・クリスマスって何?
12月25日クリスマスは、イエス・キリストの誕生日でしょ?と、言われるかもしれませんが、キリストが何月何日に生まれたのかは、実は分かっていないのです。初期キリスト教徒たちは、1月1日、1月6日、3月27日などにキリストの降誕を祝っていましたが、教会としてクリスマスを祝うことはありませんでした。では、なぜ12月25日にクリスマスをするようになったのでしょう?昔、北欧を中心とするヨーロッパでは、この日は「冬至を祝う祭り」だったのです。この日を境に、太陽が出ている時間がどんどん長くなっていくのです。
かつてのローマ帝国でも、この日に「征服されることなき太陽の誕生日」として祭りが行われていました。この時代のキリスト教徒たちは、この太陽を偶像化した祭りに対して、我々を照らす本当の義なる太陽である「イエス・キリスト」の誕生を祝いました。西暦336年以前のことだそうです。
・クリスマスの言葉の意味は?
クリスマスは、英語でキリスト(Christ)とミサ(mass)の意味です。イヴの晩から25日の早朝にかけて、ある教派では真夜中、夜明け前、夜明け後の3回お祈りを捧げるしきたりになっていて、このお祈りが教派によって名前や形を変え、現代に受け継がれています。冬から春へ、夜から昼へ、闇から光へ、つまり罪の奴隷下からイエスによる救い、生命の再生を祈る思いがこめられているのです。
余談ですが、町中のバーゲンでXmas(ないしX'mas)と言う表記をみかけることがありますが、なぜChristの省略形のC'masでなくて、Xmasなのでしょうか?Xは、ギリシャ語のキリストの誕生を意味する言葉の頭文字を取ったものです。
・ツリーは何故もみの木なの?
寒さの厳しいヨーロッパでは、一年中緑の葉をたたえるもみの木などの常緑樹に、生命力を重ね合わせていたのでしょう。室内に持ち込んだもみの木に、春の息吹に見立てた飾りを施して(*豊饒の願いや悪魔払いの意味もあった)ツリーとする習慣がドイツ文化圏で起こったと言われ、現在知られる最も古い例は、16世紀初めのL.クラーナハの銅板画に描かれたものだそうです。その習慣とキリスト教が結びついて、クリスマスツリーが生まれたと言われます。
また単なる伝説の域を出ませんが、次のような説もあります。宗教改革者のマルチン・ルターが夜、森を歩いていて、ふと空を見上げると満点の星が木々の間から見えました。そこで帰ってから、この感動を伝えるためにもみの木に星飾りを付けたというものです。尚、ツリーのてっぺんにある大きな星は、東方の博士たちを馬小屋まで導いた星を現しています。ちなみに、クリスマスに飾られるヒイラギは、キリストがかぶった茨の冠と赤い血をイメージしています。
・プレゼントの交換はどうしてするの?
クリスマスに、プレゼントを交換した経験を持っている方は多いと思います。東方の三博士がイエスの誕生を祝い、贈り物をしたのが起源のようです。以後、私欲を捨てて貧しい人やあわれな人に施しをするという意味を持つようになりました。
またセント(聖)ニコラウス(サンタクロースのモデルになった人)が、貧しい三姉妹を助けるために姉妹の靴下に黄金の袋をそっと投げ込んだという話から、サンタクロースと靴下の伝説が生まれたとも言われています。
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2010年12月10日追記:
Xマスツリー発祥地は? =エストニアとラトビアが論争 (時事通信 12月10日(金)5時32分配信記事より)
【ベルリン時事】
クリスマスツリーが初めて公の場所に飾られた地をめぐり、エストニアの首都タリンと隣国ラトビアの首都リガが「わが市こそ発祥地」と激しい論争を繰り広げている。
AFP通信によると、リガが今年、ツリー発祥500周年を祝って大々的にイベントを開催したところ、タリン市長からリガ市長に「500周年おめでとう。タリンも569周年を祝います」との書簡が届いた。
リガは、1510年に商人が市内で木材をピラミッド型に組み立て、ドライフラワーや果物で飾り付けたのが初のツリーと力説。これに対し、タリンは1441年に市庁舎前に祭事のためにツリーを設置し、商人や未婚女性が周囲を回りながら踊ったのが始まりと主張して譲らない。
ツリー発祥地については諸説あり、両市のいずれかであるかどうかもはっきりしないが、論争が格好の話題づくりになったのは間違いないようだ。