街中で見た"動物をモチーフにしたデザイン"
(2005年5月1日記載) 入口 ＞トップメニュー ＞あんなこんな ＞現ページ
さて、世の中には色んな動物がおります。自然界の動物達のデザインは、とても美しい。彼らの外観はとても理に適っている。例えば、水中で過ごそうとすれば、魚も哺乳類も鳥類もすべて同じような格好になる。サメもイルカもペンギンも、すべて物理的に水の中で生活し易いデザインになっている。こうした動物達の美しいデザインは、現代社会の工業デザインにも活かされている。例えば、新幹線のデザインには過去、鳥やカモノハシと言った動物の特徴が活かされている。飛行機の翼の断面も、鳥の翼の観察から生まれたものだ。そう言う大業な工業デザインだけではない。もっと身近な場所にも、動物のデザインが取り入れられている。今回は、私達の身近な場所で見られる動物の特徴を用いた面白いデザインを取り上げてみよう！
キリン・ブランコ
子供が遊ぶ場所には、色んな動物をモチーフにしたものが溢れている。ただし、すべてが優れたデザインと言うわけではない。例えば、サファリパークによくある動物に似せたバス。ライオンバス、犬バス、etc.…あれらは、単にバスに動物を被せましたみたいなデザインで、必然性が無くあまり美しいとは言えない。
しかし、時おり必然性のある美しい動物的デザインに出会う。上のキリンのブランコは良くできている。キリンの首の長さがきちんと活かされ、前足が物理的な支えとなっている。物理的な構造の必然性とキリンのデザインがきちんと融合されていて、シンプルでまったく無駄が無く美しい。誰のデザインかは知らないが、デザインセンスのある方の作品だと思う。
似たような発想としては、キリンの長い首や像の長い鼻を用いた滑り台も考えられると思う。
猫しっぽ・ドアノブ
事務所を市ヶ谷近辺から秋葉原近辺に移した時、新しい環境を把握するため事務所近隣を散策していた。すると、一軒のレストラン(主にパスタがメインらしい)が目に付いた。店構えや看板といったものに目がいったのではなく、ドアノブが特徴的だったので自然と目が向いてしまったのだ。上の写真を見ていただきたい。猫の尻尾が、ドアノブのデザインに活かされているのである。これは、"上手い"と思った。このおしゃれな形は、豚の尻尾では成立しないし、犬の尻尾でも微妙にニュアンスが違う。猫の尻尾だから成立したデザインだ。後ろ向きの猫の造型も、雰囲気にぴったりあっている。パスタと猫のドアノブ、おしゃれ感と言う意味でも良い取り合わせだ。
ワニ・ドアストッパー
上の写真は、事務所で使っているドアストッパー(最近は物騒なのでドアを閉めておくことが多く、使用する機会は滅多にないが)。このデザインが、秀逸である。ワニの形を活かしたデザインなのだが、ドアストッパーの物理的なデザインとワニの体の特徴が上手く一致している。ドアを抑えるための背中と腹部のゴム製のギザギザも、ワニのゴツゴツした表皮や手足の特徴と似ていてグッド。このワニ・ストッパーは、ロシア人形のように内部に中、小、２つのドアストッパーが格納されている。２つのミニ・ストッパーの出し入れの時、ワニの口がガバッと開くのが楽しい。こんな口の開き方をするのはワニ以外では考えられないし、ライオンやカバではこう言うデザインは成立し難いだろう。目立たないが、優れたデザインだと思う。
今回取り上げたのは３種類だけど、身の回りを見回すとこんな面白いデザインが、まだまだいっぱいあるに違いない。
新品価格
￥4,104から
(2014/11/13 09:05時点)
新品価格
￥2,052から
(2014/11/13 09:05時点)
新品価格
￥1,512から
(2014/11/13 09:03時点)
見てすぐ描ける動物スケッチ―イヌ38種・ネコ16種・野生動物80種を見る・読む・描く
新品価格
￥1,620から
(2014/11/13 09:01時点)
2011年7月3日追記：このページで、ナイスなデザインのキリンのブランコを取り上げたが、これはゾウのすべり台。鼻の部分がすべり台と言うのは、デザイン的にグッド。キリンのブランコの隣にあったら最高だと思う逸品！よく行くショッピングモール近くの公園にて。
