トヨタスポーツ800

(2006年4月8日記載)

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 トヨタスポーツ800。大、大、だ~い好きなスポーツカーである。僕が、スズキのカプチーノを買い、そして現在も乗り続けている心理的背景には、このスポーツ800の存在と、スポーツ800への畏敬の念が少なからず、確実にある。スポーツ800のコンパクトさと軽さ、流れるようなエクステリアデザイン、軽快なフットワーク、簡単に取り外せるルーフ等は、カプチーノと相通ずる部分が多いのだ。
 今回は、ホンダの旧Sシリーズと人気を二分する、この素晴らしい国産ライトウェイトスポーツカー、トヨタスポーツ800を取り上げよう。

 少年時代撮影したトヨタスポーツ800(地元市内にて)

 上記スポーツ800を後ろから見たところ


 トヨタスポーツ800、通称ヨタハチ。ホンダS500と同じく、1962年のモーターショーで発表された。この時、多くの人々が、その流線型のデザインに驚かされた。スタイリング以外は、トヨタの乗用車パブリカのコンポーネンツが流用されて、「パブリカスポーツ」と称されていた。それから2年後の1964年のモーターショーで改良型のパブリカスポーツが披露され、そして遂に1965年4月に"スポーツ800"として販売が開始された。価格は、59万2,000円。当時、大学の初任給は2万5千円と言う時代であるから、それなりに高価なものであった。
 スポーツ800の車体の全長は、3,580mm(全幅1,465mm×全高1,175mm)とコンパクト。車重については…後で述べよう。

 トヨタスポーツ800(中央区銀座にて)

 エンジンは、先にも述べたようにパブリカのエンジンを流用した。790ccの空冷水平対向2気筒エンジンで、出力は45ps(5,400rpm)だった。排気量の小さいホンダのS600のパワーが57psだったのを考えると、800ccで45psと言うのは随分と非力に感ずるかもしれない。しかし、スポーツ800には偉大な武器があった。
 まずはその車重の"軽さ"である。僅か580kgしかないのだ。ホンダS600よりも、100kg以上軽いのである。パワーウェイトレシオでは、あまり変わらない数値となるのである。この軽さを稼ぎ出すための技術者の苦労の物語を、以前何かの本で読んだ事がある。実際、スポーツ800のボディはとても薄い…。
 そしてもう一つの武器が、あの流麗なティアドロップ型のスタイルである。空気抵抗を減らしたボディが、非力なエンジンをカバーした。徹底した軽量化と空気力学思想を一早く取り入れたデザインにより、トヨタスポーツ800は、ホンダS600とサーキットにおいて互角な戦いを展開し、数々の名勝負を残している。

 トヨタスポーツ800(栃木・ホンダミュージアムにて)

 ホンダS600のところでも述べたが、最も有名な名勝負が、浮谷東次郎の駆るトヨタスポーツ800と生沢徹の駆るホンダS600のレース・バトルだ。その辺の経緯は、確か西風のGTロマンにも描かれていたように記憶している。
 ヨタハチの優れた点は、"エコ・コンセプト"にもあった。低燃料消費により、最小限の重さでピットを飛び出し、重いガソリンを積んだマシンとの差を広げることができたのである(もっともパワー合戦が強いられる場面では、適わなかったが…)。
 スポーツ800は、「スポーツカーはスパルタンかつ高出力のエンジンを積んでいなければならない」と言う定説を、トータルバランスで覆した。正に、ライトウェイトスポーツの王道を行くマシンだった。

 トヨタスポーツ800(お台場・ヒストリーガレージにて)

 上記スポーツ800を後方から見たところ


 さて性能面ばかりに目を向けてしまったが、僕がトヨタスポーツ800に魅かれるのは、そのエクステリアデザインに負うところも大きい。そのスタイルのかっこ良さは、このページに掲載した写真を見ていただければ納得していただけると思う。とても個性的で、何者にも似ていない。「ライトウェイトスポーツカー界のトヨタ2000GT」と言っても過言ではないように思う。
 そしてもう一つ、目をむけたい点。それは、簡単に取り外せるルーフ。ルーフはトランクに収納でき、タルガトップでオープンエアーを満喫できるのだ。タルガトップを採用する事により空力性能上も有利だっただけでなく、(幌タイプでない)メタルトップは、雨の多い日本では特に有益だった。
 トヨタスポーツ800は約3,100台生産され、1969年に生産終了した。

 スポーツ800(石川県・日本自動車博物館にて)
 国産車、外車を問わず、どんどんハイパワー化、大型化、重量化するライトウェイトオープンスポーツカーに対し、僕は少し疑問を持っている。そんなに高性能でなくとも、トータルバランスで充分にスポーツ走行は楽しめると思うのである。みんながみんな、サーキットを走る訳ではないのだから。そんな事を、エスロクやエスハチ、そしてこのヨタハチは教えてくれるのだ。



追記:2009年8月、お台場ヒストリーガレージの特別展示で、船橋サーキット・浮谷東次郎のスポーツ800のレプリカモデルを見ました。



追記:2019年3月9日、ライド中にパブリカと並んだS800を見ました♪














 マイコレクションより"トヨタS800"

 マイコレクションより"トヨタS800"

 マイコレクションより"チョロQS800"

参考・引用文献
昭和の名車        (JTB・MOOK)
ヒストリーガレージ・説明プレート
日本自動車博物館・説明プレート


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