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CG制作についてのエトセトラ   (2008年12月14記載)

 さてさて、早いもので僕が独立して、CG制作工房を設立して9年も経った(※来年は10周年に突入する)。CG制作を"仕事"としてからは、既に15年以上もの月日が経過してしまった。そんなわけで、CG制作を生業とする人間として、今回はCGに関わる様々な事について真面目に色々と書いてみたい。


CGの歴史

 まずは、CGの歴史について簡潔にお伝えしよう。CGと言うのは、コンピューター・グラフィックスの事だが、現在はCGによって作り出された画像の事を、CGI(=コンピューターによって作り出されたイメージの略)と呼ぶ事も多い。

 コンピューターの発達する以前から、数学的方法によって画像を形づくる考えはあった。しかし、今日のCGの発展は、コンピューターの驚異的進歩のおかげである。
 1946年に、真空管使用のエニアック(ENIAC)という計算機が登場する。重さは何と30トン、150キロワットもの電力を消費した(※これだけ大規模でも、今日の家庭用コンピューターの方が格段優れている)。当初の計算機による画像と言えば、文字や記号を並べ濃淡を出して図柄を表現する程度で、とてもCGとは言えないものだった。
 1963年にMIT(マサチューセッツ工科大)のサザーランドが、初めてCRT(Cathode-Ray Tube)やライトペンをコンピューターにつけた、インタラクティブなシステムを開発した。線画しかできなかったが、これがCGの基盤となるのである。そして、CGは各方面に利用されていく。CAD(Computer Aided Design)、医学、人工衛星の写真解析など。中でも、データ入力によるNASAの宇宙船の正確なシュミレートのためのアニメーションは、その後のCGアニメに多大な影響を与える。


CG草創期

 実際に映画やTVでCGが大々的に活用されるのは、1980年代になってからである。ここでは、あえて初期のCGクリエーター達を「第一世代」と呼ばせてもらうことにするが、彼らの苦労は並大抵ではなかった。マシンもプログラムも、手作りの世界である。CGクリエーターには、芸術性よりも、数学とエレクトロニクスやプログラムの知識が要求された。自身でプログラムを書き、マシンをいじくっていた。当然、コストはとんでもない巨費となり、数千万から数億円の投資が必要となった。生み出される作品の値段も当然高く、(今では信じられない話だが)球体が上から下へ落ちるだけのごく簡単なCGアニメに、千万円単位の巨費が投じられた。現在なら10万円でも売れないCGアニメである。まだ、バブル時代かつCGを作れる技術者が少なかった頃の夢のような話である。しかし、この時投資した多大な金額がバブル崩壊後のしかもCG過当競争時代に、CG制作各社の負担となっていくのである。

CG発展期
 「第二世代」の人々は、80年代の「第一世代」の人々が作った作品を指をくわえながら見て育った人々である。
 彼らは、貧弱ながら、ようやく世に出始めたCGのプログラムを使い始めた。それでも、輸入元を探したり、自分の母国語のマニュアルがなかったり、バグが多かったりとたいへんな苦労を経験する。マシンも、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)のものは珍しく、キーボードの打ち込みを主流とした。安価な国産PCを使い、コマンドラインから打ち込んで優れたCGを作り出すクリエーターも前線で活躍し始めていた。また、CGに特化したSGI(シリコングラフィクス)やAMIGA(アミーガ)といったマシンも出てきたが、高性能の数千万から数億円するSGIワークステーションなどは、貧しい個人制作者や小さなプロダクションには到底手がでない高価な代物であった。GUIを使ったAMIGAやは、比較的安価でCGを目指す個人にそれなりの人気があった。次第に、彼らの作った作品が映像界を賑わしていくことになる(※私はこの第二世代に属する人間である)。


