ヨセフは、兄弟たちに言った。「わたしはヨセフです。お父さんはまだ生きておられますか。」兄弟たちはヨセフの前で驚きのあまり、答えることができなかった。 (創世記45章3節) |
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ひどい飢饉が続くので、ヤコブの一族もまた食べ物がなくなりました。
そこで、ユダは父に熱心に言いました。
「父よ!私が全責任をおってベニヤミンを連れて帰りますから、エジプトへ行かせてください!でないと、あの大臣は、食料を売ってくれません!このままでは、私たちは滅びてしまいます!」
そこで、父ヤコブは、エジプト行きを認め、たくさんの金・銀・宝を持たせました。 |
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一同がエジプトに着くと、ヨセフはごちそうを整えさせました。
そして、大臣のヨセフは兄たちに会いました。
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兄たちはおそれ、ヨセフにひれ伏しました。
ヨセフは、通訳をかいしてエジプトの言葉で言いました。
「あなたの父は元気ですか?」
「はい、無事です。」
「この子が、末の子ベニヤミンですか。神が、あなたを恵まれるように!」
この後、ヨセフは隣の部屋で泣きました。
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ヨセフは、兄弟達の袋にに多くの食料を入れて渡しました。
また、前回のように食べ物の代金も、袋に入れて返しました。
そして、ヨセフはわざと大切な銀の杯を、ベニヤミンの袋に入れました。
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そして、ヨセフの家来が袋をさがすと、ベニヤミンの袋からその銀の杯が出てきました。
「お前たちは、主人があんなに大切にされた銀の杯を盗んだのか!?」
そして、銀の杯の入っていたベニヤミンを連れていきました。
兄弟たちは、父のなげく姿を思い、ヨセフのところに引きかえし、訴えました。
「大臣、お願いです!どうか、ベニヤミンの代わりに、私たちを奴隷にしてください!同じ母の子は、このだけなのです!私たちの父はなげきます。私たちは、どうなってもかまいません!」
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ヨセフは、たまらずに言いました。
「もっと近寄って、私の顔を見なさい。」
大臣は、エジプトの言葉ではなく、彼らの言葉で語りました。
「私は、あなたがたがエジプトげ奴隷として売った、ヤコブの子ヨセフです。」
一同は、びっくりしました。
「あなた方が、私をエジプトに売ったのは、神の大きな計画です。飢饉は、あと5年続きますから、父のもとに帰り、私が生きていることを伝え、飢饉の間、エジプトに来るように言ってください。」
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この事は、エジプト王ファラオの耳にも入り、喜びました。
「そうか。では、ヨセフの家族には、一番良いゴセンの地を与えよ!」
ヨセフの事を聞いたヤコブは驚きましたが、ヤコブの一族70人と召使いと家族を連れ、エジプトへ行きました。
エジプト王ファラオは、ヤコブを喜んで迎え、ヨセフとヤコブは再会を喜びました。そして、ヤコブは息子一人一人を祝福し、エジプトの地で亡くなりました。
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