JOLLYBOY'S NEWS JOLLYBOY TIMES
 Vol.29  2000年3月号

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JOLLYBOYのワインハウス

7.ワインを学んでみる

 物事は一度好きになると、いろいろと学んでみたくなるもの。そこで、今回は「ワインを学ぶ」ことを考えてみます。

●ワインを楽しく学ぶ

 もちろんワインは、よく知らなくても十分楽しめますが、ちょっと知ってればより楽しめます。でもいきなり、教科書みたいな本を読んだり、知識を詰めこんだりしようとすると、嫌になってしまいます。そこで、ワインを知らなくても楽しめる本を厳選してご紹介しましょう。

ソムリエを楽しむ/田崎真也(講談社)…1,600円

言わずと知れた世界最優秀ソムリエコンクール優勝者、田崎氏。でも固い内容じゃなくて、とっても楽しい本です。

今日からちょっとワイン通/山田 健 著 (草思社)…1,400円

著者は、相当のワイン通。でも、僕等と同じスタンスで書いてくれていて、「そうだよね」と頷ける超お勧めの一冊。

私のワイン畑/玉村 豊男 著(扶桑社)…1,500円

素人が、葡萄畑作りからワイン造りまで行う奮闘記。「そうか、ワインってそうなんだ!」という目からウロコの一冊。

夢 ワ イ ン/江川 卓 著(講談社)…1,500円

元巨人軍のエースにして名誉ソムリエの江川氏の本。この本を読むと、あなたもワイン好きになってしまいます。

永井美奈子のベランダでワイン(主婦と生活社)…1,300円

元日テレアナの永井さんの本。ワイン好きが高じて、ワインエキスパートにまでなる。おしゃれなあなたにお勧め。

ワインものがたり/鎌田 健一 著(大泉書店)…1,400円

ワインを飲まなくても、それぞれのワインにまつわるお話しを読んでいるだけでけっこう楽しいものです。

●本格的にワインを学ぶ

 さて、もっと本格的にワインを学びたいというあなたは、ワイン・スクールで学んではいかがでしょうか(「仕事が夜遅いので、通えないよ」というあなたには、通信講座もあります)。当然、時間とお金がかかりますが、とても体系的に学べて、本だけでは学べないものが身につき、ワイン友達もできます。たくさんのワインスクールのうち、東京のいくつかを挙げてみました。ホームページは検索してね。

田辺由美ワイン・スクール(ワイン&ワインカルチャー)/僕の学んだワインスクールです。資格試験向き?

田崎真也ワインサロン/前出の田崎氏のスクール。楽しむためにワインを学ぶカリキュラム。

JOYワインスクール/自分の感性を基準にワインを楽しむスクール。

アカデミー・デュ・ヴァン/アカデミックなスタンスでワインを学ぶ。本科と研究科。

自由が丘ワイン・スクール/先生はワイン・サービスのプロ。試験対策まで細かに指導。

エコール・ド・クレアシオン/英国マスター・オブ・ワイン協会公認WSETで学べるの日本唯一のスクール

●ワインの資格を取る

 さて、ワインを学んで「ソムリエ協会の認定資格を取ろうかな」というあなたへのご紹介。日本ソムリエ協会では、3つの資格認定試験を行っています。職業によって、受けられる資格が異なります。「ソムリエ」は、ホテルやレストランなどの飲食サービス業で5年以上(今も)働いている人。「ワイン・アドバイザー」は、酒類販売業務や調理、専門学校の講師として3年以上(今も)働いている人。「ワイン・エキスパート」は、資格条件なし(上記以外の人)。
 おそらくこれを読んでいる大半の方は、酒販やソムリエと関係のない仕事でしょうから、受験するとしたらワイン・エキスパート試験です。第一次試験と第二次試験があり、第一次は筆記で、第二次は口頭試問とブラインド・テイスティング。第一次試験は、3種の共通試験で、いずれの資格も70点以上を取らないと合格できません。
 試験には、ワイン好きを称する猛者達が全国から集います。ちなみに、1999年のワインエキスパート試験の受験者数は873名。一次試験合格者は、458名。最終的に、二次試験も突破した者は391名です。合格率は、45%弱です。単なるワイン好きでは受かりません。前出の元日テレアナの永井美奈子さんも、困難な受験で部屋中ワインのメモだらけだったと述べていますし(1998年ワインエキスパート合格)、女優の川島なお美さんは受験でがんばって急性盲腸炎になってしまったそうです(1999年ワインエキスパート合格)。資格試験は、中途半端では合格できません。半年から1年の間、勉強も飲み物もワインづけになるくらいでないと合格は難しく、それなり覚悟が必要です。詳しくは…。

