三菱 i (アイ)

(2007年11月25日記載)

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 さて、この"街で見かけた名車コーナー"で三菱車を取り上げるのは、今回が初めてである。僕が始めて運転した車が三菱ミラージュで、現在はミフィール(※ekワゴン特別仕様車)に乗るれっきとした三菱車ユーザーなのだが、あの"リコール隠し"と言う不祥事があって以来ずっと三菱車を本HPで取り上げる事を封印していた。そして今、こうしてようやく三菱車を取り上げる気になった。その気にさせた車というのが、今回取り上げる"i(アイ)"なのである。
 長年のK自動車の定番であったフロントエンジン&フロント駆動を捨て、既存のシャシーを捨て、正に一からのスタートに相応しいコンセプトと設計思想を携えて"i"は誕生したのである。

 モーターショー以来この車に興味があったが、まさか市販になるとは・・・驚きと喜びが交じり合った感情が沸き起こった。僕は、先にも述べたように三菱ユーザーなので、ミフィールを定期点検に持っていった折に、iに試乗させていただいた。2006年春のことである。デザインは文句の付けようが無いが、ドライブ・フィールは乗ってみなければ分からない。実際にiを運転してみて、僕は確信した。「この車は大ヒットする!」と。もしekワゴンを買う時に、このiもデビューしていたら、迷わずiの方を買っていただろう。

Many Colors of i (三菱モータース本社ギャラリーにて)





 iの最大の功績は、軽自動車の"チープなもの"と言う印象を覆したそのデザイン・センスにあると思う(※最もそれを可能にしたメカニズムと設計に支えられての事だが・・・)。
 スバルのR2もそれまでの"室内容量確保路線"から脱却しようとがんばったと思うが、このiは更にその先を行った。乗らずに見ているだけでも楽しめる。美しいし、どことなく愛敬が感じられる。軽自動車のデザインに見られがちな「どうです?軽の割には"がんばった"でしょ?」と言うような媚びたところが無いのだ。軽自動車とか普通自動車とかの分類は関係なく、"車としてこれが欲しい"と思わせてくれるのだ。こう言う車だったら、センスの良い紳士やハイソな主婦が乗っても十分絵になるし、若いサラリーマンやOLが乗っても絵になる。そう言う車なのだ。

 デザインが美しいと、たいてい室内パッケージが犠牲なる。これは他の軽自動車で証明されている。室内容量を確保するには、ティッシュの箱を重ねたような四角い車にならざるを得ない。しかし、このiは"ま~るい"のに室内も広々している。それは、斬新で大胆なパッケージング思想がなした魔法である。
 近年の軽自動車は、猫も杓子もフロントエンジン&フロント駆動。それが、最も室内容量確保に有利であると判断したからだ。かつてはリア駆動の軽自動車もあったが、今はFFが定番。そこに一石を投じたのが、このi。リアミッドシップにエンジンを搭載するリア駆動車なのだ。このレイアウトの採用で、室内は広々。エンジンを後部に配置する事により、高い衝突安全性を手に入れることも出来た。新しいレイアウトを採用すると言う事は、つまり従来のシャシーやフレーム構造が使えないと言う事であり、新設備のための巨額の投資が必要になると言う事でもある。三菱は、そこまでの決意をもってこのリアミッドシップエンジンのレイアウトを採用したのである。

 アルミ製の3気筒エンジンは、高さを低くするために45度傾けて搭載される。ガソリンタンクは前席床下に設置され、走行時の安定性向上に一役かっている(※重量物はなるべく車体のセンターにあった方が良いのである)。フロントサスペンションは、軽量なマクファーソンストラット式を採用した。フロントにエンジンを積まないことにより、サスペンションの設計自由度が増したそうだ。リヤサスペンションは、やはり軽量のトルクアーム式の3リンクド・ディオンサスペンションを採用。ブレーキは、前輪が13インチのベンチレーテッドディスクで、後輪がドラム式。制動力は、FF車よりも高い。エンジンは、登場時は64psのターボ版だけだったが、現在はリーズナブルな52psのノンターボ版も登場し、価格も105万~161万円台とチョイスの幅が広がった。4WDの設定もある。全長は、軽規格上限いっぱいの3,395mm(全幅1,475mm×全高1,600mm)で、車重は900kgとそこそこの軽量。

 後方から見た三菱i(三菱モータース本社ギャラリーにて)

 実際に乗ってみると分かるが、iの室内はホントに広々と感じる。ロングホイールベース&エンジンをリアミッドに搭載したことによるアドバンテージだが、その分後席に乗った時はエンジンがすぐ背後下にあるため、若干ノイジーなのは仕方ないところ。
 室内について。インテリアは、まずお洒落感と開放感が感じられる。グローブボックス上部には、ティッシュボックスを入れることのできるオープン・ボックスもある・・・これは今乗っているミフィールにも、つけて欲しい部分。とは言っても、全体的に運転席まわりの収納は他車より少なめだが、それはデザイン性を優先しているためと思った方が良い。

 デザインOK、安全性OK、走行安定性OK、性動力OK、燃費OK、座席&荷質容量OK・・・各要素が、高いレベルで融合されている。見ても楽しいし、自分で乗って運転しても楽しい。そして、日常での実用性がちゃんとあるのがたいへん良い。価格は他の軽自動車より高めだが、それを十分にカバーするだけの魅力を備えている車だ。敬愛する他の軽自動車達には申し訳ないが、車としての完成度と言うかバランスのレベル、つまり次元が違うところにある気がする。


 
     フロントボンネットを開けたところ       リアに搭載されたエンジン

 僕は、このiが登場し、そして実際に試乗して以来、周りの人々に「iは凄く良いよ。買って損無いと思うよ~」と言っていた。また、新車紹介の番組を作っている会社のディレクターやプロデューサーにも会うたびに、「iは良いよ~。軽だけど、そんなこと関係なく凄く良いよ~。最近の車の中では、スズキの"スイフト"と三菱の"i"が僕の一押しだよ~」と、2006年中は吹聴して廻っていた。
 そしたら、iは見事2007年のカー・オブ・ザ・イヤーの栄冠に輝いた。なんとこれが、三菱自動車にとって初のタイトル獲得なのである。同時に、カー・オブ・ザ・イヤーのモースト・アドバンスド・テクノロジーも受賞した。その他グッドデザイン大賞をはじめとして、数多くの賞を獲得した。三菱が起死回生をかけて登場させた"i"は、登場して間もないのにも関わらず、既に未来に足跡を残す名車としての名声もを確実に獲得したのである。

 そんな、こんな訳で、僕がekワゴンを別の軽自動車に乗り換えるとしたなら、今はi以外に考えられないのである。こんな車があったら、暗い現代日本の日々の生活も、もっと楽しく明るくなるに違いない。


2011年1月6追記:電気自動車のiを見ました。最近よくエレトリックビークルのiを見かけ、これ以外にヤマト運輸の電気自動車のiもちょいちょい見かけます。














 マイ・コレクションより"三菱 i"

参考・引用文献
三菱iのすべて     (モーターファン別冊)
三菱iパンフレット     (三菱モータース)
i通信           (三菱モータース)
Kカースペシャル        (学習研究社)
国産・輸入車全モデル購入ガイド (JAF出版)


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