CG揺籃期(過当競争時代)
 90年代に入ると、コンビューターの性能は格段向上し、CGソフトも雨後の竹の子のごとく登場してくる。そして、CGソフトの機能はかなりのレベルまで到達し、自然淘汰され、いくつかのソフトがメジャーな位置を占めるようになる。90年代半ばには、ハード、ソフトの値段ともかなり安価になり、数年前の十分の一の価格でCGが作れるようになった。ソフトもGUI採用でユーザー・フレンドリーになり、初めての人も使いやすく、また各社ともサポート体制が整い始め、CGクリエーターは作品の制作だけに専念できるようになった。お金とやる気さえあれば、学生でさえ商売を始められる時代が到来し、日本人でもハリウッドで活躍するクリエーターが増えてきた。

 一方で、増えすぎたCG屋による過当競争による価格の大幅な下落は、バブル崩壊による仕事量の減少の相乗効果もあって、第一、第二世代のCG屋(中でも大規模な投資をしたCG会社)に痛手となった。実際に潰れるCGプロダクションや離散していくCG制作業の人々も相当数あった。
 これからは、しばらく過当競争時代が続くと思われる。生き残るCG屋は、(ハリウッドの特撮工房のように)「高価でも特化した分野に最先端の技術を持つところ」と、(版下制作や素材制作のように)「安価で痒い所に手が届き小回りがきくところ」の二極分化していくと思われる。後は、リスクを承知でオリジナルの作品を作るところであろうか?何にしろサバイバル時代であることは、間違いなさそうだ。


CGクリエーターになるには

 CGの歴史をざっくりと振り返ったところで、CGクリエーターになる方法について述べよう。CGの仕事と行っても、様々である。印刷物のレイアウトデザイン(いわゆる版下作成)、ゲームやインターネットなどデジタルコンテンツ制作や、テレビ・ビデオ等のCG作成、映画の特殊効果等々。CGを業としたい人は、まず自分が何を目指しているのか、何をしたいのかよく整理してみる必要がある。
 下記の文章は、私の独断で書いているわけではなく、知り合いのCGクリエーターやプロダクション経営者の話などを総合して書いています。


CGクリエーターになる心構え

 話の前提として、第一にあなたに"絵や映像の才能があること"が必要でしょう。"才能"をどう計るかは難しい問題だが、具体的に何かで賞を取ったりしているという"客観的に判断できるもの"があった方が良い。仕事として社会で働く以上、自己満足では通用しないし、社会での評価も必要ですから。
 そして、第二に"CGの仕事がしたいという強い欲求があること"が絶対に必要である。仕事は、ハードなシーンの連続です。モチベーションが低ければ、日々の仕事に耐えられません。
 この二つが大前提。どちらか一つでも欠けていたら、スタート地点にすら立っていません。


 さて、今CGクリエーターが不足していて"引っ張りだこ"という話があります。半分は本当で、半分は嘘です。
 どういうCGクリエーターが求められているかというと、若くて才能のあるCG屋が求められているということ。注意してほしいのは、"若くて"です。つまり「金がかからない」「無理がきく」ということです。あなたは、今何歳でしょうか。同じ能力なら、若い人が有利です。雇う側は、35歳の高額な給与の初心者を雇うなら、同じ金額で18や20歳の初心者を2名雇うでしょう。20歳前半は、クリエイティブな面でも伸びていく時期で、連日の徹夜など無理がきき、そして安いのです。"若さ"=知識や経験が不足"していると言う事ですが、一方でそれを補って余りある+αさがあると言う事です。
 もしあなたが若くなく、20歳後半~30歳なら、若い彼らと張り合える「材料」を雇い主ないしクライアントに提供しなければなりません。事実、アメリカではクリエーターは自分の能力と経験を売り込んで仕事を得ます(※そして、支払われた金額に仕事のレベルが吊り合っていなかったら、次には雇ってもらえないと言う厳しい現実が待っています)。
 あなたが初心者なら「経験」や「能力」を売りにするのは無理でしょう。後は「給料」「待遇」での勝負するかもしれません…「安くて良いから雇ってくれ」と。しかしよく考えて下さい。あなたは20歳の頃の安い給料で果たして生活していけるでしょうか。そしてもう一つ。雇い主の立場からすると、「安くていいから雇ってくれ」と言われても、高年齢の人を安い給料で雇うのはとても抵抗があるのです。常識から言ったら、若い人を雇うでしょう。
 つまり経験や知識が同じなら、「若さ」は武器であり「歳をとっている」のは客観的に見て不利であると自覚することが大切です。しかし"若い"人も注意が必要です。自分自身のビジョンを持っていなければ、将来「給与も高く」なり「無理もきかなく」なった時に、「使い捨て=リストラ…つまり"くび"」にされるかもしれません。もちろんフリーで活動する道もあるでしょう。しかし、誰も生活の保証をしてくれませんし、営業活動は骨身を削るような思いでしなければなりません。飲まず、食わずの生活を強いられるかもしれません。つまり、プロとしての成功を手に入れるには、それなりの覚悟と対価が必要だということです。そして自分自身の将来のビジョンをきちんともつことが大切です。どんな仕事でもそうですが、現実の仕事はたいへんシビアです。夢は、なんとなく日々を過ごしていては絶対達成できないのです。


