アートコロー展/国立西洋美術館
(2008年8月5日訪問/9月21日記載)
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 さて、美術館や博物館の展覧会、ギャラリーの展示会など、今まで色んな所に足を運んでいたけれど、ただ見て「良かったなぁ~」ではもったいないので、この夏からは、見た美術展や展示会はできるだけ記録しておくことにしました。仕事や育児の時間が生活の大きな比重を占めるようになった現在、昔ほど自由に美術展には行けなくなりましたけれど。限られた少ない余暇の時間を有効に活用し、これからは一つ一つの美術展を大事に見ていこうと思います。

 さて、この夏、8月5日の午前中を使って、国立西洋美術館の"コロー展"に行ってきました。けっこう列ができていた。小学生と思われる子供達も多数熱心に見ていて、驚きました。ハイソな学校ないし絵画教室などの夏休みの自由研究なのかな?僕の子どもの頃は外で遊んでばかりで、美術館に絵を見に行くなんてあり得なかったですけど

国立西洋美術館

 後に印象派と呼ばれる画家達にも影響を与え、印象派の先駆けとなった19世紀のフランス画家コローの"光と追憶の変奏曲"展。コローの他にも、セザンヌ、モネ、ルノワール、ゴーガンらの絵画も展示されていました。

 コローの絵は、同時代の画家達に影響を与えただけあって、やっぱり素晴らしい。正直、生涯の中には「えっ?」と思う絵もあるけれど、どんな画家にも、スランプや他人に理解されない事ってあるんだろう~な~。でも、やっぱり真面目に努力した先には、ちゃんとした答えが見つかるのでしょう。若い頃から晩年へと時を経るに連れ、絵の描き方が進化していく…まあ、当たり前だけど。若い頃の作品も好きだけど、晩年の作品も素晴らしい。亡くなる前年に描いた「青い服の婦人」は、今にも動き出しそうである。コローの光の捉え方や、構図の構築の仕方など色々とCGの参考にもなる。
 コローって、同時代の他の巨匠画家達と比べると、あんまり一般的な美術史の本などでメインに扱われずほとんど登場しないから、こうして改めて作品を見れたのは貴重な体験だったな~。

 ところで、せっかくなので国立西洋美術館の常設展示のモネの睡蓮を始めミレーやゴッホ他、世界の名画も見てきました。"印刷物"と"本物が持つ迫力"は、やはり違う!まったく違う!本物を知るには、いくらたくさんの偽物を見ても駄目で、本物を見るに限る!(これは偽札鑑定法と一緒で、偽札を見抜くには偽札をいくらたくさん見ても駄目で、本物をたった一枚見るに限る…笑)。

 国立西洋美術館の建物自体も、立派な芸術作品。建築家のル・コルビュジエは、新しい建築概念でこの美術館を設計し、1959年に完成。この美術館を歩くこと自体が、"美術館と言う芸術"を体験する行為なのです。

 上野の森の美術館達は、頻繁に行くので、また近々行く事になるでしょう。