アート足尾-風土円環-/鈴木喜美子記念館(ミュゼ環)
(2021年11月12日訪問)
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ランチタイムに、今年ギャラリーオープン5周年のミュゼ環(鈴木喜美子記念館)へ、画家の鈴木喜美子さんの「足尾」の絵を観に行きました。ギャラリーオープン以来2度目の訪問。



先日「画家 鈴木喜美子『足尾』への旅」を読み終え、再び足尾の画を観たくなって行きました。
セザンヌが「ヴィクトワール山」を描き続けたように、何故鈴木さんが半世紀近く「足尾」を描き続けるのか。何故、秋や雪の冬や初春のダークな色調の画なのか。本を読んでその一端を理解できたような気がします。



僕の40年前の卒論のテーマが「自然環境破壊学概論」で、学生時代に鉱毒事件の舞台となった足尾にも足を運びました。緑はなく、はげ山のガレ場。酸性雨によって、緑は百年経っても再生しないだろうと言われていました。
鈴木さんの80~90年代の画は、灰色と黄土色と茶色の世界でした。ちょびっとだけ描かれることのある空も、暗い曇天。

しかし昨2021年の新作では、「夏の足尾」の「緑の山」と「青い空」が描かれていました。 単に足尾に緑が戻ってきているというだけでなく、画家鈴木さんの心の変遷が伺える一枚です。

しかしまあ、同じ町内の歩いて数分の距離に、この「ミュゼ環」と和人形の「創心ギャラリー」の二つのギャラリーがあるなんて、なんとアートな町内なのでしょう♪
僕も、いつか自分の作品や好きな作品を集めたの「小さなギャラリーをオープンする」と言う妄想にかられます(笑)。