ヤコブは、父のもとへ行き、「わたしのお父さん」と呼びかけた。父が、「ここにいる。私の子よ。誰だ、お前は」と尋ねると、ヤコブは言った。「長男のエサウです。お父さんの言われるとおりにしてきました。さあ、どうぞ起きて、座ってわたしの獲物を召し上がり、お父さん自身の祝福をわたしに与えてください。」 (創世記27章18、19節) |
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イサクとリベカには、しばらく子どもがありませんでしたが、神さまに祈り求め、二人の子どもが与えられました。
双子の兄弟で、兄をエサウ、弟をヤコブと言いました。 |
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兄エサウは、たくみな狩人で父に愛され、弟ヤコブはおだやかな性格で、天幕のまわりで働き母に愛されました。
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ある日、エサウは狩りから帰ってきて言いました。
「腹がへった!弟よ、そのスープを食わせてくれ!」
ヤコブは言いました。
「お兄さんの長子の特権をくれるなら、スープをあげるよ!」
エサウは、とてもお腹がすいていたので、
「もう、お腹がすいていて死にそうだ。長子の特権など、どうでもよい!」と言って、エサウは兄の特権をヤコブにゆずってしまいました。エサウは、兄の特権を軽んじただけでなく、神さまを敬わない女性と結婚したので、このことで父イサクも心を痛めました。
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そのイサクも、年をとりました。イサクは、エサウを呼んで言いました。
「エサウよ。わしは、いつ死ぬかもしれん。もう一度、鹿の肉を食べさせてくれ。そうしたら、お前に祝福を与えよう。」
リベカは、この話を聞いていました。 |
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リベカは、ヤコブに言いました。
「ヤコブよ、今すぐ山羊の子の良いのを取ってきなさい。私が料理します。それを父に食べさせれば、父は兄の代わりに、あなたを祝福するでしょう。」
ヤコブは、言いました。
「でも、エサウは毛深いし、においも違います。だから、すぐにばれてしまいます。」
リベカは、言いました。
「イサクは、目が見えません。手や首に、山羊の毛皮を巻き付け、エサウの服を着ればばれません。もしばれて、父があなたを呪ったら、その呪いは私が受けます。」
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(紙芝居を半分抜く)
ヤコブは、リベカの言う通りにして、父イサクをだまし、エサウの代わりに祝福を受けました。
(紙芝居を全部抜く)
狩りから帰ってきたエサウは、自分の祝福がヤコブに取られて、自分の分が残っていないのを知ると、怒りくるいました。
「ヤコブめ!殺してやる!!」
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リベカは、ヤコブの危機を知って、ヤコブをリベカの兄ラバンの所へ行かせました。
旅の間、神はヤコブを守られました。
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