神は言われた。「わたしは必ずあなたと共にいる。このことこそ、わたしがあなたを遣わすしるしである。あなたが民をエジプトから導き出したとき、あなたたちはこの山で神に仕える」 (出エジプト記3章12節) |
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エジプトで、イスラエルの人々が奴隷として働かされていた頃、モーセはミデアンの地で羊飼いをしていました。 |
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モーセが、神の山ホレブに来た時、しばが燃えていました。しかし、不思議なことに、燃えているしばは無くなりません。
その場所で、神さまはモーセに語りかけました。
「モーセよ。そこは聖い(きよい)ところだから、靴を脱ぎなさい」。
モーセは、すぐに従いました。神さまは、言いました。
「私はイスラエル人のうめき声を聞いた。彼らを、エジプトの地からカナンの地に連れ帰ろうと思っている。あなたは、エジプト王ファラオの所に行って、イスラエルの民を帰してくれるように交渉しなさい」。
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モーセは言いました。
「神さま、私にはそれだけの力はございません」。
神さまは、答えます。
「私は、必ずあなたと共にいる。わたしにできないことはない」。
しかし、モーセはなおも言います。
「あなたが一緒だと言っても、先祖の神が私を使わされたと言っても、その名前は誰だと聞かれたら、どう答えたら良いのでしょう?」
神さまは答えます。
「私は、"ある者"。または"ある"と言われる者だ。誰にもよらず、ひとりで、人間よりも強いものだと言いなさい」。
しかし、モーセは頑なにこばみます。
「しかし、彼らは私を信じず、聞きしたがわないで『主はなたに現れなかった』と言うでしょう」。
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神は、言いました。
「その杖と取って投げなさい」。
モーセは杖を投げました。すると、なんと杖は蛇になりました!神は続けて言いました。
「その蛇のしっぽをつかみなさい」。
モーセが蛇のしっぽをつかむと、杖に戻りました。神さまは、イスラエルの人々がモーセを信じなかったら、不思議な力を与えると約束されました。けれども、モーセはなおもこばみます。
「神さま、私はとても口が重く、うまくしゃべれません」。
神さまは、言いました。
「口や手や耳は、一体誰がさずけたのか?この私ではないか!」
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「お前には、兄のアロンがいる。彼はおまえに会いたがっている。さあ、出て行って、アロンに会いなさい。そして、私はあなたの口に、その時、言うべき言葉をさずける。心配はいらない」。
こうして、モーセは、昔、命からがら逃げ出したエジプトに戻り、兄のアロンに会いました。
そして、モーセは、いよいよイスラエルの人々を救うため、エジプト王ファラオと交渉を始めるのです。
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