実際にCGを仕事にするには

会社等の組織で働く場合:コネがない場合は、求人誌やCG誌のスタッフ募集欄などを頼ることになるでしょう。件数は多くはないでしょうが、求人は注意深く調べていれば見つかるはずです。そこで書かれている採用条件や待遇などをチェックします。あなたが初心者なら、CG制作業未経験な者も「可」かどうか、チェックしておきましょう。訪問に際しては、必ずアポイントメント(予約)を取りましょう。履歴書などを予め送ってほしい旨告げられたら、早々に送付します。面接の場合、何を持っていくかも聞いておきましょう。見せたい作品があったら、相手方が見やすいように選別してファイルしておくことも忘れずに。あなたの作品を、ダラダラと1時間も2時間も見てくれるほど暇な時間は無いと言うことです。つまり、限られた時間内で、相手に自分の才能を効率よく知ってもらう努力をしましょう。また、組織で働くということは一人で仕事をするのではないということですから、相手はあなたの社会性や性格、常識度などもチェックしているということを忘れずに。もしあなたの才能が認められ、会社と言う社会でやっていけると判断され、条件もあえばそこで働くことができるでしょう。

フリーで働く場合:フリーで仕事をするということは、(学校ないし個人的に学んでいて)当然ある程度の高いCGのスキル、つまり"腕"を持っているということが前提です。この場合、CGのコンテストでの優勝や受賞歴などが物を言う場合があります。賞を取ると、必然的に多くの関係者の目にとまります。その優れた作品作成能力が評価され、仕事が入り込んでくるという話を時折聞きます。しかし、それはかなり高い才能を持った一部の才人の場合です。多くの凡人は、残念ながらそういう幸運に巡り会えません。そこで、地道な営業活動をすることになります。闇雲に営業に廻っても、仕事は取れません。仕事を獲得するのは、思っている以上にたいへんなことです。世にはフリーのCGクリエーターが有象無象に数多くいて、また多くのプロダクションはひいきのクリエーターと既に取引をしているからです。
 ここで、気をつけねばならないことが一つだけあります。あなたは半年も1年もかけて作ったデモCGを持って、プロダクションなどを周るでしょう。なかなか仕事が取れずに焦ってしまい、「無料(ただ)でも良いから、まずは試しに使ってください」という営業をしてしまうのです。質の悪いディレクターやプロデューサーなら、もしかしたら安い料金で使ってくれるかもしれませんが、その後がたいへんです。次に求められる仕事の納期は、一ヶ月後かもっと短い一週間後かもしれません。それでも、あなたは半年~一年かけたデモ作品と同レベルの作品を提供できるでしょうか?答えは「否」です。最初の作品を見ていた相手方は、「あれぇ、この程度のCGなの?」と目を丸くし、結局更に安い値であなたの作品を買い叩くでしょう。そして、そのクライアントのあなたに対する評価は決定してしまいます。「安いCG屋だ」と。「高価な作品は任せられない」と。そうなれば、あなたはCGでは生活できません。また、今まで正統な価格で活動していたCGクリエーター達の仕事すら破格値の制作費で奪う結果となり、結局彼らの生活も破壊して駄目にしてしまうのです(※実はこういった要因が今のCG界の低迷の要因の一つです)。あなたが、もしCGの仕事で真っ当な生活をしていきたいなら、もっと長い目で将来を見ましょう。自分の作品に自信を持ち、できるだけ「適正な価格」で交渉するべきです。これは相手との駆け引きの問題で、経験でカバーできるようになるはずです。無論、「ただで良い」と言うのは言語道断です。なぜなら、生活できる報酬を得てこそ"プロフェッショナル"だと言えるのです。報酬を得なければ、どんなに高い技術力を有していても、結局のところアマチュアなのです。


