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イスラエルの７０年以上に渡る非人道行為に抗議します　(2021年5月18日記載)

私は、イスラエルがパレスチナに行っている数々の非人道的行為に抗議いたします。

ガザは昨日まで7日連続で砲撃を受けています。50人以上の子供と30人の女性を含む130人以上の命が奪われ、その何倍もの人々が負傷しています。

私がイスラエル・パレスチナ問題に興味を持ち調べ始めたのは、今から約２０年前です。知れば知るほど、理不尽さと憤りを感じざるを得ません。もはやこの問題は、国際社会全体が介入しないと解決できません。

多くの方々に少しでも理解していただくために、敢えて詳細を省き、この問題の本質を分かりやすく簡潔に記します。

①不当なイスラエル国家の建国

第一次世界大戦に突入した時、イギリス帝国は(アラビアのロレンスで有名な)「砂漠の反乱」を起こさせて、その代償に「アラブ地域の独立」を約束しました。その一方で、ユダヤ人富豪のロスチャイルド家達の働きかけもあり、「パレスチナにユダヤ人の郷土建設に最善を尽くす」と後から約束した(バルフォア宣言)。全く正反対の事をそれぞれに約束した、歴史上悪名高い二枚舌外交です。
１９世紀初頭にはパレスチナにはユダヤ人は２％しかいなかったのですが、第一時世界大戦後には１０％を超えました。ナチスの迫害が開始されると、移民の数は増加の一途を辿ります。当然、当時のパレスチナには多数のアラブ人が住んでいたので、イギリスの統治に激しい抵抗が起こるようになり、第二次世界大戦後、１９４７年２月にイギリスはパレスチナの統治能力を喪失したことを認め、問題を国連に移管しました。
１１ヶ国による委員会が組織され調査報告がなされ、多数案(分割案)と少数案(アラブ国家建設案)が提出されました。ここでアメリカとシオニスト(※パレスチナにユダヤ人の拠点を建設する運動)の猛烈な多数派工作が開始されました。トルーマン大統領曰く「ユダヤ人は票になるが、アラブ人は票にならない」からです。
強国アメリカの多数派工作は熾烈を極め、当初反対だった国々を次々に賛成派に寝返らせ、１９４７年１１月２９日、国連総会は、パレスチナ分割案を賛成３３、反対１３、棄権１０をもって可決しました。かくして、シオニストは即日イスラエル国家の設立を宣言し、アメリカは直ちにこれを承認し、三日後ソビエトもこれに倣い、イスエラルは建国されたのです。
実は、この時にパレスチナの地のユダヤ人比率は少数派であり、しかも当初からパレスチナの地に住んでいたユダヤ人は１０分の１ほどでしかなかったのです。１９４５年の時点で、ユダヤ人の土地所有は僅か５.６６％に過ぎなかったのですが、このユダヤ人にパレスチナ全土のほぼ３分の２が与えられてしまいました。「軒下を貸して、母屋を取られる」状況です。
このイスラエル建国が不当であったことは、改めて言うまでもありません。現地のパレスチナ住民の主権を侵害し、外国からの移民にパレスチナの大部分を割譲し、現地住民の正当な自決権の行使を否定したのです。

②イスラエルによる民族浄化運動

この不当なイスラエル建国を、もちろん周辺のアラブ諸国は黙ってはいませんでした。
１９４８年５月にイギリス軍の撤退が完了すると、周辺アラブ諸国はイスラエルの殲滅を目指してパレスチナに攻め込みました。緒戦ではアラブに有利に進んだこの戦争も、最終的にアラブは大きく敗退しました。この戦争の結果、イスラエルの領域は逆に拡張し、なんとパレスチナの８０％にのぼったのです。
この頃に、ユダヤ機関のテロによりパレスチナで「民族浄化」の大虐殺が行われ(※この虐殺を指揮した人間の一人が後の首相になります)、パレスチナから追い出されたアラブ人は７５万人から１００万人に及びました。国連にパレスチナ難民救済事業機関(ＵＮＲＷＡ)が創設されましたが、登録されたパレスチナ難民の数は９６万人に達しました。
国連で｢イスラエルはその占領地から撤退すべし」という決議がなされましたがイスラエルはそれを無視し、イスラエルを建国させたアメリカもそれを放置しています。同様に、「イスラエルは追放パレスチナ人を帰還させること」という国連決議に対してもイスラエルは無視し続けているだけでなく、難民の帰還を阻止するためにイスラエルは５００以上の村を破壊し、帰還の権利を否認し続けています。これに対しても、また何の制裁も与えられていないのです。そしてこの理不尽な状況は、現在に至るまでずっと続いているのです。

