Vol.17 1999年3月号
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健康シリーズ・5 「食べ物の話2・現代の食品の問題点」
今回は、「現代の食品に含まれている様々な毒」という視点から考えてみます。
現代の食品には、いろんな材料が使われています。例えば、カップ麺の容器に記載されている「原材料名」のうち、一体いくつ理解できるでしょう。聞いたこともない材料が書かれていたりしませんか。「公けに売られているのだから安全なのだろう」と考えてしまいますが、果たして本当にそうなのでしょうか?
一例として、ハムを取り上げてみましょう。ハムはたいてい美しい肉色をしています。しかし、これは人工的に着色されたものなのです。ハムのパッケージの裏を見ると、たいてい「亜硝酸塩(Na)」と書かれているはずです。しかし亜硝酸塩は、胃の中で体内のアミンと結合し、強力な発ガン物質ニトロソアミンを作る危険性があると言われます。ただ見た目を良くする為だけに、そんなものが食品に使われているのです。堂々と売られているから安全とは、決して言えないのです。
また、現代の食品は、工場で生産される車のようです。大量の野菜を生産するため、大量の農薬を使って虫も食べないような野菜を作り、鶏を大量に素早く成長させるため、大量の飼料添加物を与えたりもするのです。
農薬・食品添加物…農薬、食品添加物は、便利ではありますが、その本質は「毒」です。外敵である特定カビ、ウィルスに効く農薬や、特定の雑草だけを排除する除草剤を発見するのは、たいへんなことなのです。その難しさは、医薬品の開発と何ら変わらないのです。はっきり言えば、農業用「毒」物を農「薬」と言い換えているにすぎないのです。また、農薬に準じた温和な毒が「食品添加物」です。日本で許可されている「食品添加物」は、なんと347品目。個々の品目については規制がありますが、総量については規制がないのです。例えば、「各々の毒物は1gまで良い」という規制があるとします。ところが総量に規制がないと、300種類全体で「300g」も毒をとってしまうこともありうるのです。それで、安全と言えるでしょうか?
飼料添加物…現代の畜産は、「アニマル・マシーン」といわれる機械を使った畜産の時代です。鶏はブロイラーの中で、光も浴びずにぎゅうぎゅう詰めの中で成長し、牛も豚もただひたすら畜肉になるためだけに畜舎のなかで生きています。「青空の下、大地で悠々と草を食んでいる図」というのは、過去の幻想になりつつあります。その畜産の中心が、飼料添加物なのです。飼料添加物は、農薬と食品添加物の中間の性質をもっています。飼料添加物には、抗酸化剤、カビ防止剤、粘結剤や栄養分の補給剤、合成抗菌剤、抗生物質などがあります(飼料添加物以外に、酵素剤、呈味料、着香料、色調強化剤、粘着料、乳化剤なども使われています)。これらについての問題点は、やはり安全性です。とくに、合成抗菌剤と抗生物質の危険性が指摘されています。これらの添加により、薬剤耐性菌が増加して行く危険性が大きいのです。
対 応…その他にも、先ほど述べた着色料や、保存料、人工甘味料などの危険性も指摘されています。食品には、薬のような臨床試験もなく、モニターの制度もないのに、「毒」の性質を持つ物質が使われているのです。では、私達はどうすれば、よいのでしょう?食事しないわけにもいきません。レストランやお弁当屋で、一々「食材はどこのですか?」等と聞くわけにもいかないでしょう。それでは、精神的ストレスの方が溜まってしまいます。根本的な改革は国全体の問題ですが、私達一人一人が心がけることとしては、同じメーカーの食材や、同じ店の料理を毎日続けて食べない、なるべく食のバリエーションを増やすことだと思います。自分で食材を買うのであれば、予算の範囲内 で、食材をチェックしながら買う(安全と言われる食材は、一般に少量生産で値が高いか、入手困難)のも一つの手でしょう。言うなれば、危険の分散を心がけることだと思います。
*最近、ダイオキシンの問題も大きくクローズアップされていますが、次回「空気」の章で取り上げたいと思います。
JOLLYBOYの本当にあった話・第五話
「母の話1・雷の正体」
さて、うちの母親の話である(正確には、私の母親の話した話である)。
「雷の正体」…幼稚園のころの話である。夏の日の夜、大きな雷が近所に落ちた。もの凄い爆音である。当時の僕は、雷がなんであるか当然知らない。そこで「あれ、なあに?」と、母親に聞く。母親はこう言った。「あれは、大きな石の固まりが空から落ちてきた音なの。それで、あんなに大きな音がするのよ」。僕、「ふ~ん」。自分の家の屋根の上に落ちてこなければいいなあ、と恐がっていたものである。
以来、小学校で「雷は電気(の放電現象)である」ということを習うまで、ずっと岩が降ってくるのだと信じていたのであった。母親、おそるべし!