上記以外で働く道:例えば、世間を離れたCG芸術の世界で生きたいという人。この世界はまだ未知で、経験の無い私にもよく分かりません。別に肯定も否定もしません。その道を目指すなら、独力で道を切り拓いてね。君の前に道は無いが、君の後ろに道ができるかも!…だ。

 どんな世界でも、特殊な道で食っていこうと思うならたいへんな苦労を背負うことになる。大学に通いながら、サラリーマンを続けながら、○○しながら、いつかはCGクリエーターになろうというのは難しいと思う。なぜなら、すでに才能のある人々がその"全人生"と"全存在"をかけて活動しているのだから。小説家や歌手などの中にも、100万人に一人の確率で大成功する人もごく稀にいるが、常人の何倍もの努力と才能が成せる業であって、保険をかけた人生での成功は通常ではあり得ないと思う。そして、保険を捨ててこの道に入ったからと言って、誰もあなたの成功を保証してなどくれません。いつか人生の途上で疲労困憊しきった時にさえ、自分の才能を信じ、頂上が見えないその時を堪え忍ぶことができたのなら、いつか夢を達成できるかもしれません。それが、特殊な道を目指す人々の代償です。


アミーガの個人的な想い出

 冒頭にも書いたけれど、CGを生業として15年以上もの長~い月日が経ってしまった。僕が、CGを始めたのは"前世紀"である。ウィンドウズ95すらまだ世に存在せず、パソコンがこれほど世に溢れる以前の遠い昔、僕は借金をしてアミーガ500と言う米国のコモドール社製のマシンとRGBモニターを買った。CPUはモトローラ68000と言う今では信じられないほど遅いクロック数で、しかもハードディスクは無し。搭載RAMはわずか500KB(←1MBの半分)!現代のマシンしか知らない人は、「これで何かができるのか?」と思われるかも知れないが、けっこう色々とできたのである。
 2Dソフトのデラックスペイントと言う優れたソフトウェアがあって、イラストを書き、アニメを作ることが出来た。たった16色とか32色の配色で、色をやり繰りしてアニメを作るのである。実は、このデラックス・ペイント米国製のソフトウェアだったので、英語のマニュアルしかなかった。CG制作者などまだ圧倒的なマイノリティで、専門の解説本すら無かった時代の事だ。日中は営業の仕事を続けながら、夜、家に帰ってからマニュアル翻訳をする日々が数ヶ月続いた。コンピューター用語やCG用語は英和辞典に載っていない時代で、翻訳にはたいへんな苦労が伴った。ようやくマニュアル和訳の完成して、ソフトを使い始めると、CGが描き出すその可能性にただただ驚嘆した。500KBのメモリーで作れるアニメはとても短い尺で簡素なものでしかなかったが、CGや映像に関わる数多くの知識を吸収する事ができた。僕のCG制作の原点である。

