが、なんと信じられないことに、そんなに古い格付けが今でもまかり通っているのです!とうぜん今では、その級にふさわしくないシャトーもあったり、名ばかりの荒れたシャトーもあるわけです。逆に、その格付けに入っていないけれど、素晴らしい品質を示すワインも数多く存在するという矛盾も確かにあるのです。ですから、そういった格付けはワインを楽しむための一知識として受け止めておけば良いと思います。ちなみに、メドックの一級ワインはたったの5種類しかなく、世界各国でとても高価な値(数万円~数十万円)で取り引きされていて…金持ちか相当のワイン好きでもない限り…滅多に飲む機会はないでしょう。


シャトー・ラフィット・ロートシルト シャトー・ラフィット・ロートシルト

 今まで、メドックの一級ワインを取り上げたことはありませんが、今月から一級の5種のうちの3本を取り上げたいと思います。
 今月取り上げるのは、"シャトー・ラフィット・ロートシルト"。メドック地区1級ワインの中でも、今日に至るまで揺るぎ無い王座にあるワイン、つまりナンバーワン・ワインが、この"シャトー・ラフィット・ロートシルト"です。
 ルイ15世の時代に、ヴェルサイユ宮殿で王の寵愛を一心に集めていたのがポンパドゥール夫人でした。彼女は、王の歓心を得るために、ブルゴーニュの銘酒"ロマネ・コンティ"(一本数十万円もする世界で最も有名なワインです)の畑を手に入れようとしましたが、彼女を苦々しく思っていたコンティ公によって畑は奪われてしまいました。彼女は悔しかった分けですが、かつてポンパドゥール夫人をののしりボルドー地方に飛ばされたリシュリュー男爵(彼は何とか夫人に取り入って失地回復をはかりたかった)は、ボルドーに素晴らしいワインがあることを彼女に教えました。それが、この"シャトー・ラフィット"でした。この偉大なぶどう園は、1355年に開設された歴史のあるシャトーです。ラフィット(Lafite)は、小高い丘(La Hite)にあったのがその名の由来。当時は、名門セギュール家の物でしたが、フランス革命時に、このシャトーは国に没収されて競売に掛けられました。19世紀に、大富豪ロートシルト家の5男ジェームズがこのシャトーを入手し、以後"シャトー・ラフィット・ロートシルト"と名付けられました。
 「メドック地区の格付け」1級の誇りにかけて、ラフィットはとても贅沢なワイン造りを行っています。吟味して剪定を行い、収穫量を抑え、一本の木からたったの200ccしか作られない(!)のです。そしてワインの熟成は、必ず新しいオークの樽で行われます。「ボルドーでもっとも絢爛たるワイン」という名声は、こうした厳しい努力によって維持されているのです
 私は、事業独立の記念に、この"シャトー・ラフィット・ロートシルト"1997年ものを購入しました。人生で何かを成し遂げた記念の日に飲もうと思っていますが、飲み頃になるまで20年くらいかかるそうなので、飲むのは2020年位でしょうか。そんな分けで、しばらくはワイン・セラーの中で熟成の途につきます。

参考データ:ぶどう品種/赤/カベルネ・ソーヴィニョン種、メルロー種
      (参考価格/1996年もの=45,000円)


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映画"この一本!"8 「ユージュアル・サスペクツ」

 さてこのコーナーでは、隠れた名作映画を毎月一本づつ紹介していきます。賞を取ったのに興行成績が惨敗だった映画とか、一般には知られていないがカルト的に人気のある映画とか、海外では大ヒットしたのに日本でこけてしまった映画とか-いま一つ日の目を見ない不運な映画を取り上げていきます。

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 この映画をこのコーナーで取り上げるのは、ちょっと筋違いかもしれない。何故なら、これは決してマイナーな映画ではないからである。アカデミー賞でオリジナル脚本賞、助演男優賞を獲得した凄い映画なのだ。ところがである…。それなりに映画ファンを自称する友人Sと話をしていた時のことである。友人S「L.A.コンフィデンシャル良かったよね。脚本も、俳優も良かったし。」僕「そうだね。特にケビン・スペイシーは、ユージュアル・サツスペクツも最高だったなぁ。脚本に恵まれているって言うか…。」友人S「ユージュアル・サスペクツ?何、それ?知らないなあ…。」僕「(内心)えっ?」。そう、アメリカでは受けたかもしれんが、もしかしたら日本での知名度は低いのでは?(当時としては、さほど有名俳優は出てないし)。で、調べて見たら愕然。日本の興行成績のトップ10に入っていないではないか!何故だ、こんなに面白いのに!"ウォーター・ワールド"とか、"マスク"とか、"アウトブレーク"とか、"キャスパー"でさえ、ベスト10に入っているのに!納得がいかん。で、今回は「ユージュアル・サスペクツ」。

