Vol.16 1999年2月号
入口 >トップメニュー >NEWS >現ページ
健康シリーズ ・4 「食べ物の話1・バランス」
先月までの水の話に引き続いて、今月からは食べ物の話です。水と同様に、食べ物も体を作り上げ、また維持するのに無くてはならないものです。日々の間違った食生活は、少しづつおかしな体を作り上げます。食べ物を考えるに当たり、「バランス」と「現代の食品の問題点」という視点で、食べ物を考えてみようと思います。
栄養のバランス
さて、日本の死亡要因のトップは長年「脳卒中」でしたが、1981年に「がん」に入れ替わりました。がんの内訳も、「胃がん」は減る一方で「肺がん」「大腸がん」が増えています。何故でしょう?かつての日本の食品は、漬物や味噌、醤油、塩漬け物など、塩分がとても多い食品でした。そのため、塩分を摂取しすぎて「脳卒中」や「胃がん」になりやすい傾向があったのです。しかし、現代は減塩食が奨励されているため、それらは減ってきました。一方、喫煙の影響による「肺がん」が増え、食生活が欧米型の肉食中心に変化して、その結果「大腸がん」や「乳がん」などが増えてきているのです。また、子供の肥満も増え、生活習慣病(成人病)も増える一方です。
何故、欧米型と言われる食事がいけないのでしょう?人間の体は、余分なエネルギーを脂肪として体内に貯えてしまいます。特に、肉食を中心とした脂肪分の多い食べ物は、余分なカロリーを取ってしまいがちです。成人男子なら一日1,800キロカロリー必要ですが、たいていの人は2,000キロカロリー以上食べています。運動もあまりしませんから、当然肥満気味になります。血中の中性脂肪やコレステロールが増え、高脂血症になります。血液がドロドロしてきます。ドロドロしてくれば、当然末端の毛細血管に血液が行かなくなったり、血管にドロドロが付着します。こうして、体中の器官がおかしくなってきます。ドロドロの血液を送り出す心臓もたいへんです。圧力を上げて送り出すので、高血圧になります。脳血栓や狭心症、心筋梗塞など…も発生する危険が高くなります
人間には、五大栄養素が必要とよく言われます。たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、無機質(ミネラル)。現代人は脂物の摂取は多いのですが、野菜が極端に少ないので、ビタミンやミネラル、食物繊維などがとても不足しています。しかも昔の有機栽培と違い、今のハウス栽培の野菜は野菜力(野菜の本来持つ栄養)が極端に低下しています。ビタミンはもとより、ミネラルも微量でもとても大切で、不足すると体に様々な弊害を生じます。また食物繊維は、体の中のいらない物を持って行ってくれる、いわば清掃人です。ところがこの食物繊維がないと、本来は不要で便となるものが長い間大腸の中に居続けることになります。悪玉菌も手伝って、人体にとても有害な様々なガスが腸内で発生します。当然「大腸がん」も増えるのです。「水」の章でも少し説明しましたが、白血球がこれらの有害物に対抗して、過剰に「活性酸素」を放出します。活性酸素は、細胞膜や遺伝子を破壊し「がん」の要因を作ります(また、活性酸素と脂肪が結びついて、過酸化脂質という迷惑な物質を作るのです)。こういった理由で、肉食偏重(脂物偏重)の食事は良くないのです。
お昼に店で売っている弁当を見れば、一目瞭然です。唐揚げに、卵焼き、コロッケ、ハンバーグ、フライにご飯、漬物と梅干しが少々…、脂物ばかりで、どこに野菜が?各自が、意識して栄養のバランスを考えないと、腸が、肝臓が、心臓が、血管が、皮膚が、そう体中が悲鳴を上げてしまいます。錠剤で不足した栄養を補う人が多いですが、食事から採った方が良いのは当然です。自然の食材にはまだまだ未知・神秘なところがあって、数で表した栄養値では計り知れない力があるのです。塩分を控えた和食、これが今の日本人にはベストかもしれません。次回は、現代の食材の問題について取り上げます。
JOLLYBOYの本当にあった話・第四話
「近所の変なもの」
最近、車を使わず歩くことが多い。すると、普段気にもしない風景が、目に留まる。
炭火煎のコーヒーを入れる、近所で評判の喫茶店がある。休日はいつも満席。そこの看板なのだが、駐車場の"in"が明らかに"ih"である。間違いなのか、もしくは何かの略なのか?一向に直す気配はないし、繁盛しているようだからまあ良いんだけど。
ih? 何の店?
