JOLLYBOYの世界の旅
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オーストラリア   1987年1月・2月

 学生時代に、大借金して行ったオーストラリア。片言の英語で、たった一人で、荷物はデイパックたった一つ。で、二週間の旅。

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メルボルン 滞在三日

 ユナイテッドとフィリピンエアーを乗り継いで、シドニーに到着。そこで、イースト・ウエスト(国内線)に乗り換える(エアパスを買ったので、二週間乗り放題)。そしてメルボルンに到着したが、オーストラリア・デイ(休日)で店がどこも休み。そして、通りには誰もいない。道も聞けない。ミートマーケットクラフトセンターなどという、全然知らないところで降りてしまい、市の中心までひたすら歩く。野宿にならないように願いつつ、市内中心へたどり着く。なんとか、安宿を見つける。市内は、古くからある建物と新しい建物が入り混じっている。古い郵便局や駅が、とてもおしゃれ。ゴチック様式の本格的な教会を見たのも、これが初めて。建物は、夜ライトアップされていた。

セントポール寺院 セントポール寺院

フリンダース駅 フリンダース駅


 翌日、市内をぶらつくことに。市内のヤラ川では、メルボルン大学の学生がレガッタの練習をしていた。この旅で知り合った中田君と共に、メルボルン市内最大のセントパトリック教会へ行く。ステンドグラスが美しい。

セントパトリック寺院 セントパトリック寺院内 セントパトリック寺院のステンドグラス
セントパトリック寺院

 夕刻、バスでフィリップアイランドへ向かう。ペンギンを見に行くのだ。夏とは行っても、オーストラリアの南端は少々肌寒い。綿のジャケットを持っていって良かった。途中、休憩場所でバスに乗り遅れそうになった。運転手の英語のアナウンスが、ネイティブなので(あたりまえか…)出発時刻がわからなかったのです!

州議事堂 州議事堂

海岸にて 海岸にて


 無事フィリップ島へ到着。本当に大勢の観光客が、ペンギンが帰ってくるのを待ちわびている。ペンギンたちは、海へ出て漁をしているのだ。暗くなってから、水平線の方に何かがいっぱい跳ねているのが見える。飛び魚かと思ったが、ペンギン。そして、いよいよペンギンたちのご帰宅。その数、なんと3,000羽!!ペンギンの目を痛めるので、フラッシュ禁止(一眼レフで、なんとか露出を解放して撮ったのが下の写真)。次から次へと、浜に上がってくるペンギンにみんな大喜びでした(僕も)。

フェアリーペンギン フェアリーペンギン

クックコテージ クックコテージ


 三日目は、トラム(市電)に乗って郊外へ。煉瓦造りの素敵な家並が、どこまでも続くのです。なんかやっぱり、どこかイギリス風。それから、有名なコモハウスやキャプテンクックの小屋へ行く。

ユラーラ(エアーズロック) 滞在三日

 メルボルンで中田君と分かれて、飛行機に乗ってユラーラ(エアーズロック)へ向かう。エアーズロックは、別名「地球のおへそ」とも呼ばれる一枚岩。着いたのは夜中だったのだが、ユラーラの空港へ着いてびっくり。床や壁には、30cmもあるムカデでひしめいているのだ!ムカデだけでなく、サソリもいっぱい…。とても、椅子に座る気にはなれない。荷物を置くのも、とっても嫌。バスが来たので乗る。宿は、超高級ホテルと超安いロッジしかない。私は、当然ロッジへ。ところが、ここだけは日本で予約を取っていたはずなのに、予約が入っていないという。いやあ、まいった。ムカデ君やサソリ君たちと一緒に、野宿はしたくない。と、そこに泊まっていた日本人青年が、勝手に入って寝ても分からないと言うので、勝手に中へ入って寝る。ぐっすり。

ユラーラのロッジ ロッジ

ユラーラの朝焼け ユラーラの朝焼け


 翌朝、まだ早い内にバスでエアーズロックへ出発(砂漠なので昼になると暑い)。そう、あの岩を昇るのだ。40分かかって、絶壁を鎖にしがみつきながら昇った。体力のない人やお年寄りには、絶対無理…。日頃、体を鍛えておいて良かった。午後は、オルガ岩群へ向かう。バスの中で、スウェーデンから来た青年と仲良くなる。

エアーズロック頂上 頂 上

オルガロックス オルガロックス

オルガロックスにて オルガロックスにて


 オルガ岩群は、アポリジニの聖地。壁画もあるのだ。でもアポリジニの人たちには、会えなかった。ロッジに帰ってから、日本人がたまたま大勢いたので、みんなでバーベキュー。そして、夜は更けていくのでした。

エアーズロック・サンセット
エアーズロック・サンセット

 翌朝、日本人の永井君とプールへ入ったりして、日中を過ごす。彼は、三ヶ月もオーストラリアを廻っていて真っ黒。夕方、みんなで一緒にエアーズロック・サンセットを見に行く。茶色の岩肌が、夕陽を浴びてオレンジに、そして赤に、で真っ黒に。ロッジへ帰ってから、みんなで砂漠へ散歩に出る。ロッジを離れると、明かりは何もなく真っ暗。ムカデやサソリは相変わらずいるけど、もう慣れた。ふと空を見上げると、満点の星。夜空の真ん中を、川のような無数の星が埋め尽くしている。ミルキーウェイは、今までにも見たことはあったけど、こんなのは初めて。私もみんなも、言葉を失った。宇宙の広さを体感した最初の瞬間だった。

