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目は口ほどにモノを言う・・・か!?   (2004年8月15日記載)

 さて、過去三回連続でとても固いテーマを取り上げてまいりましたので、さすがに肩がこってしまいましたので、ちょっと息抜きをすることといたしました。2004年の秋もだいぶ深まってまいりましたので、ちょっと文化的な考察をいたしてまいりたいと思いまする。題して、「目は口ほどにモノを言う・・・か!?」なのであります。

 昔からよく「目は口ほどにモノを言う」と言われてますね。ある人と対面する時、たとえ口で語っていなくとも、目を見ればその人の考えや思いがだいたい分かると言うようなことでしょうか。これって、本当なのでしょうか?目でその人の心理状態や思考が分かれば、人生こんなに楽なことはないのであります。恋愛でも大助かり。営業マンも大助かり。んな分けで、目と言うものを科学的に分析してみませう。
 まず眼球の大きさですが、成人なら誰でもたいてい直径2.5cmほどです・・・意外と小さいと思いませんか?よく見ますと、瞳にあたる部分の角膜が膨らんでいます。眼球の内部は硝子体と呼ばれる、ゲル状の水で満たされているそうですなぁ・・・。全体はとても柔らかで、表面は常に乾くことなく濡れています・・・と言ったところでしょうか。人によって、眼球や角膜の大きさが著しく変わるってことはないようですね~。個人差は、ほとんどありません。あれ?目の構造や大きさが同じなら、眼球そのものによってその人の心理や考えが分かると言うのは、無理がありますね~。目の大きさ・構造が同じ=みんな同じ事を考えている・・・って事になっちゃうからね。よく「あいつは目が腐っている!」なんて言い方しますが、本当に眼球が濁ってたとしたら、それは目の病気でしょう。眼医者に行ってください。それから、美少女は「瞳が大きいねぇ!」と言われたり、怖そうな人たちは三白眼なんていわれたりしますが、実際は瞳の大きさはほぼ同じです。瞳の大きく見える人は、目全体の露出部分が多いので黒目がちに見え、三白眼の人は露出部分が少ないので、瞳が小さく見えるのですね。
 と言ふことは、眼球そのものによってではなく、目の周囲の筋肉の動き(当然それに従う皮膚の動き)、目の動きなどによって、その人の心理状態が分かると考えた方が良いですね・・・まあ、当然と言えば当然の分かりきった結論ですが・・・。不肖JOLLYBOY、受験した大学5校のうち3校が心理学部の心理学科だったのですよ。ところがその3校とも全敗で、落ちまくったと言う暗い暗~い過去がございます。経済学部と英文学科しか受からなかったのですね。英語は苦手だったので結局経済学部へ行ったのですが、経済学部の学生なのに何故か一般教養の心理学の授業だけは熱心に聞いておりました。その後も挫折・屈折・変折しまくった心理学への憧れが残っていて、今でもしばしば心理学系の本を無意識に手にとって、買ってしまうのであります。社会人になった私は(経済学部の人だったのでそのまま銀行員になったのですが)、その後営業担当になり、お客様のところを回るようになったのであります。営業成績を上げるには、漫然と回っているだけでは駄目ですね~、やっぱり。いつも、お客様の心理が手にとるように分かればなぁ・・・と常々思っていたものでございますよ。分かりたいからと言って、訪問先一件あたり1時間も2時間も話し込んでいては仕事にならないわけであります。実際、よく一人暮しのお婆ちゃんの家に行っては話し相手にされてしまい、最初の頃は1時間も話し込んでおりました・・・当然、一日のスケジュールは滅茶苦茶となっておりましてね。一方で、その筋の恐い人の所へも行かされたりしたこともありまして・・・そう言う場合は、相手の言う事をムゲに否定する事もできず(なんちゃってヤンキーとは違って、"本物"は凄みが違うんです・・・恐いですよ~)、かと言って積極的に肯定もできず(下手にうなづいたりすると、後々揚げ足を取られるからね・・・)、背筋のピンと張った辛い長時間を過ごすのであります・・・もちろんトイレはひたすら我慢です。出されたお茶なんかに間違っても手を出してはいけません。茶碗がカタカタ震えて、こちらがびびっているのがバレバレになってしまいます。このように会社の社長やお婆ちゃんから親分さんに至るまで、色々な所を毎日せっせと回ったおかげで、相手の心理状態や考えが、比較的短い時間で次第に分かってくるようになりました・・・やっぱり経験って大切でちゅね~。「今しつこくセールスすると気を悪くするなぁ」とか、「ああ、ここではちょっと強く言っても大丈夫そうだなぁ」とか。もちろん、子供時代から対人関係がいっぱいあったわけだから、そう言う経験は誰でもあるわけなんだけどね、営業職にどっぷりと浸かってそこを通過すると、そう言う能力が一層研ぎ澄まされるわけです。格段に勘が鋭くなるのです。逆にいくら磨いてもそれが鋭くならない人は、やる気が足りないか、そもそも営業のセンスが無いのか、どっちかですね~。今でも当時の貴重な営業経験は、CGのお仕事をもらうための日々の営業活動に立派に活きているのでありまする。