日本ソムリエ協会ホームページ http://www.sommelier.or.jp/


シャトー・ベイシュヴェル シャトー・ベイシュヴェル

 今月ご紹介するのは、フランスのボルドーはメドック地区サン・ジュリアン村の「シャトー・ベイシュベル」。3月は、学校を卒業したり、会社を退職したりする時期で、このワインを飲むのにふさわしい時期かなぁ…と思っている。
 シャトー・ベイシュベル。そのワインのラベルには、帆を下ろす船の絵が画いてあります。このシャトーは、16世紀にデ・ペルノン公爵という人が所有していました。彼は、フランス海軍提督でもありました。ジロンド川には、耐えず帆船が行き交い、上流に建材を運び、帰りにワインを満載して帰ってくる。そしてサン・ジュリアン村に来ると、デ・ペルノン公爵に敬意をあらわすため、帆を下げて通過していった。船乗りたちは、船上で「ベッセ・ヴワール!(帆を下げろ!)」と叫び、それがしだいに訛って、「ベイシュヴェル」となったと伝えられています。
 重厚で、華麗な味わいがあり、5年、10年と熟成させてから飲みたいワイン。僕は、今は1万円以上のワインを買わないように自制している(身分不相応なワインは、身を滅ぼすからね)。このワインは96年物で9,500円だから、1万円以内で買えるギリギリのワインである。3月に退職する人などがいたら、その人の人生に敬意を込めて「帆をおろせ!」と心の中で叫びながら、このワインを一緒に飲みたいなぁ…と思います。

参考データ:ぶどう品種/カベルネ・ソーヴィニョン種、メルロー種
      参考価格/一年前、1995年物で購入時9,000円だった。

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感想(2件)






映画"この一本!"5 「野のユリ」

 さてこのコーナーでは、隠れた名作映画を毎月一本づつ紹介していきます。賞を取ったのに興行成績が惨敗だった映画とか、一般には知られていないがカルト的に人気のある映画とか、海外では大ヒットしたのに日本でこけてしまった映画とか-いま一つ日の目を見ない不運な映画を取り上げていきます。

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 「野のゆり」。この映画を知っている日本人が、果たしてどのくらいいるであろうか?。若い世代では、誰も知らないだろう。1963年、ラルフ・ネルソン監督の作品であるが、日米ともに興行成績ベスト10にもランクされていない小作品。この年は、"クレオパトラ"や"史上最大の作戦""アラビアのロレンス"などの超大作が次々とヒットした年。しかしそんな激戦の中、これはシドニー・ポワチエが黒人として初めてアカデミー主演男優賞を受けた記念すべき映画なのだ。

野のユリ Imaged by JOLLYBOY

 この「野のゆり」を初めて見たのはずっと昔の日曜洋画劇場で、淀川長治さんがとても誉めていたのを覚えている。モノクロフィルムの低予算の映画。こんなにこじんまりした作品をゴールデンタイムに放映するなんて、日曜洋画劇場も粋だなあと思ったが、後の新聞で調べたら視聴率がたった"一ケタ%"だったのも覚えている。
 小作品だが、ヒューマンな内容が受けて本国ではそこそこのヒット。その演技が評価されて、シドニー・ポワチエがアカデミー主演男優賞を受けることになった。今でこそ、黒人男優が賞を受けるのは当然となっているが、今から40年も前はまだまだ偏見や差別が激しかった時代のことで、画期的なことだったのだ。シドニー・ポワチエは、次のようにコメントしている。「今まで努力してきた何万人もの黒人俳優全員への賞だ」と。それほどまでに、この賞の持つ意味は大きかったのだ。
 さて、この映画の内容だが、本当に素朴そのもの。黒人除隊兵のホーマー(ポワチエ)が、ボロボロのステーション・ワゴンに大工道具を積んで旅をしていた。アリゾナ砂漠でエンストすると、そこで東ドイツから亡命してきた4人の尼僧に出会う。言葉も通じなければ、金もない彼女ら。しかし、尼僧らは本気で、荒野に教会を立てようとしている。彼女らは、ホーマーを勝手に神から使わされた助け手と決め付け、ホーマーは仕事を引き受けるはめに。しかし、全米カトリック後援会からの寄付も来ない事が判明し、人手もまったくない。さあ、果たして教会は建つであろうか?しかし、ホーマーの努力は徐々に実って行き、次第に町の人々も手伝うようになり、資材も届けられることに。そして、教会は完成するのだ!尼僧たちが喜びのアーメンコーラスを歌う中、ひっそりと去っていくホーマー。
 とても爽やかな感動を残して映画は終わる。超大作のSFX駆使の、爆発バンバンの映画全盛だが、こういう映画も時には良いものだ。