ゴールドコースト 滞在三日

 三度飛行機に乗って、今度は砂漠の真ん中から海へ。生まれて初めて見る真っ青な海。クーランガッタ空港を降りて、サーファーズ・パラダイスへ。そこに、何故かナイトライダーの車が展示してあった(十年後、またこの車とアメリカで出会うことになる)。キャビルモールの安ホテルへ泊まる。空も海も青くて、人も建物もとにかくリゾートしている。夜一人で通りを歩いていると、ホンダに乗った「それ系」のブロンドの女性にしつこく話しかけられたが、学生の貧しい旅行者であることを説明し、二十分後になんとか逃れる。疲れた。

キャビルモービル キャビルモービル

ナイト2000 ナイト2000


 翌日、浜辺で焼き、時々泳ぐ。周りには、たくさんのトップレスの女性がいて、慣れていない日本人の僕は目のやり場に困った。陽射しは強く、ものすごく焼けて皮膚はボロボロ。夕刻、土産物屋で買い物をする。ところで、たまたまアメリカズカップの真っ最中だったので、連日テレビの中継が続く。オーストラリアに奪われたカップを奪還しようと、アメリカ艇が奮起していた(最終的にアメリカ艇が勝つ)。僕は、アメリカズカップのポロシャツとトレーナーを買った。

サーファーズパラダイスにて サーファーズパラダイスにて

ブリスベーン 滞在三日

 ゴールドコーストの次は、ブリスベーン。目的は二つあって、一つはコアラとカンガルーに会うこと。もう一つは、大学の英語の先生ルースさんの紹介の友人に会うことである。例によって、超安宿に泊まる。そして毎日のように、フィッシュ&チップスを食べる。初日はいつものように、町を散策して歩く。しかし、静かな町である。

シティホール シティホール

街中の宿 街中の宿

宿の裏にて 宿の裏にて


 翌日コアラたちに会いに行くために、バスに乗ってローパインへ行く。コアラは、非常に神経過敏なので、触っていいコアラは決まっていた。カンガルー達は、まるで奈良の鹿たちの感覚である。やはり、ボスらしきカンガルーがしきっているのだ。バス亭で、ニュージーランドから来た老夫婦と話す。キューイフルーツを栽培しているらしい。「英語があまりうまくなくてすみません。」と言うと、「何を言ってるの。私なんか、少しも日本語しゃべれないわ。」という意味のことを言われた。それで、かなり気が楽になった。

コアラと コアラと

カンガルーと カンガルーと


 その夜、ルースさんの友達の所へ電話する。しばらくして、車で迎えに来てくれた。お兄さんのグレッグはナイスガイでジョーク好き、弟のブレッドはスティーブマックィーンに似ている。レストランで食事をおごってもらった後、見晴らしのいいちょっとした丘に連れていってもらった。そこはアメリカ映画に登場するような丘(オーストラリアだけど)で、車に乗った若者でいっぱいの、いわばデートスポット。観光ブックには、載っていない。グレッグさんの友達も何人かいたようで、しきりに僕のことを説明していた。夜景の素晴らしい場所でした。

グレッグライトさんとブレッド君と グレッグライトさんとブレッド君と

シドニー 滞在三日(立ち寄りは数度)

 オーストラリア滞在も、そろそろおしまい。ちょっと寂しい。シドニーは、十日の間に国内便の乗り継ぎで何度も立ち寄ったが、泊まるのは初めて。この旅で、最も安いC.B.ホテルに泊まる。まあ一泊千円ぐらいとあって、部屋には何もない。コンクリートむき出しで、超せまい。壊れそうなベッドとテーブル。もちろん、クーラーなどあってたまるか!でも、バッグパッカーにはこれで充分。初日、市内や公園をうろつく。公園や植物園が広くて心地よい。当時は、今よりもずっと治安もよかった。夜は、シドニータワーに登った。

ハイドパーク ハイドパーク

記念撮影 記念撮影


 翌日も、市内を巡る。この旅ではかなり食費や宿泊費を節約して過ごしていたので、最後ぐらいはと思い、ちょっとしたレストランに入り、Tボーンステーキを注文した。しかし、大きさはでかいとしても、味が大味でうまい代物ではなかった。むしろ、添え物ののシュリンプカクテルの方がうまかったように思う。

オペラハウスにて オペラハウスにて

永井君 永井君 

夜景 夜景


 最終日、エアーズロックで会った永井君に再び会う。3ヶ月も、自転車でオーストラリアを回っているのだ。だから、真っ黒。僕の予定に会わせて、シドニーまで来てくれたのだ。で、色々話し込む。そして、僕は日本に帰るためシドニー空港へ向かう。本当に、心から素晴らしい旅だった。自分だけの手作りの、異国の地の旅。また、いつかこんな旅をしてみたい。そんな思いを秘めながら、オーストラリアを後にするのでした。

シドニー空撮 さらばオーストラリア