ジョン・エヴァレット・ミレイ展/渋谷文化村 ザ・ミュージアム
(2008年10月16日訪問/11月23日記載)
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渋谷文化村のザ・ミュージアムに"ミレー展"を見に行った。ミレイと言っても、"晩鐘"や"落穂拾い"のミレイではなく、英国ヴィクトリア朝絵画の巨匠のジョン・エヴァレット・ミレイの方です。
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以前からミレーの"オフィーリア"が好きで、今回の来日を逃したら(英国へ再び行く予定も無いので)間近に観る機会はそうそうないと思い、仕事の合い間を縫って行きました。ミレイの約80点が集う今回の絵画展。
渋谷文化村
ミレーのファンが多かったようで、物凄い混雑。いくら混んでいると言っても、たいていの展覧会はノロノロとでも列が進行するものだが、このミレー展、行列がいっこうに前に進まない。(僕を含め)業を煮やした観客は、列の後方から絵を見ることにした。
しかし、観客が立ち止まって凝視してしまうのも良く分かる。僕も、一点一点見入ってしまった。例えば、"マリアナ"と言うタイトルの油彩画は、人物の表情といい、背景といい、色彩といい、全てが美しく調和良く構成されている。女性が着る衣服は、一目でベルベットだと分かる。その他にも、"救助"、"1746年の放免"、"エステル"、"遊歴の騎士"、"ローリーの少年時代"、"露にぬれたハリエニシダ"をはじめ、多くの作品に見入ってしまった。
そして、最も人だかりのできていた絵画が、やはり"オフィーリア"。僕も、ようやく本物の"オフィーリア"と対面する事ができた。卓越した観察眼によるリアルな細部、卓越した画力による写実的な描写、斬新な構図、そして何よりも人物の表情がミレイの真骨頂。この絵が公開された当時、この絵の前で涙する人々が多数いたのもうなづける。
購入したミレーの図画集
絵画展を見終わってから、"アートカード"や"図画集"を買った。よほど気に入らないと図画集を買わないのだが、今回はためらわずに買った。ただ図画集を眺めて思うのだが、(印刷技術がどんなに進歩しても)しょせん印刷物。本物の迫力には適わない。例えば、前述の"マリアナ"のベルベットの質感、大きなキャンバスによる迫力…そう言ったものは、本物でないと分からない。やはり本物に触れないと駄目だと再認識させられた。
帰宅後、オフィーリアのアートカードを額に入れて壁に飾りました。