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「死刑台のエレベーター」 (記:2009年10月)

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「死刑台のエレベーター」…この映画は、半世紀以上前の1957年の映画なんだけど、僕が見たのはずっと後の時代で僕が大学生の時。モノクロの古い映画なんだけど、古さを感じさせないスリル溢れるフランス映画。
 本作は、25歳でデビューしたルイ・マル監督の処女作!一作目とは思えない無駄の無い演出。新人離れした力量。ルイ・マルは、ジャック・イヴ・クストーの助手を経験しただけの新人だったそうだが、独立のプロダクションを起こして、自己資金のみでこの映画を作ったそうな…。制作費は低予算ながら、頭脳を使って第一級作品に仕上げたルイ・マル。凄くない?
 主演は、未開地開発会社の社長夫人フロランスを演じるジャンヌ・モローと、恋人の技師ジュリアンを演じるモーリス・ロネ。マイルス・デービスのけだるいジャズが、効果的に映画を盛り上げる。

死刑台のエレベーターImaged by JOLLYBOY

 ストーリーだけど、もう古い作品だから書いても良いよね?(ネタバレが嫌な人は、この後は読まないでね~)。

 社長夫人は、夫に嫌気が差し、技師のジュリアンに夫殺しをもちかける。ジュリアンは、社長がいなくなれば夫人と結婚し、会社を自分のものにできる。色と欲に血迷った彼は、完全犯罪を計画し実行する。
 土曜の夜、社員が退社してから、彼は社長を射殺して自殺の偽装をした。ところが、社長室の窓にロープを忘れた事に気がつきエレベーターで戻る途中、管理人が電源を切ってしまいエレベーターが停止。ジュリアンは、月曜の朝に皆が出社するまでには、エレベーターを脱出しなければならない。ところが運悪くジュリアンのオープンカーを若者が盗み、車に置いてあった銃で、その若者はドイツ人夫婦を殺してしまう。
 やっとエレベーターを脱出したジュリアンだったが、自分とはまったく関わりの無いドイツ人夫婦殺害の嫌疑をかけられてしまう。しかし、社長夫人のフロランスが殺人を犯した若者の存在を突き止めると、事件の捜査に当たった刑事は事件の裏と全体を解明する。ホントに無駄の無い脚本と演出の映画です。