世界の珍説・奇説 02
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(このホームページは原則的に引用・参考資料をできる限り記載していますが)、本コーナーの情報源は様々な雑誌や図書、テレビ番組、ラジオ番組などから少しずつ時間をかけて蓄積されたものなので、元となった引用・参考資料を明記できません。しかし、世界の歴史上に存在する(もしくは過去存在した)研究者や学者の観察や研究の成果である事は確かです。予めご了承下さいませ。また、本コーナーに記載されたものは、必ずしも、科学的な正しさが証明されたものではない仮説が多数含まれている事も、ご了承ください。このコーナーの記事は、頭の体操、視点の転換のために、楽しくお読みいただければ幸いです。
ピラミッドと蜃気楼 (2007年 5月27日記載)
ピラミッドは、色んな人によって、色んな謎を指摘される。僕も以前、ピラミッドに興味を持って、紙製の大・中・小の三つのピラミッド作って実験をした事がある。
何故、実験などをしようと思ったかと言うと・・・ピラミッドから腐敗しないミイラや動物の遺骸が発見されることから、ピラミッドのあの形には不思議な防腐作用があるのだと信ずる人々がいる。有名なのが、チェコの無線技師カール・ドルバルの説。彼は1949年に、ボール紙でクフ王の大ピラミッドの小さな模型を作り、「ファラオのひげそり機」と名づけて特許を申請したと言う。その中にカミソリを入れておくと、100日間毎日ひげを剃ってもカミソリの刃は鋭いままなのだそうだ。
私はとある夏、それが本当かどうかのテストをしたい衝動にかられた。もちろん、すごく若くて時間のあった頃の、なんでもかんでも試してみたい年頃の話である。吉村教授や大槻教授なら、一笑に付すような胡散臭~い実験である。
ケント紙で、一辺がそれぞれ30cm、20cm、10cmのピラミッドを作り、それぞれの角を(方位磁針を使って)正確に東西南北に合わせた。中にはトマトを入れてみた。カール・ドルバルの説が本当なら、トマトは"腐敗しない"もしくは"腐敗しにくい"はずだ。で、一週間後の結果。トマトには、しっかりカビが生えていた。なぜなら夏は湿気が多く、ピラミッドの中は風がなくて空気がよどんでいたから、当然と言えば当然である。もう一度試したが、結果は同じだった。
結論・・・ピラミッドのあの形自体には、不思議なパワーは(※少なくとも防腐作用は)無いようだ(^_^;;)。ちなみに、後日知ったのだが、ピラミッドの中で物が腐りにくいのは、建材に使用されている大理石が"マイナスイオン"を発するためだそうな・・・そんな説がある。マイナス・イオンかぁ~・・・ピラミッドの中は、森林浴とか滝の近くみたいな感じなのかね・・・。
実験用に作った紙製ピラミッド
そんな訳で、正解も誤解も含み、ピラミッドは色んな謎が指摘させている。今回取り上げるのも、そんな説の一つである。
ご存知の通りピラミッドの内部は、盗掘等を防止するためかなり複雑な内部構造を持っている(それでも多くの財宝が盗まれてしまったが…)。
そのピラミッドの不思議な内部構造の一つに、王の間の真下の通路天井に階段が付いていて、その先の地下に舟が逆さまに配置されている、と言う摩訶不思議な謎がある。それを分かり易く大雑把に簡略図示すると、下記のような感じである。
上下逆さまの階段と舟の模式図
現代の我々からすると、意味が分からない。天井に階段があっても歩けないし・・・。そして何故地下部分に舟があり、しかも逆さまなのか?
これを、ナイル川の蜃気楼によって説明する説があるのである。
ご存知、ナイル川はエジプトを肥沃な大地にしているその源の川である。このナイル川は、しばしば氾濫して人々を困らせたが、そのおかげで農作物に必要な豊富な養分がもたらせられたのもまた事実である。正に、"エジプトはナイルの賜物"なのである。さて、このナイル川の氾濫なのだが、氾濫によって水没する範囲はかなりの広範囲だったそうである。エジプト中が水浸しになった結果、一体何が起こったのか?
"蜃気楼"である。
蜃気楼は、日本でも時折見られる現象で、海の水平線に船や対岸の街並みが、光線が屈折した結果、それらが上空に見える現象である。船が怪獣の口に見えたり、空に巨大な都市が浮かんだり、それを見た人々を驚かせるのである。
蜃気楼は、時に地上の物体を"逆さま"に空に映し出す。古代のエジプトの人々は、その逆さまになった蜃気楼の建築物を見てこう考えた。「あの空に映る物体は、天に続いているのに違いない」。象徴としてそう思ったのか、本気でそう思ったかは知る由も無いが、とにかくその逆さまになった蜃気楼の物体は、天空へと続いている。
そこで、彼らはこう考えた。「亡くなった王が天に昇れるように、通路の天井の部分に階段を作ろう。そうすれば、ピラミッドが空に逆さまに映し出された時に、王は階段を登って行けるではないか」と。そしてこうも考えた。「王が舟に乗って天へと旅立てるように、地下に逆さまに舟を用意しておこう。そうすれば、ピラミッドが空に逆さまに映し出された時に、舟は最も天の高い所に位置する事になり、王はそれに乗って天へと旅立てるだろう」と。
それを、分かり易く簡略図示すると、下記のようなイメージになる(※これは観念的な簡略図示なので、実際にピラミッド内部が空に映し出される訳ではない・・・念のため)。
ナイル川氾濫後の蜃気楼のイメージ
もちろん現代の我々には、実際そんな理由だったかどうかは確かめる術も無いのだが、この"蜃気楼説"はなかなか説得力があるとは思いませんか?
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