 さて、ちょっと話しは遠回りしましたが、具体的に目とその周辺を取り囲む筋肉の動き(それによって作られる皺)ないし目の動きから、人間の心理を探ってゆこうではないですか。まず入門編として、その人の基本的性格と言いますか、全体像を分析してみませう。人間の顔って不思議なもので、目の周辺の皺のあり方一つで、善人に見えたり悪人に見えたりします。よく善人顔で出てきた政治家が、経験を積み重ね、齢を重ねる毎に悪人顔になっていくのは、いつも不思議です。国に尽くす大事な仕事をしているのに、精悍な顔や清潔な顔にならないで、たいていはだんだんと悪人顔になっていくのですね。もっともショックだったのは、中村正俊のように爽やかに登場した細○護○首相が、政権末期にはたいへんな悪相へ変じてしまった時である。ああ、政治の現場ってかくも過酷なのだなぁと、思った瞬間であります。
 最初に、そう言う(目の周辺を中心とした)顔の皺を見てみましょう。最も分かりやすいのは、"眉間の皺"ですかね。ここに深い皺が刻まれている人は、やっぱり始終しかめっ面をしていたり、ぷんぷん怒っているのでしょうね。眉間に皺が寄ると、当然おでこにも皺が寄りますね。それに眉間に皺を寄せると、当然上まぶたも下へ移動するから、目が細くなって鋭いやぶ睨みの目つきになりますね。想像するに、こう言う人はとてもストレスフルな状況下に置かれている人か、相手に余計な事を言わせないように睨みを効かせたい人か、そう言う傾向があると思いますよ。瞬間湯沸し器的傾向も高いから、対応にはとても気をつかうのだなぁ・・・部下や家族は苦労するだろうなぁ・・・石○慎○郎都知事とかはその典型の人のような気がしますね。いつもプンプンしていて相手を威嚇するのは、その人自身が見た目に反して実はとてもナイーブで弱い部分を持っていると言うことも考えられますね。"恐いイメージ"と言う「鎧」で、弱い自分をカバーしているのね、覆っているのね・・・相手に余計な事を言わせたくない。本当に強い格闘家で、眉間に皺が寄っている人って実はあんまりいない。テレビでは無理に恐そうな顔をすることもあるけれど、日常の顔は意外と普通だったりします。眉間や額に皺が寄って、やぶ睨みの人・・・一見恐い感じでとっつき難いけれど、気に入ってもらうとけっこう本音で長く接したりたりできるかもしれません。
 眉間に皺は寄っていないけれど、目尻に皺が寄っている人。こう言う人は、日頃笑顔が絶えない人でしょうね。笑うと口の両端が上に上がるから、頬の筋肉が引力に逆って引き締まり、また頬の筋肉が下まぶたを押し上げ、目(のまわりの形)が三日月型になり、全体的に顔の雰囲気が明くなる。スポーツの練習と同じで、日頃からこういう表情をしていない人が、突然そう言う表情を作ろうとしても、筋肉の流れ(つまり皮膚)に違和感が出ます。顔の筋肉の全体的な流れが、そう言う"形"に慣れていないのですね。普段笑顔を見せない営業マンが、無理やり笑う営業スマイルはこの典型で、「おまえ、目が笑ってないよ」と言われてしまうのはこの類です。一方普段から陽気な人は、顔全体の筋肉の流れが明るい表情の筋肉の流れに自然になっているのです。このケセラ、セラって言う表情は、周りの人も明るくしますね。こっちも話しやすい。そう言う人のところには、自然と人が集まってきます。好感が持たれるのですね。でも、勘違いしていけません。表情が朗らかなのは、何もあなたに対してだけではなく、周囲全方向に対してなのです。だから、営業対象なら実はあまり営業成績に結びつかなかったり、恋愛対象なら見事にふられたりもするから要注意です。この他にも色々と、目の周りの皺の状態(それを作る筋肉の動き)から色々と学んだ事が多々あるのだけれども、この辺で切り上げて、次のステップへと進みましょう。

