スズキ アルト

(2016年 8月20日記載)

入口 >トップメニュー >名車たち >現ページ

 「国産小型大衆車を一台選べ」と言われたら、何だろう?家族が乗れて、なるべくメンテナンスフリーで、取り回しが楽な小型車で、荷物も適度に積めて、燃費や維持費などがあまりかからず、しかも誰でも買えるような低価格でなければならない。その車は、究極的には僕は"スズキ・アルト"じゃないかと思うのですよ。
 だって、1979年に初代アルトが登場した時の価格が47万円ですよ!「えっ?バイクの値段ですか?」ぐらい衝撃的な価格で、爆発的に売れた訳です。これって外国大衆車で言えば、シトロエン2CVぐらいインパクトがあったんじゃないかと思うんです。2CVも「ブリキ小屋」とか「缶詰」とか揶揄されたけど人気が上がっていったのと同様、初代アルトは「ださいデザイン」だったけどみんながその高い実用性と経済性を認めて乗ったのです。事実、僕も大学生時代に友人がこの初代アルトに乗っていて、よく助手席に乗せてもらってました。
 その後のアルトの歴史をざっくり見ます。1984年には、フルモデルチェンジした2代目アルトが登場し、その4年後の1988年には早くも3代目が登場。3代目からは初めから5ドアモデルもラインナップされた。またアルトで忘れてはならないのが、1987年に登場したアルト・ワークスである。DOHCターボエンジンに加えて、4WDが設定されたこともあり、ダートやラリーで大活躍しました。1994年には4代目に移行。(※昔は街中にアルトが溢れていたのに、興味が無くて撮影してなかったので、写真は4代目からになります)。

 
4代目アルトワークス(市内にて)

1998年には5代目が登場。尚、2000年のマイナーチェンジで、この5代目モデルからワークスを含むターボ版が廃止され、ワークスモデルはその後Keiワークスへ引き継がれる。

 5代目アルト3ドア版(市内にて)

 5代目アルト5ドア版(近隣市内にて)


 2004年にはフルモデルチェンジされ、6代目が登場する。このモデルからは、3ドア車や2シーターなどの使用が廃止され、また全車エアコン、パワステが搭載されることとなった。

 
6代目アルト(千葉県内にて)

 2009年には、7代目が登場。トランスミッションは5代目以来となるCVT車が設定された。そして、AT車は全車4速になった。2011年には、低燃費仕様のアルトエコが追加された。

 
7代目アルト(隣の市にて)

 そして、いよいよ僕が「アルト史上最強&最上のアルト」だと思っている(いや、間違いなく最強でしょう!)8代目アルトが、2014年12月に登場する。タントやワゴンR、N-BOXなどハイト系の軽自動車が絶頂期の今、アルトのようなベーシックな軽はかつてのように爆発的に売れることはないが、軽自動車なのに価格がリッターカー並みの120~180万円ぐらいする現代、80万円台の価格から買え最高のグレード&4WDでも120万円程度と言うのは素晴らしいと思う。4WDのターボRSですら、140万円である。

 
8代目アルト(市内にて)

 価格が安いからと言って、この新型アルトは性能に手を抜いている訳ではない。JC08モード燃費は、なんとガソリン車トップクラスの37km/hを叩き出している。中途半端なハイブリッド車や高燃費を謳うリッターカーよりも良い燃費だ。
 性能を燃費に振ったからと言って、走りを大幅に犠牲にしたわけでもない。足回りのハイレベルな性能によって走りの良さも味あわせてくれる。先進の安全装備も加わったことで、「安い車だから…」と我慢することも減った。
 ターボの復活により「ターボRS」もラインナップに戻ってきたのはうれしい。ミッションは2ペダルの5速AGSのみ!アルトは超軽量化され650kgしかなく、ターボRSでも670kgしかない。現代の他の軽自動車よりも、100~300kgも軽いのだ。もともと軽いボディなのでノーマルエンジンでも良く走る訳だが、これにターボの心臓を搭載すれば熱い走りが可能となる。もちろんスプリングやダンパーも強化され、フロントシートも専用である。ちなみに4WD版は、スポーツ走行のためと言うよりは、雪国などの路面での走行を想定しているようだ。
 そして、遂に「アルトワークス」も戻ってきた!5AGSだけでなく、5速マニュアルも選べる!ターボエンジンはWORKS専用にチューニングされ、レカロシートを採用し、高性能のタイヤと専用アルミホイールとベンチレーテッドディスクブレーキを搭載する。もう感泣もんである。

 
後方から見た8代目アルト(近隣市内にて)

 さて、新型の8代目アルトはもちろん良い点ばかりじゃなく、欠点もある。全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,500mmなので、当然ハイト系の軽よりも背が低く、室内や積載容量も少ないし、リアシートはシンプルな左右一体前倒し式である。安いのに性能的に色々がんばっているから、ここら辺りの割り切りは仕方ないところかな、と思う。
 ちなみに僕は、歴代アルトの中でこの8代目のデザインが一番気に入っている。僕が今乗っているekワゴンミフィールもそうだけど、シンプルなのが良い。特にサイドライン!シンプルだけど、「現代」のデザインになっている。古さを感じさせない「現代」のフォルム。究極の大衆車あるアルトは、これで良いと思う。買うなら(今の僕はファミリーユースなので)ワークスじゃなくて、XグレードのFFが良いな~。

 ちなみに下記の写真は、8代目アルトデザインを踏襲したアルトの普通自動車版と言える"イグニス"。サイズアップにより押し出し感がより強調されて、より一層僕が好きなエクステリアデザインに昇華されています。素直に、かっちょいい!

 









 マイコレクションより"6代目スズキアルト"

 マイコレクションより"8代目スズキアルト"


参考・引用文献
新型アルトのすべて               (モーターファン別冊)
The 絶版車ファイル1970~1979年      (インフォレスト社)
The 絶版車ファイル1980~1989年      (インフォレスト社)
国産&輸入車購入ガイド2003~2014年    (JAF出版情報版)
国産車&輸入車選びの本2015年、2016年 (CARトップ特別編集)

スズキアルトワークス (CARTOPMOOK ニューカー速報プラス)

新品価格
¥880から
(2016/3/19 18:56時点)

ニューモデル速報 第510弾 新型アルトのすべて (モーターファン別冊 ニューモデル速報)

新品価格
¥500から
(2016/3/19 18:57時点)

トミカ No.8 スズキ アルト(初回特別仕様)

新品価格
¥389から
(2016/3/19 18:58時点)

トミカ No.8 スズキ アルト(箱)

新品価格
¥290から
(2016/3/19 18:58時点)