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<軽キャンパーを実際に作る編>
1.ミフィール・キャンパー/ダイニング編1/シートの制作 (2009年6月28日記載)
さて、脳内思考設計(※机上の空論とも言う(笑))を繰り返し(軽キャンパーの実車の数々も見て)、そしていよいよ最終段階に突入した。つまりこのプロジェクトの最終目標である"実際に軽キャンパーを手に入れる"段階である。とは言っても、今は車を買い換える予定は無いし、軽キャンパー購入なんていつの日になるか分からない。僕は、そんなに気長な人間ではない(笑)。そんな訳で、わが家の愛車を軽キャンパー化してしまおう!
しかし、軽バンですら軽キャンパーにはギリギリのサイズなのに、果たして乗用車タイプの軽自動車の室内容量で、そんな無謀な試みが果たして可能なのだろうか?しかし、不可能を乗り越えながら進歩してきたのが人類ではないか!敢えて、この難題に挑戦してみよう!
ミフィール(eKワゴン限定車)
さて、まずわが愛車を客観的に分析することから始めよう。愛車の名前は"ミフィール"と言う。意味は知らない(笑)。シンボルマークの犬の名前らしい。ekワゴンの200台限定の特別仕様車である。しかし街中で、これと同じ車を見たことがまだ一度も無い。おっと、話しが反れた。
これの名前がミフィール
ミフィールが特別限定車と言っても、中身の寸法はまんまekワゴン。ダッシュボードから後部座席のヘッドレストまでの室内長は、1,895mm(荷室を含めてようやく2m強)。室内高は、1,265mm。当然、この寸法では、キャンピングカー要件を満たす事は絶対にできない。ポップアップ改造は費用的に論外なので、キャンピングカー登録はしない前提の乗用ベースの軽キャンパーとするのが現実的だろう。
ミフィールのレイアウト(サイド)
今回は、このミフィールをダイニング展開してみたい!下図の通り、やはり軽乗用自動車と言う事で室内スペースは必要最小限。夫婦2人限定なら、後部座席に座りフロントシート背面に特殊なテーブルをセットする事で、ダイニング化する事が可能である。しかし、これが4人家族となると対面しての食事は不可能になってしまう。前後、2人ずつに分かれての食事なんてつまらないではないか!
反転シート例(ほぼ完璧なダイニング形成!)
夫婦2人+子供2人の計4人が座るのは、果たしてどうすれば良いだろうか?一番良いのは、フロントシートを反転式に変える事。こうすれば4人が対面でき、センターにテーブルを配置すれば、理想的な立派なダイニングとする事ができる。ところが2つの問題がある。
一つ目の問題は、(某キャンパービルダーに問い合わせたのだが)ドライバーズシートを反転式シートに取り替えると、車検を通らないかもしれないとの事。シートの安全性は、車の安全性で最も重要な部分。オリジナルのシートはもちろん厳しい試験にパスした物だから問題ないが、後から別のシートに取り替える場合には問題が生ずる。実は、僕はシートを取り替えられないものかどうか確認するために、2008年の夏にミフィールのフロントシートを実際に取り外したことがある。僕の予想以上に、シートは(カプチーノのような)簡単な取り付け方ではなく、上手く取り外せなかった。車外のシートを取り付けるには、それなりの改造が必要なようだ。苦労のあげくに、車検に通らないのでは、本末転倒の話になってしまう。
二つ目の問題は、反転シートの価格がとても高い事。キャンピングカーの事をよく知らない人が聞いたら、高級ソファーが買える高価格に驚く事だろう。フロントシートを2つ取り替えるには、改造費や取り付け費は除いてシート本体2つに20万円ぐらいかかってしまう。たかがダイニング展開したいだけなのに、オリジナルシートを無駄にして数十万円の費用をかけるのは馬鹿げていると思う。
さて、理想的なフロントシート反転式の対面ダイネットをあきらめて、4人が食事をするには、どうしたら良いだろうか?そこで考えたのが、下のアニメのような方式である。
コンセプト・アニメ
思考実験を繰り返して辿り着いたのは、このような方式である。
