石 川 (2003年 8月記載)
何年も前から、北陸地方、特に石川県の金沢に行ってみたいと思っていた。昨年(※2002年)は大河ドラマで"利家とまつ"をやっていたせいもあって(超久しぶりに大河ドラマをちゃんと見たのだ)、どうしても行きたいと思っていたのだが、妻の妊娠で予定が伸び伸びになっていた。そして、今年(※2003年)6月、ようやく北陸旅行を実行することができた。
妊娠、出産、育児などに追われ、1年半ぶりの宿泊旅行となった。子供を親に預けて、ミフィールに荷物を積んで朝7時に出発。思ったより北陸は遠い…外環自動車道に乗り、関越自動車道に乗り、信越自動車道に入り、そして北陸自動車道へ。途中、富山県にも寄りつつ、石川県へ。片道、なんと550km!!軽自動車"ミフィール"を飛ばしに飛ばして、4時ごろ加賀市へ到着。
広い部屋
この日、加賀市の片山津温泉のY田屋にチェックイン。オフシーズンの平日と言うこともあって、ワンランクの上の部屋に通していただいた。とても広くきれいな部屋で、窓からは柴山潟が見える。その後、付近を散策。久しぶりの温泉街を歩いてから、柴山潟の湯の元公園と、その先の浮御堂(うきうき弁天)へ行く。柴山潟の中央には大噴水があって、高い水柱を上げていた。宿に戻ってから温泉に入り、一休みしてから晩御飯。
たまの贅沢と言うことで、加賀会席料理のフルコース。先付の三品盛り→吸い物→お造り→炊き合せ→台の物→温物→油物→酢物→お食事→デザート、と進んだ。日本酒もいただきました。とても美味しくて、大満足でした。
加賀会席料理を食べる
その後、また温泉に入ってから、浴衣で外へ出る。この日は、菖蒲祭りと言うことで、色々な催しが行われていた。メインイベントは、大通りの交差点で行われたダンス大会。各地区の女の子達が登場して(幼稚園ぐらいの子から二十歳ぐらいの子まで)、ダンスを競い合う。そのダンスと言うのが、ソーラン節。さすが港町である。しかし、ただのソーラン節ではない。ロック調、ラップ調の、ビートフルなソーランなのである。日本海ソーランとか、○○ソーランとか、初めて聴くダンサブルなソーランばかりだった。こう言う地域が協力し合う催し物って、僕の住んでいる辺りとか、事務所のある東京とかでは、もう不可能だなぁ…。幼稚園の子から社会人までの子が一緒に練習とか…難しいだろうなぁ。港町&温泉町の一体感って、なんかとっても良かった。
菖蒲祭りのダンス大会
その夜、三度目の温泉に入って、露天風呂から夜空を眺めた。菖蒲祭りと言う事もあって、温泉には菖蒲が入れてある。片山津温泉は、百%源泉のナトリウム・カルシウム・塩化物泉で、リウマチや通風、皮膚病にも良いらしい。こうして、久しぶりの温泉旅行の初日は暮れていったのでした。
柴山潟に昇る朝日
翌日のんびり起きた僕らは、朝ご飯を食べる。この朝ご飯が、また良かった。メニューは、朝のご飯らしくあっさりしたものが多いものの、とても豪華な感じなのだ。日頃、育児や仕事といった生活に追われている身にとって、温泉とおいしいご飯が何よりの気分転換である。
朝ご飯
宿をチェックアウトした後、朝一番で小松市の日本自動車博物館へ向かった。昨日、夕方ここの脇を通り場所をチェックしておいたので、迷わずに到着。チケットを買って、いざ中へ!しっかし、この博物館の車の所蔵量は半端ではない。走行可能な車を、五百台も展示しているのだ!懐かしい国産車から、伝説の車、街中では絶対見ることのできない車まで、車好きにとってはたまらない博物館。普段、車ばかり撮っているスーパーカー世代の僕としては、もう興奮の坩堝である。高解像度で百枚近く撮れるデジカメでも、まったくメモリー容量が足りなかった(メモリースティックをもっと持っていけば良かった…)。ぜひ、また来たい博物館。
日本自動車博物館とミフィール
自動車博物館を後にして、いざ金沢へ!午後になって、金沢城に到着。どこぞやの修学旅行生もいたこともあって、平日の割にはけっこう賑やかだった。石川門をくぐって、城内へ。
前田利家像
残念ながら、金沢城の天守閣は残っていないし、城内のほとんどが後年建て直されたものだったが、それでも当時の雰囲気を味わうことができた。天守閣跡の小高い展望台から、城内を見渡した。ああ、やっと…一年遅れではあったけれど…「利家とまつ」の舞台に来れたのだなぁ…感激。金沢城の石川門の下では、利家の像がそそり立っていた。
金沢城
金沢城を一通り見た後、僕らは兼六園に向かった。お腹もすいたので、兼六園の入り口に並ぶお店の一軒に入った。どの家も、古くからの旧家のような風情がある。二階の部屋に通され、畳に座って和食をいただいた。
そして、いよいよ兼六園内へ。
兼六園にてお昼
兼六園は、さすが日本三大庭園の一つだけあって、平日にも関わらず、高校生から初老の人、更には外人さんまで色んな人が来ていた。そして、実際に庭園は美しかった。菖蒲の時期と言う事もあって、菖蒲が咲いていた。兼六園は、元々金沢城の外郭として城に属した庭だった。ちなみに、あまり知られていないが、この庭園内には日本最古の噴水がある。
兼六園・花見橋から
庭園内をしばし歩いた僕らは、休む為に時雨亭へ寄った。時雨亭は、五代藩主の綱紀が作庭したころからあって、明治に取り壊されたが平成12年に再現させられたもの。ここで、僕らは本格的なお抹茶と和菓子をいただいた。有数の庭園を見ながら茶を飲み、侘び、寂びに浸った一時であった。
兼六園・時雨亭にて
兼六園を出て、金沢の旅を終えた僕らは再びミフィールに乗って、帰途に着いた。途中、かつてお世話になった金沢市内の某地方テレビ局へ寄ってから、高速道路に乗る。時間があれば、金沢市内の旧い街並みや利家のお墓や浅野川岸などにも寄ってみたかった。それは、また次回のお楽しみと言うことで。こうして、往復1,111kmの北陸旅行は、無事終ったのでした。
石川県:中部地方北西部の日本海側で、北半には能登半島を有する。県庁は、金沢市。農業生産の他、工業化も進んでいる。福井県と共に、絹織物工業の中心。温泉も多い。面積4,252平方キロメートル。