ビークル&アウトドアー

"最近見た楽しい車"


スマート スマート ウィル ウィル

 最近街中で見た、見るだけでも楽しい車を2つご紹介。一台は外車の"スマート"。日本の軽自動車なみに小さくて、とってもかわいい奴。そしてもう一台が、"ウィル"(企業複合ブランド・ウィルの一つ)。トヨタ車なのにトヨタらしくない車。シンデレラに登場するかぼちゃの馬車をモチーフにしたという、とってもおしゃれな個性を大事にした車。駐車場とお金に余裕があけば、ぜひ購入したい一台。



今月の200文字コラム

「個性を育てる」

 さてこのコーナーは、社会で起こっている様々な問題をたった200文字以内で論評しようという無謀なコーナー。

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 日本の教育は(教育現場が必ずしもそれを望んでいたわけではないだろうが)、国全体として見ると間違い無く画一化教育だった。子供は、様々な能力を持っているのに、評価は特定の分野でしかない学業の偏差値でなされてきた。今、世で起こっている諸犯罪を見ると、明らかにその弊害が現れている。ミカンはミカンで十分素晴らしいのに、ミカンをリンゴにしようとするから無理が出る。子供の個性を育てる教育に変えようよ。  …(今月は198文字コラムでした)



引用・参考文献:
ジョージ・ウィンストン/ライナス&ルーシー(ファン・ハウス)
ソムリエ・ワインアドバイザー・ワインエキスパート教本
                        (日本ソムリエ協会)
基礎ワイン教本WSET編             (柴 田 書 店)
田辺由美のワインブック              (飛 鳥 出 版)
ワインの科学           清水 健一 著  (講  談  社)
ヒュー・ジョンソンの楽しいワイン         (文 春 文 庫)
ワインベストセレクション260 浅田 勝美 監修 (日 本 文 芸 社)
世界ワイン大全                  (日経BPムック)
ワインの世界史                  (中 公 新 書)
ワイン・カタログナヴィ・インターナショナル編    (西  東  社)
ソムリエを楽しむ田崎真也              (講  談  社)
ワインものがたり         鎌田 健一 著 (大 泉 書 店)
今日からちょっとワイン通      山田 健 著  (草  思  社)
私のワイン畑           玉村 豊男 著  (扶  桑  社)
夢ワイン              江川 卓 著  (講  談  社)
永井美奈子のベランダでワイン            (主婦と生活社)
ワイン この一本     戸部民夫・清水靖子編著 (毎 日 新 聞 社)
ワイン用葡萄ガイド    ジャンシス・ロビンソン   (WANDS)
ワインの教室                   (イカロス 出 版)
ザ・ムービー 1963年            (ディアゴスチーニ)
ザ・ムービー 1966年            (ディアゴスチーニ)
名作ダイジェスト250(1981年)      (集英社ロードショー)
WiLL Vi/カートップ・ムック           (交通タイムズ社)



聖書の言葉

「…今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことではないか、信仰の薄い者たちよ。だから『何を食べようか』『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、思い悩むな。…あなたがたの天の父は、これらのものがみなあなたがたに必要なことをご存知である。何よりもまず、神の国と神の国の義を求めなさい」。(マタイによる福音書6章30~33節)