JOLLYBOY'S NEWS JOLLYBOY TIMES
 Vol.18  1999年4月号

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健康シリーズ・6 「空気の話1・環境ホルモンについて」

 さて前回まで、「水」と「食物」について取り上げてきましたが、今回から「空気」について取り上げます。空気の汚れの問題は、日ごとにひどくなっています。外では窒素酸化物(NOx)、亜硫酸ガス(酸性雨)、室内ではホルムアルデヒドや多種化合物の揮発性ガスなど。
 中でも、ダイオキシンや農薬などの環境ホルモンは今最も問題になっています。何故これほど騒がれるかと言うと、一時的な病気だけでなく、子孫にまで影響を与える危険性を持っているからです。今回は、この環境ホルモンについて考えたいと思います。

環境ホルモン…最近、日本をはじめとして、各地で野生動物の生殖異変が起こっています。雌雄同体の生物や、メス化している雄、ペニスのある雌、産卵障害のある雌など、様々な異常が報告されるようになっているのです。これは環境ホルモン(学問上は内分泌撹乱化学物質)と呼ばれる化学物質によって引き起こされることが分かってきました。

環境ホルモン

 ホルモンは、副腎や膵臓、卵巣や精巣などの内分泌器官で作られ、血液を介して目的の器官に運ばれて、情報を伝達します。ホルモンは、体を一定に保ったり、男性を男性らしく、女性を女性らしく成長させるなどの働きをもっています。それぞれの器官の細胞に到達したホルモンは、、核にあるレセプター(受容体)と結合してから、DNAに結合して遺伝子の働きにより、たんぱく質合成や細胞分裂を促します。本来レセプターとホルモンは、組み合わせが決まっています(鍵と鍵穴のようなもの)。ところが女性ホルモンのレセプターは、ホルモンだけでなく、似たような化学物質である環境ホルモンとも結合してしまうのです。その結果、余計なホルモン作用が起こったり、逆にホルモン作用をブロックしたりして、性と生殖を撹乱するのです。環境ホルモン物質は、実に70種類にも及びます。

1.ダイオキシン…アメリカがベトナム戦争で使った枯れ葉剤も有機塩素化合物のダイオキシンで、先天性異常児が生れる原因を作りました。日本では、塩素系の化合物を燃やすゴミ焼却場が発生源となり、大気、水、野菜、魚などを汚染しています。これらには、発ガン性、催奇性のある強い毒性が確認され、環境ホルモンとしての作用があることが分かっています。

2.農薬類…環境ホルモンの中には、DDTやデイルドリンなどの有機塩素系の農薬が含まれます。

3.重金属類…水銀、鉛、カドミウム、スズなどの重金属は、毒性が強いだけでなく、環境ホルモンしても作用します。海水中のTBT(有機スズ化合物)の濃度が1兆分の1gでも、巻き貝の生殖機能に障害を引き起こします。

 環境ホルモンは、私達の身の回りの製品にも、様々な形で含まれています。殺虫剤、食品の容器、缶詰のコーティング剤、壁紙、おもちゃ、その他多くのものの危険性が指摘されています。

対処法…さて私達は、どう対処すべきでしょうか?毎日の空気を吸わないわけにはいきませんが、室内では換気を心がけたり、殺虫剤をむやみに使わないようにします(蚊に刺される被害と、環境ホルモンによる被害を秤にかけてみては?)。日常では、塩化ビニールなどの製品の使用は極力避け、またそういうゴミを出さないように心がけるべきです。カップ麺やラップの使用も減らした方が良いでしょう。知ることのできる範囲内で、農薬やダイオキシンにさらされた野菜は極力避けます。水道水は浄水器をつけた方がよいでしょう。化学物質の蓄積しやすい脂肪分の多い肉や乳製品、魚介類を大量に食べず、バランスの良い食事を心がけた方がよいでしょう。
 こう言うと、何か制約ばかりの生活になってしまうようですが、事実、社会はそういう社会になってしまったのです(我々がそういう社会にしてしまったとも言えるでしょう)。残念ながら、日本国中ほぼどこへ行っても、この問題から逃れることは難しいでしょう。この問題は、個人の問題だけでなく、国や地方の行政や地域社会が一丸となって、解決していかなければならない問題なのです。