①フロントシートを最前部までずらし、背もたれを倒す。ここに、お手製のシートを置き、シートバックをそのまま背もたれとして使う。ここに大人2人、ないし大人1人+子供2人が座れる。
②バックシートも倒し、ヘッドレストを外す。その上に、お手製のテーブルを置く。ここがダイニングのテーブルとなる。
③後部の荷室は和室のように子供2人が座り、ないし大人1人が横向きに足を伸ばして座る。
このような、夫婦2人と子供2人の計4人が使えるダイニング展開を考えた。
ダイニングのコンセプト図解
さて、このミフィール・ダイニング展開計画に従って、実際にパーツを作りこんでいく。各パーツは、車に無理なく邪魔にならないように積載できる必要があるので、その辺の工夫も必要だ。荷室のパネル下にはタイヤや工具が積んであるので、これも取り出せるような工夫をしておかなくてはいけない。
今回は、シートから作っていこう。
実車の後方内部を見る
※フロントシートを最前部まで移動し、バックシートを倒し、荷室のパネルを外した所。
上の写真は、キャンパー展開する場合のシートを畳んだ状況である。ここに色んな工夫を凝らしたパーツを組み込んでいくのである。車内の各種寸法をメジャーで測り、簡単なシートの設計図を書く。次に材料(木材や木ネジ等)をホームセンターに買いに行き、設計図通りの寸法にカッティングしていただく。
材料の購入とカッティング
カッティングしたら、早速、制作開始である。設計図通りに木材に寸法線を書き込んでいき、パーツを木工用ボンドで仮止め。
制作の途中
木工用ボンドが乾いたら、次は各種工具や電動ドリルの出番である。
マイ道具箱
電動ドリル(コードタイプ)
電動ドリル(コードレスタイプ)
寸法線に従ってドリルで穴を開けて、木ネジで止めていく。
ボンド+ネジでしっかり固定する
こうして完成したのが、下の画像。
フレーム(形)の完成!
さて、これにクッションを付けていく。ここで役に立つのが、椅子カバー張替えキット。わが家の椅子も、過去これで2脚修理している。なかなか便利なツール。
椅子カバー張替えキット
で、クッションに何を使うかを決める必要がある。一般的なウレタンフォームか、高価な低反発ウレタンか?私が選択したのは…。
綿を詰める事に決定
そう、上の写真のように"綿"です。中に、綿を詰める事にしました。
遂に完成!!
そして、シートの座面を覆えるように布を裁断し、上記の椅子カバー張替えキットを使ってバチバチと止めていく。完成したのが、上の写真。なかなか、座り心地良さげでしょ?これを、ミフィールに入れて、子ども達を座らせてみました。
こんな感じです
↓
子ども二人には、かなり余裕のあるベンチシートです。手前の座布団の所にも子どもを座らせたら、喜んで座ってました。もちろん(走行中は使えないので)椅子として使わない時には、下の写真のように荷室に積む事ができ、荷室の"上段"と"下段"の仕切りとして使えます。荷室に大量の荷物を積む時に、荷物を整理整頓できます。限られた軽の荷室を有効利用できて、なかなかグッドでしょ?(←一応、自画自賛してみる)。
普段は荷室の棚として活用!
ところで、スムーズかつスマートにシートを作成し終わったように書いていますが、実際は細かな調整・修正がたいへんでした(笑)。脳内設計は所詮、机上の空論でしかない。実際にシートをミフィールの車内に入れてみたら、(きちんと計測したはずなのに)車のドアやフレームの凸凹のため、椅子の幅が大きくて入りきらないとか、車の床が凸凹していて椅子の脚が浮いちゃうとか多々あって、調整すること4回!鋸で各部"再切断"すること、計12ヶ所!!…なかなか机上の設計図通りにはいかないと言う見本みたいなもんで、おかげさまでekワゴン用のプチ・ノウハウが貯まりました。単なる"知識"や"アイディア"だけではなく、それを適用していく"技術"と"経験"もたいへん大事ですね。
椅子ができたので、次はテーブルに挑戦!
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追記:シートの脚、真ん中手前の2本を切り取り、未使用時の荷物積載能力がアップしました。