色んな国の言葉を学ぶ
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4.イタリア語を学ぶ
良く知られた世界のジョークから。
豪華客船で火災が発生。船長は、各国の人々にスムーズに海へ飛び込んでもらいたい。
そこで、イタリア人にはこう言った。
「今飛び込めばもてますよ!」
フランス語(文法)の次は、イタリア語(文法)を学ぶと決めた。動機は単純。フランスのワイン畑とワイナリーだけでなく、イタリアのワイン畑とワイナリーも巡りたいから。
イタリア語についてあれこれ書く前に、日々外国語を学ぶ上で感じている事についても書こう。
外国語を学ぶ上で最も大切なのは、"動機"である事は間違いない。公私に渡って使う必要の無い言葉なんて、なかなか覚えられないし上達しないと思う。明確な動機と目的があれば、語学は上達する。
次に大切なのは、"方法論"である。具体的には、"学校選び"や"教材(教科書)選び"である。僕は、日中仕事をし夜間も残業の事が多いので、語学学校に通うのは論外。なので、語学学習はテキストに頼る。で、どの教材を選ぶか、けっこう迷う。最近の教材は音声データCDが付属していて、発音面もカバーできてたいへん使いやすい。10年以上昔だと、CDないしテープを別途購入しないといけないものもあった。英語の時には、アルクと言う会社のたいへん良くできた教材にめぐり合え、フランス語の時もそれなりに良い教科書(+CD)に出会えた。
今回のイタリア語の教科書&CDは、時折"?"が頭に浮かびながら使い続けた…中途半端にテキストを投げ出すのは良くないので、最後まで使ったけれど。何が良くないかと言うと、全体的な構成がとてもチグハグなのである。大元の監修はしっかりしていたのかもしれないけれど、録音現場のディレクターがイタリア語を理解していないのか、もしくは監修者が立ち会っていないのか、収録内容が所々"変"なのである。
高速に読み進む部分があったかと思うと、物凄くゆっくり読んだり。リピート発音できないほど短い間だったり、逆に間が必要以上に空いたり。漫才と同じで、語学学習にも間とテンポは大事なのだが、ディレクションが凄く適当…。また、テキストに書いてある単語の活用形のCDの発音が、ある部分は発音されているのに、ある部分は発音されていなかったり・・・。僕らは初心者で、発音が分からないからこそCDの発音を聞きたいのに、それが"無い!"。…等々、困ったものであった。
悪いテキストは、語学レッスンに悪影響を与える。英語の教材に関しては、色んなテキスト選びの情報が溢れている。しかし、フランス語やイタリア語のテキスト選びの情報となるとグンと減るのが実状…この辺がスクールに入っていない者の弱みかなぁ~。テキスト選びは慎重にしているのだけれど、それでも時折、失敗してしまうのである。
ところで以前、誰かに「日本人には、フランス語よりもイタリア語の方が習得しやすいよ」と言われたのだが、フランス語の基礎文法勉強に11ヶ月かかったのに対し、イタリア語の基礎文法勉強には13ヶ月もかかってしまった。実際に、テキストもフランス語のより厚かったし…イタリア語も、まったく楽じゃないよ~
さて、本題に戻ろう。イタリア語の話。男性名詞や女性名詞、数の数え方などは、フランス語の所で似たような事を述べたので割愛。
イタリア語で、特に「特徴的だなぁ~」と思ったのは、主語の取り扱い。日本語でも、英語でも、文章には"通常"主語が登場する。例えば「私はうどんを食べます」とか"I like it"のように、"私"や"I"と言った主語を使う。ところがイタリア語は、"通常"主語を使わない。主語を使う時は、主格人称を強調したい時だけである。例えば「私はイタリア人です」と言う場合、"Sono italiano"となる。英語的な表現に変えると、"am italian"である。主語が無い(※この場合イタリア語では"io"が無い)。日本人である私には、最初すごく違和感があったのだけれども、イタリア語は主語人称代名詞によって、動詞の形も変わるのである。例えば、先ほどの"sono"は、essere(=であるの原形)と言う動詞の一人称「私=io」の時の活用形で、それが「あなた=tu」になると"sei"、「彼(彼女)=lui、他」になると"e(eの上に点)"、「私たち=noi」だと"siamo"、「あなた方は=voi」だとsiete、「彼等(彼女等)=loro、他」だとsonoと変化する。つまり、動詞の活用を見るだけで、主語が分かると言う仕組みである。日本語ではこうは行かない。「うどんが好きである」では、主語が誰か判断できない。う~ん、イタリア語、面白いではないか!
ついでに言うと、動詞も、過去形、未来形で変化する。時制を一致させようとして文章を組み立てようとすると、もう頭の中はパニックである(笑)。
あとイタリア語学習で感じたのは、冠詞の重要性である。日本人って、あんまり冠詞を意識して使っていないと思う。「ノート取って!」と言う時に、わざわざ「私のそのノート取って!」と言わないと思う。不定冠詞や定冠詞も、あんまり意識しない。漠然とした一般的な意味の"車"も、私の特別な一台の"車"も(もちろん違いは理解しているが)、"車"と言う表現で済ましてしまう。
イタリア語の冠詞自体そのものも、フランス語と同様に女性形、男性形、単数形、複数形と変化するだけでなく、前置詞とくっ付いて縮約形になったりと、初心者にはなかなか手ごわい。例えば、"中に"を表わす"in"と定冠詞"il"が結合すると、"nel"となる。ilがi、lo、gli、la、l’、leと変化すると、縮約形も、nei、nello、negli、nella、nell’、nelleと変化していく。万事がこんな感じなので、慣れないとたいへん辛い。
同様に間接補語や直接補語もくっ付いて一つの言葉になったりして、やっぱり手ごわい…くどくなるので詳細は省くけど…イタリア語文法には、そう言う事が多い気がする。会話の中で、普通にこれらがすらすら出てくるには、相当の慣れが必要だと感じさせられるのである。まあ、日本語の数千の漢字を覚えるのも似たようなものかもしれないけれど。
基礎文法を学んだだけなので、当然まだ日常会話はままなりません会話の習得には、長時間のヒアリングと会話の(ひたすら)繰り返し(最低1,000時間程度)、そして実際に場数を数多く踏む事が必要。日常会話の猛特訓は、フランス語と同様、実際にフランスやイタリアへの旅行が具体的な計画になってからやりたいと思います。
※ところで、イタリアをキャラクターにした"ヘタリア"(日丸屋秀和作)と言う漫画、面白くて大好きです。それぞれの国の様式化特徴がよく出ています。…尤もここに出てくるようなイタリア人、ドイツ人、フランス人、日本人、アメリカ人、イギリス人その他各国の人には、会った事はありませんけどね(笑)。
↓
http://www.geocities.jp/himaruya/t.html
(2009年2月22日記載)
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