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仕事で疲れている方へ  (2018年12月28日記載)

今朝、今年最後の朝散歩&プチ筋トレに行ってきました。
そして今日が、2018年の仕事納めです。今年も自分的にがんばったんじゃないかなぁ~。
日頃、「紅茶を飲んで仕事をしている光景」とか、「週末にはサイクリングに行ったり登山している姿」とかばっかりをUPしているので、「随分と優雅な生活だなぁ~」とか「楽な仕事なんだなぁ~」と思われている人も多いのじゃないかなと思います(笑)。もちろん、そんな事はない訳です。
僕はSNSやホームページには、
①仕事に関してネガティブなことは書かない。
②仕事上の苦労は、見せる必要も書く必要もない、公開可能な場合に限り成果のみをUP。
③お客様に関しては、否定的なことはもちろん肯定的な事であっても、例え比喩や仮名であっても、絶対に触れない。
と言うポリシーがあり、それは今までも今後も同じです。

来年は独立開業20周年に突入する年で、今年はある意味区切りの年なので普段なら絶対に書かないような「仕事」のことに触れます。
①1部上場企業(銀行) 3年間
②中小企業(映像&デザイン制作会社) 10年間
③個人事業主(CG制作工房) 19年間
と、32年間で3つの形態を経験しましたが、どの業態の仕事にもそれぞれならではの苦労があります。僕の友人は会社員が圧倒的に多いのですが、個人クリエーター(個人事業主)てどんな生活か、今日は少し書こうと思います。

個人クリエーターは、
①外回り営業や打ち合わせなどの営業業務
②CGアニメ制作などの制作業務
③見積もりや請求や帳簿などの経理業務
④今後の企画や将来の方向性決定などの経営全般
などをすべて一人で行います。
時間の管理がとても大切かつ全て一人で行うので、厳しい部分やピンチも多いです。

2000年開業時は、2か月半の間、1円の入金もなく借金だけが増え続けて不安ばかりでした。
過去、お客さんに夜逃げされたりして、入金が得られなかった仕事も2件あります。半年もCG制作に関わって、1円も得られなかった時は大打撃でした。

2008年秋のリーマンショック時には、取り引き先が5社も倒産や廃業をして、10名ものディレクターやプロデューサーとの関係が断たれ、翌年の売り上げが1/3に落ち込みました。役所や会社組織ではないので、売り上げ減は自分でカバーしなければなりません。しかしながらアルバイトでがっちり日中シフトを組まれてしまうと、本業のCGの打ち合わせや制作ができないと言う本末転倒なことになるので、日中の業務に影響の少ないコンビニ夜勤を8ヶ月間行いました。夜12時から朝8時までバイトして、帰宅後2時間仮眠して日中はCG制作をして、夕方短い仮眠をとり、夜出かけると言うダブルワークです。あまりに辛かったので、今思い出しても吐きそうです(笑)。
コンビニ夜勤は、怒鳴って暴れる客対応で警備会社や警察を呼んだり、ヤクザや酔っ払いや理不尽なクレーマー対応など枚挙にいとまはありませんが、話がそれるのでここでは割愛。

2011年3月の東日本大地震の際もそうでした。うちの事務所の機器も多数壊れ、映像制作に限らず全国的に仕事がストップし、収入面でたいへん困りました。その時は、勉強して医療事務管理士の試験を受けて資格を取って、病院の医療事務管理士として働きました。 そんなダブルワークと付き合いながら、この仕事、ここまで来ました。

今年は、昨年に比べて売り上げが落ちた訳ではないんですが、子ども達の義務教育が一人終わり、次第に家計負担が大きくなっているので、今年はダブルワークを行いました。会社員や公務員の様に定期的な給与UPと言うのは無いですし、我が家の家計に合わせてお客様が仕事を発注してくれるわけでもないので。
自動車関連の某会社の社長のご厚意により、シフト制ではなく「仕事は来れる日に来てくれれば良いよ」と言う普通のバイトでは考えられない働き方で、本業への影響を最小限にとどめつつ週3日ほど、仕事をさせていただきました。車の洗浄薬剤の危険性、事故防止のため器具の取り扱い方など色々教わりました。スタッフの方々も、みな親切でした。
中でもタイヤは多少は詳しくなったかな?大型トラックのタイヤはホイール込みで1本100kgあることを知りました。このタイヤの持ち運び方や取り扱い方を間違えると、足や手を骨折したり、腰を痛めたり、事故につながること。最初は100kgのタイヤが重すぎて、どうしても後輪2列の外側だけにはタイヤを取り付けることができませんでしたが、12月にはコツを覚えて取り付けられるようになりました。おかげで、ジムに通っていた頃よりもずっと筋肉つきました(笑)。

人生に無駄なものはないと思っています。今回の仕事でも、28歳の文学青年から77歳の100kgのタイヤを取り付けられる動けるシルバーの紳士の方まで様々な素敵な人との出会いがありました。この場を提供してくださった社長に、改めて心より感謝です。


こう書くと、個人クリエーターの生活て「辛くてたいへんなことばっかじゃん!」と思われるかもしれませんが、自由の代償は、自己の未来に対する責任と覚悟だと思っています。自分の意志を貫く、自分の前に道を切り拓く生き方ってそう言うことの連続だと覚悟して、この道に入りました。今でこそ雨後の筍の如くCG専門学校がたくさんありますが、僕がCGを始めた頃はCG専門学校なんて一校もなく、(誰も教えてくれませんでしたので)英語マニュアルを通しての独学で右も左も分からず邁進していたのですから、以来、苦労は当たり前だと思っています。僕は、もっと大理石の男や鉄の男、もしくは「アラバマ物語」でグレゴリーペックが演じたような強い父親になりたいと思っています。

未来のことは正直分かりませんが、言えることは「小さな才能(賜物)」かもしれませんが、それを地面に埋めておいてはいけないと言うこと。それを少しでも大きく育てること。だから、それを育てるために自分が「こうすべきだ!」と確信した方向に進みます。それが間違っていれば、神様が「う~ん、そっちは違うね。」と是正してくれます。神様は、必ず素晴らしい道を用意してくださっていると、ずっと信じています♪
いや、現在も正に素晴らしい道の真っただ中なのだと思います。こんな未知の仕事を30年近く(独立して19年)も続けていること自体が正に奇跡です。住む家もあり、人生で最もお金の無い時に妻と出会い、素晴らしい子ども達も与えられました。

SNSやこのホームページででつながっている方で、2つないし2つ以上の仕事を抱えて疲れている方(私もそうでした)、休日も仕事だったり夜勤業務だったりで家族とゆっくりと過ごせない方(私もそうでした)、経済的に苦しくて息もできないほど追い詰められている方(私もそうでした)、歩む道のりが険しくて未来の見えない方(私もそうでした)に、次の言葉を贈ります。

「だから、言っておく。自分の命のことで何を食べようか何を飲もうかと、また自分の体のことで何を着ようかと思い悩むな。命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切ではないか。
空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか。
あなたがたのうちだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか。
なぜ、衣服のことで思い悩むのか。野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。
しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。 今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことではないか、信仰の薄い者たちよ。
だから、『何を食べようか』『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、思い悩むな。
それはみな、異邦人が切に求めているものだ。あなたがたの天の父は、これらのものがみなあなたがたに必要なことをご存じである。
何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。
だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」
(マタイによる福音書6章25節~34節)。