さて、その店の近くに「ドラえもん」の等身大の像のおいてある店がある。サッカーボールとドラえもん。しかし、「スポーツ用品店」でもなければ「おもちゃ屋」でもない。何屋でしょう?実は「お好み焼き屋」なのです。一体「ドラえもん」と「お好み焼き」の間に何の関係が?「どら焼き」なら、まだ分かるんだが…。果たして、繁盛しているのだろうか?まあ、ドラえもんが付いているんだから、大丈夫だろう。
役に立たない雑学シリーズ・その4
「魚の火傷」
今、日本ではルアーやフライなどの釣りが静かなブーム。海や湖、沼そして川、どこでも釣り人を見ることができる。さて、釣られる魚も迷惑だが、釣った後で逃がされる魚も迷惑を被っている。山間地の谷川などの上流には、ヤマメやイワナなど多数の魚が棲息している。彼らが住む川は、夏でも水温が20度を超えることはまずない。冬は、水温10度以下という低温である。人間なら、とても冷たくて耐えられないが、逆にイワナたちはその水温でないと生きられないのだ。
最近の釣りはスポーツフィッシングの傾向が強いので、釣った魚を食べずに逃がすシーンが多く見受けられる。だが、気を付けなくてはならないのは、リリースする(逃がす)時に「魚に触れてはいけない」ということだ。10度以下で生活している魚が、いきなり体温37度もある人間につかまれたらどうなってしまうだろう?もしあなたが、いきなり体温100度もある巨人にわしづかみにされたら、体中火傷してしまわないだろうか?魚たちも同じなのである。人間につかまれた個所は、魚特有のぬめりがなくなり、次第にその部分はカビたように白くなってしまう。釣り場などで、そういう魚たちが目に付く。リリースする場合は、魚にダメージを与えないようにすみやかに逃がしましょう。
※この話を教えてくれたのは、私の友人であり釣りにおいては先輩格でもあるaksである。
ビークル&アウトドアー
「フライ・フィッシング」
友達に誘われて、釣りを始めたのが数年前。最初は、ルアー・フィッシング。海釣りで「アナゴ」を釣ったのが、初釣果。その後、船釣りに連れて行ってもらい、「チダイ」や「ヒラソウ」を釣る。しかし、ルアー本流の「ブラックバス」は、何故か釣れたためしがない。魚に遊ばせてもらっているのだから(魚は命懸けである)、釣れても釣れなくても楽しむ。
最近始めたのがフライ・フィッシング。実は、ルアーよりはフライの方が興味があった。ただ難しそうだし、またルアーに引き続いての道具代の出費は痛いので、近寄らなかったのだ。ルアーに興味を持ったのは、以前にブラッド・ピット主演の「リバー・ランズ・スルー・イット」を見てからだ。釣りを知らなかった私でも、あの大自然の渓流の中での主人公の華麗なるフライ・キャストは、胸躍らせるものがあった。私のフライさばきは初心者だが、それでも「ニジマス」が少しづつ釣れるようになってきた。いつかは、華麗なるキャストを決めたいと思うのである。
渓流でのニジマス釣り
引用・参考文献:
健康医学小事典 (PHP研究所)
モロヘイヤの効用 (新風書房)
メディファイル/がんを防ぐ食生活 (ディアゴスティーニ)
野外観察図鑑「魚」 (旺文社)
聖書の言葉
命の木に対する権利を与えられ、門を通って都に入れるように、自分の衣を洗い清める者は幸いである。犬のような者、魔術を使う者、みだらなことをする者、人を殺す者、偶像を拝む者、すべて偽りを好み、また行う者は都の外にいる。 (ヨハネの黙示録22章14、15節)