 今は休眠中のアミーガ500

 500KBではメモリーに不足を感じ、1MBのメモリーを4枚増設した。ところが、当時メモリー1MB一枚で2万5千円したものだから、たった4MBで10万円もかかってしまった。現代の若者には信じ難いかもしれないがハードディスクも付いていなかったので、100MBのハードディスクも購入した。たった100MBのHDD、これが15万円。VHSビデオに出力する簡易なジェンロック出力装置が、約10万円。また、3DCGをしたかったので、スカルプト・アニメートと言う3DCGソフトも購入した。なんだかんだと、初期のハードウェアとソフトウェアの購入に、65万円以上かかった。すべて借金である。お金の無かった若き日の僕には、このローン返済はかなりの負担だった。

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 そんな思いをしてまで買ったマシンとソフトだったが、(今にして思えばだが)とにかく遅かった。ビデオ解像度程度の3DCGのレイトレーシング・レンダリングをすると、たった1フレームレンダリングするのに2日もかかった。仕事から家に帰ってくると、まだレンダリングが終わっていない。「止まっているのか?」と思いつつも我慢して、翌日まで待つ。朝起きると、まだ終わっていない。で、また仕事へ出かける。仕事を終えて帰ってくると、ようやくレンダリングが終わっていた。たった1フレーム作るのに2日間!!たった1秒(30フレーム)のアニメを作るのに、2ヶ月かかる計算になる(^_^;;)。これでは、リアルなレイトレの3DCGアニメ制作はとうてい無理。ホント、CGのレンダリングコストが異常に高価な時代だった。
 数十MHzのCPU、4MBのRAM、100MBのハードディスクで、65万円。現代なら、2GHzのCPU、1GBのRAM、100GBのハードディスクのマシンでも、数万円~10万円で買える。数十~数百倍の性能で、価格は十分の一程度。凄い時代になったものだ。

 アミーガ500で作った初期CG作品(※一応レイトレーシング)

 鈍足かつ少メモリーのマシンで、僕等の世代は目に見えない数々の努力をした。画面に目に見えない部分はモデリングしない、レンダリングしない、マッピングの解像度を下げる等々のメモリー節約方法を駆使した。これらの"もったいない"運動のようなCG節約方法は、現在ほとんど役に役に立っていない。現代の若いクリエーターは、学校で学んでいる頃から"高速"かつ"大容量"のマシンでCGを作っている。これは正直言って、うらやましい限りだ。
 アミーガを作っていたコモドール社経営陣の愚かな経営失敗により、アミーガと言う優れたマシンと、周辺の優れたソフトウェア達は、この世から消えてしまった。アミーガが正常進化を遂げていれば、マックやウィンドウズPCと渡り合えるマルチ・マシンになっていたかもしれない…と思うと残念でならない。先進的な"デラックス・ペイント"などのアミーガ用ソフトも、消えずに発展していたらフォトショップやアフター・エフェクツやレタスを統合したような、優れたソフトに昇華していたかもしれないのに…。まあ、過去の事を悲しんでいても仕方ない。

 独学で学んだCGだけれど、その後、勤めていた会社にCGの可能性をプレゼンし、会社でアミーガ4000と各種周辺機器やソフトウェアを購入してもらい、僕の"生業(なりわい)"としてのCG制作業務が始まった。

 その時以来、この事務所開設後も含めて、20台ものマシンを次々と買い換えてきた。1年に1台以上、PCを買っている計算になる。技術の進歩は秒進分歩で、一年後にはすぐに遅いマシンになってしまう。CGのハードやソフトや映像機器に投じたお金は、軽く1千万円を超える。今、仕事で使っているマシン達は、アミーガの頃と比べると夢のような高速かつ大容量のマシンで、今使っているソフト達も表現の自由度が格段に進歩した素晴らしいソフトウェアばかりだ。
 しかし、苦労して購入し使い続けたアミーガやデラックス・ペイントを超えるような"驚き"と"喜び"をもたらしてくれるマシンやソフトは、もう二度と現れない気がするのである。だから、多くの過去のマシンを廃棄したり、人に譲ったりしている今でも、アミーガは捨てられずに"記念として"取ってあるのである。



 と、まあ、今回は回想も含めて、CGに関する"あんな事"や"こんな事"を徒然なるままに、つづってみました。


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