ユージュアル・サスペクツ Imaged by JOLLYBOY

 「ユージュアル・サスペクツ」とは、"常連の容疑者たち"という意味。コカイン取引現場で、謎の大爆発。唯一生き残ったのは、気の弱い"キント"と言う男。彼の証言によって、次々と信じられない謎が説き明かされて行く。伝説の大物ギャング"カイザー・ソゼ"とは一体何者なのか。ストーリーは、ぐいぐいと観る者を映画へと引き込んで行く!もちろん内容は、ここには書けないけどね
 で、この映画の凄いところは、やはり脚本。そして"低予算"で作られたということ。脚本・演出・俳優がしっかりしていれば、低予算でも面白い映画が作れるという見本のような映画。低予算映画製作の日本映画関係者は、十分に見習う余地有り。それにしても、ケヴィン・スペイシーは、脚本に恵まれ続けている稀有な俳優。本作に、"セブン"、"L.A.コンフィデンシャル"、"交渉人"などなど。僕ははまったので、この"ユージュアル・サスペクツ"のビデオを買っただけでなく、後にDVDが出たのでそれも買ってしまった(ちなみにL.A.コンフィデンシャルのビデオ、交渉人のDVDも買ってしまった。特に、ケヴィンのファンというわけでもないのだが…)。見ていない人には、お勧めの一本。



ビークル&アウトドアー

"朝霧高原"

朝霧高原

 4月に引き続き、5月もアウトドアへ出かけたり、車でドライブなどできなかった(かなりフラストレーションが溜まっているなぁ)。その一方、仕事では日本の全景CGアニメ(膨大な情報量!)を作ったりしていて、全国規模のアウトドア気分を満喫していた(!?)。さて今月はネタが何もないので、"フライヤー"というフライト・スポーツ誌の創刊号(みんな読んでね!)のフライト・エリア紹介用に、"朝霧"の3DCGを作ったので、今月はこれを掲載します。では、また!



今月の200文字コラム

「天皇'S LAND」

 さてこのコーナーは、社会で起こっている様々な問題をたった200文字以内で論評しようという無謀なコーナー。

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 短期間で懸念の法案が、次々と成立してしまった。通信傍受法案、国歌・国旗法案、ガイドライン関連法案…。挙句に、総理大臣の「日本は天皇を中心とした神の国…国民にはこのことをしっかりと承知していただく」に至っては言語道断。この発言(前後の文章も含め)、どう読んでも誤解のしようなどない確信犯的発言。昔から、自民政府にはそういう暗然たる圧力があったが、もはや歴然となった。選挙はちゃんと行こう!  …(今月は198文字コラムでした)



引用・参考文献:
ソムリエ・ワインアドバイザー・ワインエキスパート教本
                        (日本ソムリエ協会)
基礎ワイン教本WSET編             (柴 田 書 店)
田辺由美のワインブック              (飛 鳥 出 版)
ワインの科学           清水 健一 著  (講  談  社)
ヒュー・ジョンソンの楽しいワイン         (文 春 文 庫)
ワインベストセレクション260 浅田 勝美 監修 (日 本 文 芸 社)
世界ワイン大全                  (日経BPムック)
ワインの世界史                  (中 公 新 書)
ワイン・カタログナヴィ・インターナショナル編    (西  東  社)
ソムリエを楽しむ田崎真也              (講  談  社)
ワインものがたり         鎌田 健一 著 (大 泉 書 店)
今日からちょっとワイン通      山田 健 著  (草  思  社)
私のワイン畑           玉村 豊男 著  (扶  桑  社)
夢ワイン              江川 卓 著  (講  談  社)
永井美奈子のベランダでワイン            (主婦と生活社)
ワイン この一本     戸部民夫・清水靖子編著 (毎 日 新 聞 社)
ワイン用葡萄ガイド    ジャンシス・ロビンソン   (WANDS)
ワインの教室                   (イカロス 出 版)
ソムリエ51号                  (日本ソムリエ協会)
ザ・ムービー No.76          (ディアゴスティーニ)



聖書の言葉

「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」(マタイによる福音書28章20節)