役に立たない雑学シリーズ・その5
「クロレラvsスピルリナvsモロヘイヤ」
現代人の野菜の摂取不足と、野菜そのものの野菜力の低下で、「クロレラ」「スピルリナ」「モロヘイヤ」や「青汁」等の健康補助食品の注目度が大きい。いずれの食品の野菜力も野菜を大きく超える。では、この中で最高のものはどれか比較してみたい。比較に当たっては、安物の粗悪品も多いので公平を期す為、それぞれ品質の良い物を比べる。クロレラは筑後産クロレラの「グロスミン」(クロレラ工業)、スピルリナは「リナグリーン21」(大日本インキ工業)、モロヘイヤはエジプト産「モロヘイヤ」(青粒)を取り上げる。モロヘイヤは、資料の記載が少なかったので不明の部分が多々ある。
★主な栄養素の比較
項 目 (100g中) 筑後産クロレラ スピルリナ エジプト産モロヘイヤ 熱 量(kcal) 400~420 320~380 ? たんぱく質 ( g) 55~67 55~70 ? 脂 質 ( g) 8~13 6~8 ? 糖 質 ( g) 10~20 8~14 ? 食物繊維 ( g) 18~23 4~8 10.1 カルシウム (mg) 40~150 600~1,200 404 マグネシウム(mg) 100~350 200~600 (46/日本産) カロチン (mg) 5~75 80~220 131 ビタミンB1 (mg) 1.0~3.0 1.5~3.5 0.33 ビタミンB2 (mg) 3.0~8.0 3.0~5.0 0.60 ビタミンB6 (μg) 300~1,200 500~1,000 ? ビタミンB12(μg) 60~100 80~200 ? ビタミンC (mg) 25~100 1,250~1,600 (65/日本産) ビタミンE (mg) 9~15 4~12 9.7 特別な成分・特徴 CVEエキス (消化吸収率) 82% 95% ?
もちろん、他にも微量のミネラルの違いや、その食品独自の保健効果のある成分があるので一概には言えないが、主要栄養素を見ると食物繊維や高エネルギーという点でクロレラが、ビタミンCやカルシウム面でそして消化吸収率でスピルリナがリードしている。後は、食べる目的で選べば良いのでは?
ビークル&アウトドアー
スキーと雪の関係
今年もすでに、2回スキーへ行った。猪苗代と草津である。最近は、心なしかスキーよりも温泉に比重が移りつつあるような気がしないでもないが。この間のスキーで、とてもつまらないことを考えた。
「ああ、雪が白くてよかった」(事実は透明だが)と、思った。黒かったら、やだよなぁ。だって、雪国へ行ったら、一面の「炭」景色なんて。ゲレンデへ行ったら、一面真っ黒。転んだら、スキーウェアも真っ黒…。雪が、真っ赤でもやだなぁ。不気味だよ。怪我をしても、血なのか雪なのかわかんないよ。茶色や緑でも困るよ。滑ってたら、何時の間にか土や草の上だったりして。青だったら、どうだろう。青だったら我慢できるかなあ。スノーボーダーは、サーフィンしてるように見えるかも。黄色でも、まあ許せるかな。でも、やっぱり白い雪が一番だと思う。
3月も白い雪のあるゲレンデへ、スキーをしに行く予定である。
引用・参考文献:
毒物雑学事典 (講談社ブルーバックス)
薬に賢くなる本 (講談社ブルーバックス)
モロヘイヤの効用 (新風書房)
グロスミン (クロレラ工業)
リナグリーン21 はつらつ365日 (大日本インキ化学工業)
聖書の言葉
「そこで、わたしのこれらの言葉を聞いて行う者は皆、岩の上に自分の家を建てた賢い人に似ている。雨が降り、川があふれ、風が吹いてその家を襲っても、倒れなかった。岩を土台としていたからである。」 (マタイによる福音書 7章24,25節)