むか~し作った多機能バッグ達

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 僕の隠れた趣味は、鞄作りである(隠しているつもりはないが誰も聞いてこないので)。鞄作りは、高校生の頃に始めた。初めは、市販の鞄に対する不満から、鞄を改良することから始めた。例えば、鞄に取っ手やショルダーは付いているのに、背負う機能は付いていなくて不便を感じたりして、デイパックの2本の肩掛けベルトを市販の鞄に縫い込んだりした。またある時には、鞄にスピーカーを組み込んで、観音開きに左右に開くとステレオスピーカーが現れ、ウォークマンをつなぐと音が出るようにしたりもした(改良版では、ミニ・アンプも搭載した)。そう言う鞄の改良に飽き足らなくなると、遂にゼロから鞄を設計して作るようになった。けっこう、たくさん作った。当時の鞄で、現在残っているのはたった二つしかないが、それをご紹介。

ジョリーボーイの多機能バッグ1号

 鞄は、始めのうちは、布で作っていた。しかし、見た目や強度の問題で、合成皮革を使うようになった。合成皮革の中にプラスチック板を入れ、袋縫いした。これで、かなり強度が上がった。機能の面だが、そもそも市販の鞄の収納性の悪さがこの多機能バッグを作るきっかけだったので、収納性にこだわった。鞄の中にペンや何やら入れておくと、なかなか取り出せなくてイライラしたことありませんか?それを解消すべく、設計し作り上げたのがこの鞄。

カバン全体像 カバン全体像・・開く前

 上の写真を見ても分かる通り、一件普通の小型ハンド・ポーチです。全体像は、至ってシンプルなデザインです。ところが、開くと自分で言うのもなんだが、けっこう凄い!007の持っていそうな鞄なのである。下の写真は、開いたところである。

カバンを開いたところ カバンを開いたところ

 ちょっと、凄くないですか?コンパクトカメラやウォークマンや、音楽カセットが寸分の隙間無く、ピシッと納まっている。換え用の電池やライター、テッシュにハンカチ、ステレオ・イヤホン等々が、きちんとそのスペースに収まっているのです。そして、注目してほしいのが、下部のシークレットポケットです。ここは、通常は開きません。しかし、開くとそこは三つのボックスで区切られ、様々な貴重品や日頃は使わないもの等を入れておけるのです。僕は、包帯やバンドエイド、携帯用ステレオスピーカー等を入れていました。それだけではなく、ハンドポーチなのにショルダーベルトが収納してあって、ショルダー・バッグに早代わりするのです。この鞄は、気に入ってかなり長い間使っていました。

ジョリーボーイの多機能バッグ2号

 しかし、使っていると色々と不満が出てくるもの…。そこで、多機能バッグの第2号を制作しました。改善点は、主に収納力のアップです。ですから外見はほぼ同じですが、当然大型化しました。下の写真をご覧下さい。鞄を開いたところですが、コンパクトカメラとウォークマンの間に、文庫本や定期入れが入っているのが分かると思います。例えば、出かける時に文庫本の一冊でもあれば電車の中でも時間が潰せる…そう言うためのスペースです。両端の、電池などの小物を収納するスペースも増やしました。

カバン上部 カバン上部の収納容量が増大

 下部のシークレット・ポケットも増大しました。新たにミニ・マグライトや各種アウトドアツールなども収納しておくスペースも、作りました。こうして、鞄はまたまた進化しました。

カバン下部 カバン下部もここまで進化

 しかし、この多機能バッグは進化の袋小路に入ってしまいました。基本的にこの鞄は休日の遊び用に作りましたので、できるだけコンパクトと言うことを心がけました。ですから、あまり物が入りません。本格的に鞄を日常で毎日使うには、より多くの物を入れられる事が必要だったのです。雑誌や書類が持ち運べないのでは、学校へも会社へも持って行けません。より大型化、多機能化するには、プラ板を芯に使った合成皮革の鞄では、強度が限界に達していたのです。この路線では、これ以上の鞄は作れない事は明らかでした。
 こうして、いよいよジョリー・ボーイズ・バッグは、本格的な鞄への道を歩んでいくことになります。丈夫な本皮革を用いたサバイバル・バッグ(別のページで紹介)やパーフェクト・バッグ(これも別のページで紹介)に、この多機能バッグ達のノウハウが継承され、更なる進化の道を辿っていくのです。

(2004年 6月13日記載)