※2008年1月追記:ダイオキシンは、20世紀後半、マスコミや専門家が"猛毒"と報じた。実に青酸カリの6万倍も毒性が強いと言われる。しかし、専門家の武田邦彦教授の「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」(洋泉社)によれば、実際のところ具体的なダイオキシンの被害者はいないし、専門家の間ではダイオキシンの毒性はほとんど無いと言う事が常識であるそうだ。近年、非常に毒性が強いPCBがダイオキシンに分類されたが、元々ダイオキシンとPCBは、化学構造が異なる全く別の物質である、と指摘している。
同様に、環境ホルモンについても、一部の調査と報道については間違いである可能性があり、環境ホルモンの実害を過大評価している可能性を指摘している。同様に、DDTや重金属等の害についても、異論を唱えている
しかし本ページでは、かつての記事を消去せず、"過去の情報"と"現代の情報"の両方をここに併記しておく。科学的探究が進めば、将来、真実が明らかになるでしょう。








JOLLYBOYの本当にあった話・第六話

「母の話2・空飛ぶガスタンク」

 さて、うちの母親の話の第二弾である。

空飛ぶガスタンク

「空飛ぶガスタンク」…幼稚園の頃、私は母親に連れられて電車に乗って、東京へ。北千住を過ぎると、電車の窓から丸いガスタンクが2つ見えた。当然それが何なのか知らないので、「あれ、何?」と聞くと、母は「ああ、あれはガスが詰まっていて、夜になると空を飛ぶの。よくゴーという音だけ聞こえるのに、空には雲しか見えないことがあるでしょ!あれが、雲の上を飛んでるのね!」と言う。僕は「へえ!」と驚いて、しげしげとそのガスタンクを見つめていた。飛ぶところを想像して。以来、小学生になって真実を知るまで、あれがロケットだと信じていたのである。
 とまあ、うちの母はそういう話を私にたくさんしてくれたのだが、取り敢えずこれぐらいで。



役に立たない雑学シリーズ・その6

「草加せんべいの由来」


 私の住む草加では、小学生の時に「草加せんべいがどうして作られるようになったか」という話を授業で聞く(少なくとも私は聞いた)。郷土の名産の由来は、やはり知っておくべきだという学校側の配慮なのだろうか。おかげさまで、地元では「草加せんべいの由来」を知っている人は多い。

草加せんべい

 今より参百年の昔、日光街道の草加宿松原に"お仙"というお婆さんが、茶店を出して団子を売っておりました。名物松原団子として、往来の人たちにたいへん親しまれておりましたが、毎日夕方になると残った団子を前の川に捨てておりました。ある日武者修業の侍が立ち際に「婆さん。捨てる団子はつぶして平たくして天日で乾かして、焼き餅として売ったらどうだ」と教えました(たぶん、武士の保存食の智恵かな?)。お仙婆さんは、それを早速売り出したところ、お客に喜ばれたとのことです。お仙(せん)さんの餅(もち=べい)で「せんべい」。こうして日光街道に増えた名物の一つが、今の草加せんべいの元祖と伝えられています。


ビークル&アウトドアー

"CGカプチーノ"と"CGビート"

CGカプチーノ CGビート

 CGで、カプチーノとビートのアニメを作ってみました。ディテールにも少々こだわっていて、屋根が外れて、ドアやトランク、ボンネットも開きます。近日、ホームページ上で公開予定!


引用・参考文献:
毒物雑学事典         (講談社ブルーバックス)
メディファイル・環境ホルモン (ディアゴスチーニ)
草加せんべいの由来      (志免屋せんべい本舗)



聖書の言葉

「何事にも時があり、天の下の出来事にはすべて定められた時がある。」 (コヘレトの言葉 3章1節)。