③なぜイスラエルは民族浄化を続けるのか？

多くの人は、こう思うでしょう。
「ホロコーストを経験したユダヤ人が、なぜこんな非道なことを続けられるのか？」と。
極右なイスラエルの人々(シオニスト)は、そもそもホロコーストに甘んじた弱いユダヤ人を軽蔑の眼差しで見ているのです。
「お前たちが弱いからホロコーストなんて目に合うのだ。強い力を持っていれば、そんな目には合わないのだ」と。
はっきり分かっているのは、建国以来彼らの悲願は、パレステチナの人々を殲滅して、強力なユダヤ人だけの国家を作る事なのです。だからどのような和平案が示されても、初めから交渉する気などないのです。相手の怒りが沸点に達して先に攻撃してくるのを今か今かと待っているのです。ロケット弾が撃ち込まれれば、ここぞとばかりに最新兵器を使って報復攻撃し、圧倒的な武力の差を対外的に見せつけるのです。相手に、数十倍の仕返しをします。武力では、大人と幼児の差なのです。その結果、多くの子供達が命を落としているのです。

イスラエル兵が現地の孫を連れた老人を怒鳴りつけてロバの尻にキスさせようとし、拒絶する老人を兵士は怒鳴り続けると、孫がヒステリックに泣き始め、老人はロバの尻にキスせざるを得なくなります。そして、兵士たちは大笑いしながら去っていきます。
ある時は、パレスチナの青年が、イスラエルの兵士に命令されて、4つんばいにさせられて犬のように吠えさせられます。
ある時は、妊婦が兵士たちにお腹を蹴られまくるという光景が繰り広げられます。
(※これらの描写はパレスチナ人側が書いたものではなく、ユダヤ人女性が現地訪問先にてショックを受けた光景の描写なのです)。
人間の尊厳をここまで否定するこのような行為が、日常的に行われているのです。

今に至るまで、イスラエルは、パレスチナの土地を奪い、家や畑を破壊し、壁で地域を分断し、水も電気も燃料も仕事も奪い、子どもを誘拐し、武器を持たぬ一般人をまるでゲームのように狙撃し続けているのです。民間の極右の人間たちは、無力なパレスチナ人を襲います。これが鬼畜の行いでないと言うなら、何なのでしょう？

イスラエル・パレスチナ問題を一言で簡潔に説明すると、「自分の国に他国からぞろぞろと人が大勢やって来て、『ここは俺たちの国だ』と勝手に宣言して、圧倒的な暴力(武力)で元々住んでいた人を殺したり、追い出した」と言うことです。それは７０年前に起こったことですが、半世紀以上に渡ってその鬼畜とも言える非人道的な行いが、未だにパレスチナで行われています。
家は勝手にブルドーザーで壊され、新たに家を建てることも認められず、理由も分からず子どもが逮捕されて連れて行かれ拘留され何か月も何年も帰ってこない。居住地の周りには壁が立てられ、検問所から出ることも難しい。
これらは、重大な人権侵害であり、国際法違反です。イスラエルと言う国家がパレスチナに行ってきたことは、「ホロコースト」や「アパルトヘイト」と同じ人類史上の大犯罪行為です。
ナチスドイツが行ったホロコーストの真相が明らかになった時、世界の人々は「こんなにひどいことが起こっているなんて知らなかった」と考えました(※実際は多くの人が感づいていましたが、見て見ぬ振りをしていました)。
けれども現在パレスチナで起きていることは、知る努力さえすれば誰でも分かる事です。

私は、イスラエルがパレスチナに行っている数々の非人道的行為に抗議いたします。