 次は、目の動きです。目の動きと言うのも、人間心理を観察する上でたいへん重要なのでございまする。人間の心理は、眼球の動きに表れます。皺の寄り方には、男女間の差はなく、誰でもプンプンしていれば同じように眉間に皺が寄り、ニコニコしていれば目尻に皺が寄るのでございます。しかし眼球の動きは、男性と女性では違うのですね。例えば女性が嘘をつく時、女性の目は相手の目をまっすぐ見つめる事が多いのです。これはどうしてかと言うと、相手が自分の言う事を疑わずに聞いていてくれるかどうかを、相手の目の動きや表情の変化から読み取ろうしているのですよ。お馬鹿な男性諸氏は、女性のつぶらな瞳でじ~っと見つめられて、ころっと騙されてしまうのでありますね。相手の女性はあなたにうっとりして見つめている分けではなくて、あなたがちゃんと信じてくれたかどうかを探るためにじっと見ているのです。一方、男性が嘘をつく時は、目が左斜め上に向きます。これは、大脳の左脳にアクセスしているからだとも言われます。昔の記録を色々と脳の引出しから出してきて、話に辻褄があっているかどうか論理的に構築しているのですね。よく女性の勘は鋭いと言いますが、こう言う目の動きをしていたら、男性の嘘はあっという間にバレバレになってしまいます。同じ男性でも、修羅場を何度となく潜り抜けている猛者なら、相手の女性の目をじっと見て平気で嘘をつけるかも知れませんけどね。つまり詐欺師にでもならない限り、嘘つき大会では、男性は女性にはちょっと勝てないと言うことです。目の動きも、顔の皺と同様、観察すると色々と分かってきます。

 さて、最後に応用編として、相手の目が見えない場合の相手の心理を探っていきましょう。そう、"サングラス"です。サングラスをかけられてしまうと、相手の目が読めません。目の病気や障害でサングラスをかけている例を除いて、サングラスをかける人達の中には一定の心理的特性が見られる方々がいます(ファッションでかけている人もいるので、全員と言うわけではないですが)。相手の目を見て話すのが苦手とか、自分の目線を相手に悟られたくないとか言う、若干対人恐怖症的な傾向です。これは、皺のところでも述べた事と本質的には似ていて、恐い顔をして自分の弱い部分をカバーする替わりに、サングラスをかけて自分の弱さを覆ってしまう心理状態です。相手から自分の目線を遮る事で、落ち着いて相手に対する事ができます。そう言う人とは、試しにもしサングラスを外す機会があったら面と向かって会話してみましょう。相手の目がどこを向くかで、その人の心理状態が推し量れます。そう言う心理的な作用でサングラスをかけている人が、車を買う場合、高級車とか排気量のでかい大型車等に乗っている事が多いようです。弱さを感じている人が、大型車や高級車に乗った途端、突然物凄い加速で発進したり、荒々しい運転をしたり、猛スピードで前車を煽ったり。よくベンツやランクル等の大きい車が、高速道路で前の自家用車を煽っているのを見かませんか?そう言う人は、大きなエンジンパワーにアシストされて、弱い自分が強くなったような錯覚をして、気が大きくなっているのでしょうね。普段は抑圧されているのに、車と言う強力な武器で絶対感を感じているのです。自分の性格はなかなか変えられませんが、車ならお金さえあれば誰でも手に入りますからね。「あの気の弱そうな人が、車に乗った途端人が変わった」とよく聞きますが、こう言う心理の表れなのですね。路肩で停車したスモークガラスのベンツからその筋の恐い人が降りてくるかと思えば、特段お金持ちでもなさそうな普通っぽいおじさんが出てくるのはこんな背景でしょうか。ありゃりゃ、眉間の深い皺と、サングラスと、ベンツが、同じ線上に並んじゃいましたね・・・。眉間の皺とサングラスとベンツから対極にいるような典型が、現長野県の田○康○知事ですかね。自分にけっこう自信があるから余裕があって、恫喝もしないし、サングラスも必要ないし、送り迎えの高級車もいらない。確かに、現東京都知事とは全然違う人のような気がしますね。

 結論から言うと、「目(の動きと周辺と皮膚の状態)は、(高い確率で)口ほどにモノを言」うのです。このコーナーでは僅かな例しか取り上げられませんでしたが、目の動きや、目の周囲の皺(※筋肉の動き)などから、本当に色々と分かります。それに付け加えて、目周辺以外の顔全体の筋肉の動き、手の動きや体全体の動きが加われば、かなりの確率で相手の心理状態を性格に把握できます。少なくとも、忙しいのか、暇なのか、緊張しているのか、ぼおっとしているのか、イライラしているのか、疲れているのか、やる気があるのか、乗り気でないのか、と言った傾向ぐらいは最低限つかめるでしょう。会話を始める前に、これだけの相手方の情報があれば、こちら側の心構えもできて、会話もスムーズに進むことでしょう。入門編、ステップアップ編、応用編と特急便で書いてきましたが、とても全部このページだけでは書ききれないので、みなさん日頃の生活の中で、身近な人々の表情をじっと観察して研究してみましょう。今まで気がつかなかったことに、色々と気がつくと思います・・・あぁ、こんな所にホクロがあったんだぁ・・・とか(笑)。でも、さり気なく観察しないと、張り倒されるかもしれないから気をつけてね!バイビー!(←死後)。


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